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2015年11月30日月曜日

2015.11.30 指南役 『情報は集めるな!』

書名 情報は集めるな!
著者 指南役
発行所 マガジンハウス
発行年月日 2010.03.25
価格(税別) 1,300円

● この情報過多の時代に情報を集めようなんて,やってることが真逆だよ。そんなこと,やめちゃいなよ。インターネットもいいけど,それほど使えるものじゃないからね。
 というような内容。

● 何より,体験だよ。面白い体験をたくさんして,それに引っかかってくるものを拾っていけばいいんだよ。あと,メモって大事だからね。
 そういうことが書かれている。 

● 以下にいくつか転載。
 一昔前の情報整理術なんて役に立たない。やれハーバード式だ,やれ超整理法だと言っても,それらのノウハウは,情報の総数がかろうじて把握できた時代の話。それが天文学的数字にまで膨らんでしまった現代にあっては,その種の作業は時間だけがやたらにかかり,終わりが見えない。(p3)
 アイデアを生み出すために一番確実な方法は,面白い演劇を見たり,話題のレストランに行ったり,新進気鋭の研究者の話を聞いたり,とにかく多種多様な経験を積むこと。そうやって知識の量が増えれば増えるほど,アイデアが降臨する機会も増える。断言していいけど,何も見聞しないでアイデアが閃くことは絶対にない。(p17)
 この世にアイデアマンなんていない。そう思われている人がいたら,気の遠くなるような努力を積み重ねている人である。 0から1は生まれない。「面白い」と思える体験をどれだけ積み重ねているか。それがアイデアマンと凡人との境界線になる。(中略)逆に言えば,記憶のストックがなければ,ある分野において有用な情報を探そうとしても,それは雲を掴むような作業になる。(p18)
 恐らく僕はそれまでに何度も同じ種類の情報に出会っている。でも,その時は必要に迫られていなかったので,見過ごしていた。必要になって初めて,その情報が目に見えたのである。(p24)
 あなたが欲する情報はこの世に氾濫し,常にあの手この手であなたにアプローチしている。情報を入手するのに,わざわざ外国に出かけたり,学者先生に話を聞く必要はない。興味さえ持てば,あなたが欲しい情報は,あなたの手の届くところにある。(p27)
 人間というのは基本,出し惜しみが苦手である。200ページのビジネス書を書くとしたら,筆者は自分の知識を早く披露したがるので,大抵,最初の章に書いてしまうことが多い。(p58)
 僕はあんな風に気軽に質問できない。何か壁にぶつかったら,つい自分で解決しようと思ってしまう。でも,人に聞いたほうが手っ取り早いし,そのほうが解決に結びつくケースも多い。個人の力など,たかが知れているからだ。(p83)
 ネットというのは膨大な情報があるようで,その実,コピー&ペーストが大半。(p84)
 「サロンから文化は生まれない」という言葉がある。同好の士が集まったところで,そこから斬新な何かが生み出せることはほとんどないという意味。なぜなら,独創的な情報や才能を持っている人物など,ほんの一握りしかいないからである。(p110)
 現場の空気は,毎日オンラインで本部に上がってくる売上げのデータからは見えてこない。お客さんの顔やスタッフとのやりとり,お店の特徴などは,頻繁に現場に足を運ばないと見えてこない。それができるのは,時々,店に顔を出す本社の役員ではなく,四六時中店に貼り付いている店長である。(p116)
 東京の情報は地方の人間に聞くに限る。東京に目が向いている地方の人間は,出張などの際,限られた時間を有効に使おうと,常に最新のデータが上書きされている。ダラダラと東京で生きている人間よりも,遙かに東京に精通している。(p125)
 歴史を紐解くと,アメリカの米西戦争やナチスの政権獲得なども,民意の強力な後押しで成されている。権力者が暴走したわけじゃない。民主主義において,国民は常に正しい選択をするとは限らない。(p126)
 あなたのことを一番よく知るのは,多分,あなたじゃない。あなたの友人であり,恋人であり,家族である。(p131)
 書けない日もある。書きたくない日もある。そういう時はどうしたらいいか? チャンドラーはこう言っている。「たとえ一行も書けなくても,とにかくそのデスクの前に座りなさい。デスクの前で2時間じっとしていなさい」 ペンを持って書く努力をしなくてもいいが,その代わり,他のことをしてはいけない。(p140)
 「聖書,ギリシャ神話,ウィリアム・シェークスピアの戯曲の中で,人類の本質的な物語は全て語られている」「それにもかかわらず,それらの根本的なプロットには数千のヴァリエーションがあり,我々は様々な形式や登場人物を使って偉大なストーリーが何度も何度も語られるのを聞くことに,けっして飽きることはないようである」(p145)
 何か新しいことを始めたい時,何も前を向いて最新の情報に目を光らすことはない。後ろを向いて,先人たちの優れた古典を紐解けばいい。(中略)どだい人間の想像力など,たかが知れている。あなたがオリジナルのアイデアと自画自賛していても,大抵,先人も同じことを考えている。(p148)
 どうやって,それらの情報を集めているかって? これが,何もしないのだ。(中略)日々,いつも通りの生活を送るだけ。しかし,それだけで,自然とネタが天から降ってくるのだ。ウソじゃない,本当だ。あとは,それをメモればいい。(p157)
 エジソンやアインシュタインなど,天才と言われた人たちの多くはメモ魔だった。(p157)
 「ちょっとトイレ。あとでメモるから」「お茶を一杯。メモはそのあと」-などと悠長なことを考えていると,間違いなく忘れる。たとえ午前3時であっても1秒後にメモらないと,間違いなくあなたはその他の場面でも同じような過ちを繰り返す。(p162)
 メモはできる限り,詳しく書いたほうがいい。単語の羅列は,その時は理解できても,後で読み返すと理解できない。(p162)

2014年7月19日土曜日

2014.07.18 指南役 『空気のトリセツ』

書名 空気のトリセツ
著者 指南役
発行所 ポプラ社
発行年月日 2008.07.10
価格(税別) 1,300円

● 「僕らは空気の前では極めて無力な存在。自分の意思で行動しているようで,その実,知らずしらずに空気に動かされているのです」(p242)というのが,この本のテーゼ。
 その具体的な実例が本書の内容になる。それらがすべてエンタテインメントに仕上がっているところが味噌。
 要するに面白いわけで,「指南役」のメンバー,ただ者じゃないな。

● いくつか転載。
 街の空気というのは,放っておけば段々と中央に--ひと塊にまとまろうとする性質がある。最初は市の方々に分散していた繁華街も,時が経つほどに中央に引き寄せられ,遂には巨大な繁華街に吸収される。(p107)
 そう,群雄割拠は長くは続かない。それは世界史を見渡しても同様である。空気の法則として,必ず統一へと向かうのだ。(p108)
 よく「昔はよかった」なんていう人がいるけど,断言してもいい。今の世の中のほうが絶対に暮らしやすい。思い出は美化されるもの。昔はとにかくモラル意識が低かった。 その昔,セクハラは日常茶飯事だったし,街中では煙草の吸殻や缶ジュースのプルトップが平気でポイ捨てされていた。ゴミの分別回収だって守らない人のほうが多かった。(p231)
● 最後のご指摘はまったく賛成。そこから次の結論が導かれる。
 すなわち。「昔」からの生き残りである年寄りよりも,若者や壮年者の方が一般的にマナーが良い。

2014年6月16日月曜日

2014.06.15 指南役 『キミがこの本を買ったワケ』

書名 キミがこの本を買ったワケ
著者 指南役
発行所 扶桑社
発行年月日 2007.02.20
価格(税別) 1,300円

● 先日読んだ内田樹『街場の読書論』に「交換においては交換される物品の有用性に着目すると交換の意味がわからなくなる。交換の目的は「交換すること」それ自体である」という文章があって,なるほどねぇ,いいこと言うねぇ,と思った。
 しかし,この本では買いものを例にあげて,そのことをもっとサラッと語る。
 欲しいものを手に入れたいという意味ではなく,買い物という行為自体が,たまらなく好きなのだ。(p39)
 まったくそのとおり。だものだから(買いものがしたいものだから),欲しいものや必要なものを半ば無理やりに作ってしまったりもする。

● 口コミは広告と同じで,購買動機になることはほとんどない。口コミの影響が大きいなんてのは,マーケティング会社が自分の都合で捻りだした苦肉の策にすぎない。
 回転寿司が流行るのは安いからではなくて,気楽に食べられるからだ。寿司屋のオヤジの目線を気にして緊張しなくてすむからだ。
 親切すぎる美容院は嫌われる。ほどほどの距離感があって,こちらのテリトリーにやたら踏みこんでこない程度に事務的な方がいい。
 人は「ひとり」が好きなのだ。だから,サービスはどんどんパーソナル化している。若者が田舎から都会を目指すのも,都会ならひとりになれるからだ。

● というような,言われてみればそのとおりと膝を打ちたくなる,ティプスが次々に披露される。サッと読んでおいて損のない1冊だと思う。

2013年9月4日水曜日

2013.09.04 指南役 『時間マニュアル』

書名 時間マニュアル
著者 指南役
    高田真弓(画)
発行所 PHP
発行年月日 2010.02.12
価格(税別) 1,300円

● 著者の指南役とは「エンタテインメント企画集団」で,草場滋さん,津田真一さん,小田朋隆さんがメンバーになっているらしい。

● 軽い読みものとして楽しめばいいものだろう。面白く読める。
 以下に転載をいくつか。
 家の中にいても定点観測ができる方法がある。 テレビだ。 とにかく週イチで,場合によっては毎日,同じ番組を見続ける。 例えば--僕はかつて,午後6時52分からのNHKの気象情報を,半年間ほど毎日見続けたことがあった。(中略) 不思議なことに,この天気予報だけを毎日続けて見ていると,特に他の番組やニュースを見なくても,なんとなく世の中の動きが見えてくるのだ。(p30)
 ぼくも結果においてこれをやっている。「SMAP×SMAP」(フジ),「さんま御殿」(日テレ),「ホンマでっか!?」(フジ)の3つが,ぼくが見ているテレビ番組のすべてなんだけど,これだけは必ず見ている。すると,どういうわけか,周囲から繰りだされるたいていの話題には対応できる。
 30分の遅刻は,どんなに言い訳しても,時間にルーズな印象は拭えない。でも,2時間は違う。それはもはや遅刻ではなく,何か特別な事情を髣髴させる。むしろ同情してくれたりもする。(p36)
 結局,時間の使い方において一番大切なことは,その時,その時を“最大限に生かす”ことに尽きると思う。 思い立ったが吉日,オンタイム,旬--。 タイムシフトは,時間の有効活用であっても,けっして最良の方法ではない。その時にできることは,やはりその時にしておいたほうがいい。 仕事もそうだ。何か問題が生じた時,その瞬間に処理するのが一番いい。問題を先送りにして,よくなることは稀である。(p167)