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2017年1月31日火曜日

2017.01.31 中牟田洋子 『モレスキンのある素敵な毎日』

書名 モレスキンのある素敵な毎日
著者 中牟田洋子
発行所 大和書房
発行年月日 2016.09.30
価格(税別) 1,400円

● モレスキンユーザーはモレスキンをどう使っているのか。それを取材したもの。もちろん,絵になる使い方でなければならない。そうでないと本にしずらい。
 というわけで,カラフルな使い方をしている人たちが多く登場する。その多くは女性。色鉛筆で絵日記を描いていたりとか,旅ノートを作っていたりとか。

● 貼る派の人ももちろんいる。趣味で集めた切手を貼っている人もいるし,食べ物のラベルを貼っている人もいる。
 貼るというのは,描くとともに,ノート術(?)の鉄板になっている感があるね。

● ただし,モレスキンならではという使い方はたぶん存在しない。ここで紹介されている使い方の多くは(というか,ほとんどは)『ほぼ日手帳公式ガイドブック』にも出てくるし,MdN編集部編『新 手帳で楽しむスケッチイラスト』とも重なるところが多い(ように思う)。
 つまり,ここで紹介されている使い方はどんなノートでもできるものだ。逆にいうと,モレスキンを使っていない人にも役に立つ(かもしれない)。

● モレスキンの特徴の第一は高価なこと。が,高価だといったところで,ノートだからね,値段など知れたものだ。
 モレスキンがこれだけ売れているのは,普通の人が買っているからだ。ここに登場するユーザーさんたちも,また然り。

● ぼくなんかは高価だってところに幻惑されて,これだけ高いのでは使えるのは特別な人たちに限られると思ってしまいがちだ。
 が,そんなことはないんだね。使いたければ誰でも使っていいんですよ。あたりまえのことだけど。

● また,高いからといって特別な使い方をしなくたっていいわけだ。普段使いで使えばいい。
 ちょっと話はずれるかもしれないんだけど,ぼくは恥も外聞も捨てたダイスキンユーザーだ。そのダイスキンに対して,横罫だけじゃなくて無地と方眼も出してくれという意見をしばしば耳にするわけですよ(ネットでね。目にするといった方がいいのか)。
 でね,あなたね,無地だ方眼だって騒ぐほどの使い方をほんとにしてるんですか,とか思ってしまうわけですよ。

● でも騒いでいいんだよね。これまた,あたりまえのことだけど。使い方の水準が幼稚園レベルだろうと小学生レベルだろうと,そんなの関係ないんですよ。
 無地や方眼にこだわっていいんですよ。些細な好みを口にしていい。
 同様に,高価なモレスキンを好きなように使っていい。使いたいように使っていい。
 というようなことを,この本を読みながら思った。

2016年8月10日水曜日

2016.08.10 堀 正岳・中牟田洋子・高谷宏記 『モレスキン 人生を入れる61の使い方』

書名 モレスキン 人生を入れる61の使い方
著者 堀 正岳
   中牟田洋子
   高谷宏記
発行所 ダイヤモンド社
発行年月日 2011.09.08
価格(税別) 1,600円

● モレスキンユーザーを取材して,それぞれの具体的な使い方を紹介したもの。3年前に読んだ。今回は再読。

● 前回はモレスキンに対して斜に構えてて,けっこう辛辣なことを書いた。この本に対してではなく,モレスキンに対してね。
 モレスキンを使ったことがない状態だったのにね。斜に構えてはいけなかったよね。価格だけは知っていたので,その価格に腹を立てていたのだろうな。

● その後,使ってみましたよ,モレスキン。一度だけね。一度で懲りた。この程度のノートが何でこんなにもてはやされるのか。しかも世界中で。まったくわからない。
 しかし,本書を読み返してみると,61人のユーザーがそれぞれ楽しそうに使っている。それでいいのだ。っていうか,こういうものにいいも悪いもないのだ。

● 以下にいくつか転載。
 何を書き込めばいいのか迷ってしまう,そんなときは必ず人生の壁にぶつかっているときです。興奮して眠るのも忘れて何かを書き込んでいるときは,きっと正しい選択をしたときです。(p13)
 昨日描いた絵,今書いた文章,明日貼る写真。モレスキンノートはバラバラだったモノやコトを連続してまとめて見せてくれる(p30)
 アイデアが湧かない,まとまらないという人は,(中略)まずモレスキンに線を引っ張ってみましょう。そして,1週間分のToDoリストを書き出してみるなど,手を温めることから始めてみて下さい。(p46)
 紙のノートを使いこなせる人こそが,パソコンの中でしか考えられない人の限界を超えていけます。(p78)
 叙述的に書くよりも,こうして断片を断片として並べることで,まだ形をとっていない思考がすべていったん外に出され,客観的な思考を可能にします。(p79)
 むしろ小さいという制限がさらにクリエイティブにノートを使うきっかけになることを,私は中世の細密画を見るたびに思い出します。(中略)箱庭のような世界にも,気づかれない自由があるのです。(p80)
 ノートの大きさが思考の大きさを決める的なことが言われるけれども,これはそれに対するアンチテーゼでしょうね。
 ただ,中世の細密画に比せられるようなノートの使い方っていうのは,あまりしている人はいないと思われるので,一般的には「ノートの大きさが思考の大きさを決める」でいいでしょうかねぇ。
 科学者であることは誰よりも難しい問題を考えることができるということではなく,問題に対して真摯であることができるかが実は問われます。妥協を許さない心の強さは,自分と向き合うことからしか生まれません。(p175)

2016年8月4日木曜日

2016.08.04 堀 正岳・中牟田洋子 『モレスキン 「伝説のノート」活用術』

書名 モレスキン 「伝説のノート」活用術
著者 堀 正岳
   中牟田洋子
発行所 ダイヤモンド社
発行年月日 2010.09.09
価格(税別) 1,429円

● 3年前に読んだ。今回,再読。

● その前回のエントリーを読んでみると,「前半の堀さんの執筆部分は,理が勝ちすぎていて読んでてあまり面白くない」なんぞと書いてある。
 「後半の中牟田さんの筆になる部分は,面白いっちゃ面白いんだけど,新味がない。なぜかっていうと,「ほぼ日手帳公式ガイドブック」にすでに書かれていることが多かったりするからなんだよね」なんぞとも。
 何と生意気な。まともに読めていなかったのかもしれないな。

● あと,モレスキンに対して反感があったのかも。が,その反感,今はない。
 モレスキンは1回使って,あまりの馬鹿馬鹿しさを体感した。反感を超えてどうでもいいと思うようになった。使いたい方はお使いになればよろしい。

● では,なぜ本書を再読する気になったかといえば,本書の内容はモレスキンに限らず,すべてのノートについていえることだとわかっているからだね。一度読んでいるんだからね。それを再確認しておこうと思った。

● 以下にいくつか転載。本書のキーワードは「ユビキタス・キャプチャー」ということになりそうだ。
 この「外部の脳」(ノート)を使いこなせるようになれば,もう大事なことを忘れることはありませんし,複雑な思考を紙の上に展開して考えをまとめることが可能になりますし,何よりも「大事なことはすべてノートが知っている」という安心感が生まれますので,頭をもっと創造的な作業に向かって解き放つことができるのです。(p2)
 アイデアやメモをしたい出来事はいつ,どんな形でやってくるかわかりません。メモを取りたいと思ったその瞬間にツールを選んでいる場合ではないのです。(p37)
 たまに,すべてを紙の手帳で一〇〇%管理しなければいけないとか,あるいはデジタルツールで一〇〇%管理しなければいけないと無理をしている人を見かけます。しかし身の回りの情報や,メモを取るときのシチュエーションはもっと混沌としていて,そのようにきれいにおさまるとは限りません。(p138)
 紙のノート・手帳でしか記録できないものは何でしょうか。それは一瞬のうちに浮かんだアイデアや考え,日々の記録や思い出,ちょっとしたイラストやダイヤグラムなどといった,デジタルツールにおさまりきらない創造性の高い領域です。(p38)
 モレスキンノートを活用するためには,(中略)大事な記憶をすべてノートに放り込むという習慣が必要になってきます。この習慣を,「ユビキタス・キャプチャー」といいます。(中略)この習慣を実践すると,これまで「重要なことだけ,意味のあることだけをノートに書き留めよう」と考えていたリミッターが外されて,急にノートへの書き込みが増えます。気になったことを細大もらさず書いていますので,あとで活用したくなったときにも,断片的な情報しか残っていないという困った事態にならずにすむのです。(p47)
 これについては,逆の方がいいという意見もありますよね。要点だけ書け,長々書くな,という意見。
 どちらがいいかといえば,本書の著者の意見でいいと思う。つまり,著者のいう「ユビキタス・キャプチャー」を経ないで要点主義に行くのは間違いであるように思える(根拠はない)。これを経てから要点だけを書くスタイルになるのは無問題だろう。
 アイデアは,それを常にメモしてとらえている人のもとに舞い降ります。(p50)
 キャプチャーするときには「こんな情報を書いても意味がないのではないか」と思ってやり過ごしたくなることがよくあります。しかし,(中略)あなたの興味をひいたということは,まだあなたが意識していない重要な何かが隠れている可能性があります。(p53)
 出来事の単なる記録は,実際に起こったことの表面をなぞっているに過ぎません。しかし,感情を記録することは人生をノートの中に保存しているのに等しいのです。(p67)
 大昔に読んだ梅棹忠夫『知的生産の技術』に,日記には感情より外形的な事実を書くようにするのがよい,といった趣旨のことが書かれていた記憶がある。
 このあたりはどうなんだろうかな。出来事を記録しておけば,読み返したときに,そのときの感情も甦ってくるようにも思うんだけどね。
 リチャード・ワイズマンは,つらい出来事を他人に打ち明けるよりも,言葉にして書くほうが痛みに耐えやすく,心を癒す効果があるという心理学の研究結果を紹介しています。(中略)職場で腹立たしいことがあったり,傷つく出来事があったりしたときは,その事実をいつまでも脳裏で繰り返し再生するのではなく,ノートの上にキャプチャーしてしまいましょう。(p68)
 ユビキタス・キャプチャーを実践する上で,私には何よりも大切にしていて,訪れるのを注意深く待っているものがあります。(中略)それは,不意にやってくる遠い昔の思い出や記憶の断片です。(p69)
 このあたりから,思い出したいことがあったら,ノートを開いて過去のページをめくるというスタイルも確立しますので,モレスキンノートに対する信頼感が強くなります。そしてこの信頼感が,さらにたくさんのことをノートに書き込もうという原動力になるのです。(p75)
 慣れてくると,過去にノートを活用した経験があなたにささやくようになります。「この情報はキャプチャーしておくとあとでいいはず」「よくわからないけれども,ここには何かがあるはず」,と勘が働くようになるのです。(p76)
 ノートを振り返ること,それは「過去の自分」を味方につけて今を生きることだといえるでしょう。(p118)
 無地のノートから自分に合った「手帳」を作り出せる人は必ず,自分の戦略を自分で考えることができる人間に成長しています。システム手帳でも,最も利用方法があざやかな人は,手帳のテンプレートが持っていた本来の用途を想像的に乗り越えている人です。(p123)
 私たちにはやるべきことが数多くあります。ときとして,やるべきことの量に頭がいっぱいになってしまい,身動きが取れなくなってしまうほどです。そんなときに,頭をいっぱいにしていることをすべていったんは忘れ,「次にやるべきこと」に集中することができれば,ストレスを大幅に減らすことができます。(p139)
 彼はこれからとりかかろうとしている作業を,すべてメモの中に非常にこまかく並べます。そして,その時点で見通せるすべての作業を書き留めると,それを上からひたすら実行していきます。 途中で何か取り組む必要のあるタスクと出会うと,そちらに気を取られる代わりに先ほどのリストの横に別のリストを作ってそこに書き加えていきます。そして,ひたすらにリストの中にあることだけを実行して下までたどり着いてから,そこでやっと先ほどから書き留めていた割り込みのリストに取りかかります。(p146)
 さまざまに,目標を管理する手帳や,夢をかなえる手帳というものが販売されていますが,そのどれもが簡単にいえば,自分が自分の目標から逃げずに向き合うための仕組みを提供しているものといえます。(p152)

2013年8月20日火曜日

2013.08.17 堀 正岳・中牟田洋子 『モレスキン 「伝説のノート」活用術』

書名 モレスキン 「伝説のノート」活用術
著者 堀 正岳
   中牟田洋子
発行所 ダイヤモンド社
発行年月日 2010.09.09
価格(税別) 1,429円

● ヤフオクで370円(送料込み)で購入。

● 想像でいうんだけど,モレスキンって,まずその質感やデザインに惹かれてユーザーになる。ユーザーになってから,ユーザーであることの正当性をあれこれ考え始めるという順序だろう。
 たとえば本書のようなガイドブックを読んで,モレスキンを選んで正解だったと思いたい,っていうような。質感やデザインに惹かれたっていうだけで,充分な正当性があると思うんだけどね。

● ともあれ。本書はモレスキンをこう使おうと説いたものだけど,前半の堀さんの執筆部分は,理が勝ちすぎていて読んでてあまり面白くない。
 タグを付けろ,巻末に索引を作成しろ,っていうんだけど,普通の人はそこまでやれないだろうな。面倒だから。
 それに,こういうのって別にモレスキンだからどうこうって話じゃないもんな。どんなノートを使ってても成立する。その一般論を書いているんですよ,ってことなんだろうけどさ。

● 後半の中牟田さんの筆になる部分は,面白いっちゃ面白いんだけど,新味がない。なぜかっていうと,「ほぼ日手帳公式ガイドブック」にすでに書かれていることが多かったりするからなんだよね。
 手帳にしろノートにしろ,ユーザーが独自の使い方を工夫して展開していくと,共通するいくつかのパターンができてくるのかもしれないね。

2013年7月27日土曜日

2013.07.27 堀 正岳・中牟田洋子・高谷宏記 『モレスキン 人生を入れる61の使い方』

書名 モレスキン 人生を入れる61の使い方
著者 堀 正岳
   中牟田洋子
   高谷宏記
発行所 ダイヤモンド社
発行年月日 2011.09.08
価格(税別) 1,600円

● モレスキンユーザーを取材して,それぞれの具体的な使い方を紹介したもの。
 ノートを恒常的に使ってる人って,仕事で使ってますよというのを別にすれば,圧倒的に少数派だろう。

● しかも,かのモレスキン。ぼくはもちろん使ったことはない。
 第一,高価だ。A6サイズの小さなノートが千数百円するのじゃなかったか。仮に買ったとしても,値段を考えてケチケチした使い方をしそうだ。ノートを使うときに,やってはいけないことの筆頭にくるのが,このケチケチ使うというやつだろう。

● たぶん,ぼくだけじゃないでしょうね。この値段だと大衆的な商品にはならない。
 となると,大衆のひとりとしては,やっかみのひとつも言いたくなる。ピカソやヘミングウェイも使ったノートだといったって,それを使っているアンタがピカソやヘミングウェイになれるわけでもあるまいよ,っていうようなね。

● ではあっても,モレスキンに熱狂的なユーザーがいるとは以前から聞いていた。それなりの理由があって熱狂しているはずで,つまりは高いだけのことはあるってことなんだろう。手帳におけるEDIT,パソコンにおけるMacのような風合いを持っているのかもしれない。
 もし,ぼくがノートをガンガン使う暮らしをしていたのであれば,ノートくらいは贅沢しようと,モレスキンに手を出していたかもしれないと思ってみたりもする。
 幸か不幸か(たぶん不幸なんだろうけど),そういう暮らしは身につかなかった。

● 本書で紹介されている使い方の中に,モレスキンでなければできないというものはひとつもない。あたりまえだ。モレスキンは要するにノートだ。モレスキンでできることは,他の安いノートでもできるに決まっている。
 けれども,モレスキンでやった方が快適なんでしょうね。そこは伝わってくる。

● それと,単純に文字だけ書いている人は少数派で,絵や図を書いている人が多いのも印象的。ユーザーの職業も,デザイナーとかわりとクリエイティブ系が多い感じ。ここでもパソコン界のMacという感じですな。
 本にしやすいからという理由で,そういう人を集めたのかもしれないけれども,なるほどこういう使い方をするのであれば,紙質や製本が大事だろうなと思った。

● ちなみに,ぼくもちょっとノートを使うようになった。ごく最近のことなんですけどね。
 ずっとパソコンで日誌を書いていたんだけど,今年の4月からそれをやめた。同じく,パソコンでこづかい帳をつけていたんだけど,それもやめた。そのかわりに,ちょこっとノートに何事かを書いておくことがあるようになった。

● 使用しているのはダイソーで買った「ペン差しカバー付きA6ノート」ってやつ。そこに景品でもらったボールペンを差しこんで使用中。ペンと一緒に携行できるのはすこぶる便利。っていうか,必須の要件でしょうね,これは。
 あんまり書かないから,しばらくもちそうなんだけど,ダイスキン(ダイソーで売ってるモレスキン風のノート)も一緒に買った。堅い表紙にゴムバンドが付いてるやつね。
 恥ずかしながら,ぼくにはこれで充分なようだ。正確にいうと,ぼくにはこちらの方が似合っているようだ。ぼくがモレスキンの似合う男になる日は,たぶん永久にこないだろうね。