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2014年10月19日日曜日

2014.10.18 鎌田 洋 『真夜中のディズニーで考えた働く幸せ』

書名 真夜中のディズニーで考えた働く幸せ
著者 鎌田 洋
発行所 河出書房新社
発行年月日 2014.09.30
価格(税別) 1,300円

● 河出書房新社の“14歳の世渡り術”シリーズの1冊。中学生に人生を語るというもの。

● 鎌田さんは,ディズニーランドで仕事がしたくて,紙の専門商社を退社して,ディズニーに転職した。転職できるとは限らない時期に辞めてしまったのが肝。
 その商社でも「人事異動で(営業部から)商品部という,いわば在庫管理の部署に異動になった。(中略)あとから,営業部の部長がこの異動に異議を唱えて人事部に乗り込んだという話を聞いた」(p146)というから,仕事がつまらないからディズニーに転職しようとしたわけではない。

● さらに,ディズニーにすんなり転職できたわけでもない。その間,生活費を稼ぐために,住宅販売の企業にいうなら腰かけで就職した。
 そこでも「新人にはどうにも当てにならない手垢のついた顧客名簿が渡される。(中略)これを当てにしても無駄だと思った。成績をあげるためにはどうしたらいいか,真剣に考えた。他の営業マンがやっていないこと,どうやったら新規のお客様を獲得できるかを!」(p151)という働き方をしている。

● 以下に,いくつか転載。
 人を鼓舞するためにはいろいろな方法があるが,一番の特効薬は気高き理想を臆面もなくまじめに情熱をもって伝えることだ。人は普通のことでは燃えない。まだ見ぬ理想を提示されると,それを目指して頑張れるのだ。(p97)
 ナイトカストーディアルは業務中にゲストと触れ合わないし,仕事ぶりを見てくれる上司もいない。そんな状況で仕事をしている。人は自分に関心がもたれていないと感じるのは,とてもダメージが大きいものなのだ。(p115)
 ゲストは待ってくれない。もしも君が出来ることなら君が処置をすべきだね。誰の担当とか責任とか関係ない。(p119)
 我々の仕事はパークを浄化するだけではない。人の心をも浄化するのだ。(p124)
 仕事に対するそうした真摯さが,実はとても大切なのだ。よく「運も実力のうち」だといわれるが,「よい運」は日頃の人生に対する姿勢で決まるのではないかと,最近は特に思うのだ。(p156)
 私はディズニーの世界に入ってから,人間という動物をより信頼するようになった気がする。そうすると,自分自身をも信じられるようになるのだ。(p165)
 誰かの目や評価を期待すると,その評価によって自分の気持ちが左右されてしまう。つまり,自分の感情が誰かによってコントロールされる。そうなると自分の主体がなくなってきて,まるで操り人形のように仕事をすることになる。(p169)

2014年9月29日月曜日

2014.09.27 鎌田 洋 『ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと』

書名 ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと
著者 鎌田 洋
発行所 SBクリエイティブ
発行年月日 2014.03.28
価格(税別) 1,100円

● このシリーズ4冊目。ディズニーを舞台にした寓話3つ。口当たりがよいのと,最後がハッピーエンドなので,スイスイと読める。
 その時間を買うと考えれば,1,100円は高くない。

● 読後に何も残らないのもいい。一服の清涼剤であって,清涼感はすぐに消える。それでいい。
 そこを何か残そうと画策されると,場合によっては本を投げ捨てたくなるからね。

2014年1月16日木曜日

2014.01.16 鎌田 洋 『ディズニー サービスの神様が教えてくれたこと』

書名 ディズニー サービスの神様が教えてくれたこと
著者 鎌田 洋
発行所 ソフトバンククリエイティブ
発行年月日 2012.07.02
価格(税別) 1,100円

● 物語仕立てのエピソードが4つ。本当にあったことなのか,まったくのフィクションなのか。フィクションだとしても,TDRならあり得ると思わせるところが,ディズニーブランドの威力でしょ。
 でも,やっぱりなぁ,第4話では脳腫瘍で寝たきりの少年のために,救急車がパークの外で待機するっていう設定があるんだけど,これはさすがにあり得ないよなぁ。
 この種の都市伝説っていうか,いかにも本当っぽい嘘話がいくつもTDRにはあるに違いない。

● でも,そういうこととは関係なく,第1話と第4話では,泣いちゃいましたよ,ぼく。老人性感情失禁かもしれないんだけどね。こんな安っぽい話で泣くなよ,おまえ,って言われるかも。

● ひとつだけ転載。
 僕は,ショップ代表の牧野が言っていた,シビアな意見を思い出した。 ディズニーランドの世界感を維持するためには,同じように資金も維持しなくてはならない。このような事例が増えてしまうと,ゲストの回転率が下がり,効率的ではなくなる・・・・・・と。 あの時,「確かにそうかもしれない」と僕は思った。 しかし,その共感は間違っていた。 最高のサービスとは,たくさんの人を幸せにすることだと思っていたが,多くの人を幸せにするためには,まず目の前の人を笑顔にしなければいけないんだ。 僕たちは,目の前の人のことを飛び越し,「次の人」のことばかり考えていた。(p176)

2013年6月10日月曜日

2013.06.08 鎌田 洋 『ディズニーの絆力』

書名 ディズニーの絆力
著者 鎌田 洋
発行所 アスコム
発行年月日 2012.03.02
価格(税別) 1,300円

● お金を使ってする遊びは必ず飽きる。
 近い過去にシティホテルブームってのがあった。ちょっとしたミニバブルの趣もあったかもね。独身女性が中心だったのだと思うけど,がんばった自分へのご褒美と称して,週末に都内の一流ホテルに宿泊する。
 こういうものは,集中してやってしまうと短期間で飽きる。飽きると,ホテルをさらにグレードアップしていくことになるんだろうけど,しかし,それにも飽きてくる。

● 飽きないで続くのは,タダでできる遊びだ。文字どおりの無料じゃなくても,少額の出費ですむ遊び。
 お金を使ってする遊びもダラダラやれば飽きない。あるいは,ちょびっとずつやってる分にはなかなか飽きがこない。
 けれど,タダでできる遊びは,ガンガンやっても飽きない。ただし,遊びの方が人を選ぶところがあるかもしれない。選ばれない人はどうあがいても選んでもらえない。男女関係と同じだ。だから,老いてから始めるのでは遅いのだ。

● ディズニーランドもしかり。集中して行ってしまうと飽きる。
 じつは,ぼく,ディズニーランドには200回くらい行っている。年5回行くのを40年続けても,ディズニーランドだったらたぶん飽きることはないだろう。
 けれども,年50回を4年続ければ,たいてい飽きる。

● のだが,本書を読むと,それでも飽きない人がいるのかもしれないと思えてくる。少なくとも,著者は飽きない人かも。
 著者はディズニーの内部にいた人だ。きれい事だけではない現場を知り尽くしているだろう。それでも著者の語り口からは,リスペクトを超えてディズニーに心酔していると思われるのだ。
 なんか,不思議なものを見るような気がしている。

2013.06.08 鎌田 洋 『ディズニー ありがとうの神様が教えてくれたこと』

書名 ディズニー ありがとうの神様が教えてくれたこと
著者 鎌田 洋
発行所 ソフトバンククリエイティブ
発行年月日 2013.04.18
価格(税別) 1,100円

● 『ディズニー そうじの神様が教えてくれたこと』と同様に,ディズニーランドを舞台にした小説仕立てのおとぎ話が3話。
 著者はストーリーテラーの才能があることは間違いない。この程度の作りものになんで泣くんだよ,オレ,と思いながらも,読みながら泣いてしまった。

● 福祉とか医療,教育の現場で働く人に,読んでもらいたいとチラッと思った。福祉原論などという固い本を読むより,よっぽど勉強になるかも,と。

2013年2月5日火曜日

2013.02.03 鎌田 洋 『ディズニー そうじの神様が教えてくれたこと』


書名 ディズニー そうじの神様が教えてくれたこと
著者 鎌田 洋
発行所 ソフトバンククリエイティブ
発行年月日 2011.10.28
価格(税別) 1,100円

● ディズニーランドの掃除が行き届いているというか,行き届くという水準を超えていることは,実際にディズニーランドに行ってみれば即座に了解できる。
 これについては,すでに多くの解説がなされているが,本書もそれにひとつを加えるもの。フィクション仕立てにしてあるので,サラサラと面白く読める。

● 著者は「アメリカのディズニーランドの初代カストーディアル・マネージャー,チャック・ボヤージン氏から2年間にわたり直接指導を受け」た。そのボヤージン氏の教えを紹介するという体裁で,3つの物語が語られる。最後に,自信とボヤージン氏とのエピソードを披露する。
 しかし,と思う。ディズニーランドの現場が本書のような色合いで染められているはずがない。現場のマネージャーや管理職は胃が痛くなるような思いをしょっちゅうしているに違いないと思う。そのあたりのことを書いた本がマーケットに出てこないのが,やや不満(あるのかもしれないが)。

● 「ダメだと思っても,信じる心を共有することで,限界を超せる時がある」とか「そうじは,パレードやアトラクションを演出するための,舞台作りなんだ」とか「夢は,あきらめなければ叶うんだよ」ってのを,素直にそうだと受けとめて,ずっとその心ばえを維持できる人がいるとしたら,凄い人だ。

● 巻末で「イノセンス」という言葉が紹介される。ウォルト・ディズニーの言葉らしい。
 「感動の源泉,それはイノセンス=純粋無垢にあるのだ」と。 この「イノセンス」こそが,ウォルトが宝物のようにしていたもの。そして,誰の心の中にもあるイノセンスさ,つまり子どもの心を呼び覚まし,交歓する場所としてディズニーランドを作ったのです。
 そうだよなぁ。「イノセンス」なんだろうね。ただね,幼児といえども「イノセンス」だけで生きているわけじゃないし,「イノセンス」だけでは生きられない。

● ディズニーランドは現実から逃避するための場所。ある種の人たちにとっては,あまりに居心地の良すぎる逃避先なんだろうな。ゆえに,ディズニーフリークってのが発生する。
 ぼくもまた,トータルで200回はTDRのゲートをくぐったはずだ。逃避ばかりしていたダメなヤツってことか。