読書で人生が変わるなどということは,まずもってないものでしょう。読書が人を賢くすることも,たぶん,ないと思います。 読書は安価でお手軽な娯楽であり,時間消費の手段です。それでいいというより,娯楽でない読書は可能な限り避けたいものです。 娯楽としての読書があれば,老後もなんとかしのげるのではないでしょうか。というか,しのげると思いたいわけですが。
2012年10月20日土曜日
2012.10.20 松浦弥太郎 『ぼくのいい本こういう本 1』
書名 ぼくのいい本こういう本 1
著者 松浦弥太郎
発行所 ダイエックス出版
発行年月日 2010.09.01
価格(税別) 1,500円
● 副題は「1998-2009 ブックエッセイ集」。「装苑」(文化出版局)と「アルネ」(イオグラフィック)の2つの雑誌に連載したものを集めた1冊。巻末に「アルネ」を主宰していた大橋歩さんが解説を寄せている。
読書の楽しみを綴ったものだ。特に,最後の第8章は本を種にして自身を語るエッセイ。まぁ,どんな文章でも結局は自分を語ることになるわけだけど。
● 章扉の写真は各国の書店の風景で,これも著者が撮影している。各国の本屋を回っているんですね。御自分でも古洋書を扱う本屋を経営しているくらいだから,本好きは筋金入り。本への思い入れや慈しみの度合いも並みじゃない。
● 多くの本が紹介されているが,この中でぼくが読んでいるのは2つしかなかった。矢沢永吉『アー・ユー・ハッピー?』とサンテグジュペリ『星の王子さま』だけ。
だから自分はダメだとまでは思わないけれど,自分の読書の貧弱さというのは感じないわけにはいかなかった。
● 本書で紹介されている本の中には,現在では入手困難な本もあるし,そもそも市中の書店には流通していない本もある。著者の読書世界は(当然ながら)著者の色合いが濃くて,それがまた魅力でもる。
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