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2014年12月17日水曜日

2014.12.12 佐々木正悟 『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』

書名 先送りせずにすぐやる人に変わる方法
著者 佐々木正悟
発行所 中経文庫
発行年月日 2011.12.01(単行本:2010.02)
価格(税別) 533円

● 最初に,次の文章が出てくる。
 結果を出せる人は誰よりもすぐに行動しています。 ある人がビジネス書を読んでいる間に,行動できる人はすでに取引先のところに行っています。 ある人がダイエット本を読んで知識をつけてい間に,行動できる人は外に出てジョギングをしています。 人生を変えられる人は,すぐやることのできる人です。(p4)
 それはそうだ。だから,どうしたらすぐやる人になれるのかと知りたくて,本書を読むわけだ。そういう人はたくさんいるようで,本書も2011年12月に文庫化されてから,2013年8月で18刷を数える。

● いろいろなヒントを与えてくれる。たとえば,つぎのようなこと。
 優先度を比較する「前」に動き始めてしまう
 すぐやる人はモノが少ない
 感情を介さない。悪いことが起きそう,という予測は行動をとめてしまう
 
● しかし,グズは生来のもので治らないと考えた方が良さそうだ。それこそ,結果を出せる人は,グズが本書を読んでいる間に,すでに行動しているだろう。
 そう言ってしまうと身も蓋もない。けれど,身も蓋もないところに真実はあるのかもよ。
 と,他人事のように書いているけれども,自分もまたグズだから本書を手に取ったわけですね。

● いくつか転載。
 悩みというのは,現状を明らかにしたくないというところから生まれます。「体の調子が悪い,もしかしたら深刻な状態かもしれない・・・・・・」。それならば病院にすぐに行けばいい。でも人は現実を見たがりませんから,いつまでも葛藤が続きます。これでは解決しません。(p37)
 教会の建設現場でレンガを積んでいる2人の男に「あなたは何をしているのか」と聞いた。 Aさんは「レンガを積んでいる」と答えた。 Bさんは「教会をつくっている」と答えた。 一般的には,この話のオチは「Bさんのほうが目的を持って仕事をしているので偉い」ということになります。 しかし私は,Bさんは手が止まってしまう危険性が高いと思っています。(p46)
 「何だか面倒そう」というのは錯覚であることが多いのです。いったんその仕事を小分けにしてみれば,すぐに終わる仕事だとわかるかもしれません。(p134)
 思い込みというのは怖いもので「自分はダメな人間だ」「すぐやれない人間だ」と思い込むと本当にその通りになっていきます。 さらに,自分がそう思うと同時に,他人もそういう意識を持つようになり,それによってさらにイメージが強化されていくのです。(p154)

2014年11月6日木曜日

2014.11.04 佐々木正悟 『なぜ,仕事が予定どおりに終わらないのか?』

書名 なぜ,仕事が予定どおりに終わらないのか?
著者 佐々木正悟
発行所 技術評論社
発行年月日 2014.05.10
価格(税別) 1,580円

● 巷間,時間管理を説くビジネス書は読み切れないほどにある。一番多いのは“スキマ時間活用のすすめ”だろうか。あるいは手帳術の解説書。

● しかし,そんなことをいくらやったところで,何も解決しないと著者はいう。なぜなら,時間はもともと足りないのだから。
 自身の経験を通じて私が知った究極のポイントは,「時間はないのだ」という事実が「見える」ようになることの大切さでした。私たちは「時間が足りない」「時間がない」としょっちゅう口にしていますが,心のどこかでそれを疑っています。「うまくやれば時間が足りるはず」とか「ダラダラしなければ時間がないわけではない」と思い込んでいる,または思い込まされているところがあります。しかし,時間はもともと足りないのです。(p5)
● ぼくらの時間感覚に対して,著者は次のように言う。言われてみれば,いちいち納得する。
 明らかに愚かな,明らかにバカげた,明らかにムダな行動を,そうと知りつつ,わざわざやったりはしないものです。(中略)「ある時間の使い方がムダだった」とか「もっと効率よく動けたはずだ」というのは,後からでなければわからないのです。これは大事なことです。 要するに「ムダな時間を省きましょう」といったアドバイスは,意味がないのです。“ムダ”とわかっているくらいなら,もうとっくに省かれています。(p79)
 これが「空間と家具」だと,すぐ納得されます。しかし,「時間と仕事」になると,「本気でやればできる」とか「実行時間を明らかにすればできる」とか「手帳に書けばできる」といった,意味不明の言説がまかりとおるようになります。まったく信じがたいことです。「本気で入れれば,ベッドルームに入りきらないベッドでも入れられる」とは,だれも思わないでしょう。(p126)
● 「たとえば,通勤時間がちょうど1時間だとした場合,あっさりと「よし,この1時間をプログラミングの勉強に充てよう」などと」考える。けれども,実際にやってみれば,次のようなことが即座にわかる。
 そもそも1時間の通勤時間をまるまる何かに使えるわけではない
 立ったままでできることはとても少ない
 それでも勉強を強行すると,とても疲れる
 であれば,それは諦めないといけない。
 人はしばしば,諦めるべきところで「自分の意思の弱さ」などを嘆き出すのですが,それは時間管理ではありません。「現実的に不可能で諦めたほうがいい」という事実を認識するのが,時間管理です。(p105)
● 著者の警鐘はなおも続く。
 テレビにタンスをくっつけないように,部屋をものでぎっしり埋めたら,部屋は使えなくなります。同じように,1日を活動でぎっしり埋めたら,1日は使えなくなるのです。(中略)こう考えてみると,「スキマ時間の活用」といった話が,いかに無理をさせようとしているかも明らかになります。(p128)
 「休憩」を「バッファ」(予備時間)と書き換えることは容易なことです。これを繰り返していれば,やがて「空きのまったくない物置のような空間」と変わりのない時間の使い方になります。つまり,時間は使えなくなるのです。(p130)
 なぜこんなこと(完璧主義的な仕事のしかた)をやり出してしまうかというと,「根本的に対策を打てば,その後問題に見舞われずに済む」というイメージに惑わされるからです。(中略)しかし現実には,それがかえって生産性を落とす結果になります。(p140)
 自責の念に駆られると,記憶がウソをつきます。どんなウソかと言えば,「実際よりも時間的、リソース的な余裕があったはずだ」というウソです。(p204)
● では,どうすればいいのか。タスクシュート時間術というものを提唱する。要は,時間がないことを見えるようにするということのようだ。
 1分以上かかるすべての行動を見積もりをあらかじめ出します。なぜそのようなことをするのかというと,細かくても見積もり時間がないと,「12:05に昼食に行ける(それまではいけない)」という情報が正確でなくなるからです。「終了予定時刻が正確であること」がとても大切です。正確であることによって,「今,たとえ1分でもムダにすると何が起こるのか?」が目に見えてわかるようになり,だからこそ時間を節約できるようになるのです。(p64)
 1日の時間のシミュレーションをすることです。そして,そのシミュレーションの記録を残すことです。事前にできることといえば,それしかありません。(p81)
 ポイントは,記録をつけることです。記録について明らかに言えるのは,少なくとも「想像よりははるかに客観的な実像に近い」ということです。有り体に言えば,記録のほうが本当なのです。記憶の中の自分は,ハッキリ言って虚像です。そんな虚像をいじり回していたところで,仕事が「完璧にできる」などということは,永遠に達成されるはずがないのです。(p205)

2014年7月30日水曜日

2014.07.29 佐々木正悟 『ライフハックス-鮮やかな仕事術』

書名 ライフハックス-鮮やかな仕事術
著者 佐々木正悟
発行所 マイコミ新書
発行年月日 2006.11.30
価格(税別) 780円

● 八重洲ブックセンター宇都宮店のアウトレットコーナーに置いてあった。320円で購入。あまり期待しないで読んだんだけど,いやいや,とても面白かった。
 この手のものはけっこう読んでる方だと思うんだけど,読んで完結。それを自分に適用しようとする態度はあまりない。怠け者だから。
 だから,読みものとして面白いものであることが第一。読みものとして面白いためには,伝聞情報に満ちてたんじゃダメなんで,自身の体験がコアになっていてほしい。この本はそうなっているし,文章もいい。

● 2006年の出版だから,本書にはiPhoneもAndroidもEvernoteもTwitterも登場しない。PDAという懐かしい言葉が出てくる。著者が披露しているやり方の多くは,今ならもっと便利に実行できるのだろう。
 ところで,Gメールについて次のような紹介がある。
 Gメールには,他ではちょっと考えられないような気の利いたサービスがある。それが,「自分のアカウント+α@gmail.com」というサービスだ。(p101)
 で,「+α」を使ったいろんな利用法を紹介しているんだけど,ぼく,これ全然知りませんでしたよ。これは便利だ。っていうか,便利なんてものじゃない。これを使えば,情報の整理なんかGメールでほぼできちゃうんじゃないですか。ホルダーを作って整理するなんて,石器時代の遺物になりますなぁ。
 このサービス,今でも維持されているんですか。

● 以下にいくつか転載。
 ほどよい緊張感を得るためには,予定を立てるべきなのである。 予定表に何も書き込まず,ただ経験と記憶だけに頼って仕事を処理していると,危機感をまったく自覚できないか,反対にいつも不安でいっぱいになる。(p49)
 カレンダーに仕事の締め切り日を書き込み,その日までにやらなければならない他の用事を,日時などかまわずどんどん書き込んでみると,自分の自由時間などほとんど皆無に等しいことを知り,あっけにとられる。私は人が手帳を使いたがらないのは,この冷厳な事実を知りたくないという,無意識の願望の表れなのではないかと,フロイトのように勘ぐりたくなるほどだ。(p50)
 彼(エイブラハム・テッサー)の研究によると,「目標を立てる」とか,「仕事の優先順位をはっきりさせる」などといった時間管理の方法は,生産性とはそれほど強い関連がないが,自分は時間をきちんと管理できているという実感は,営業マンや学生の成績に強く影響するという。(p53)
 テッサーが指摘したもう一つの重要な点は,「時間に対する動機づけの強い人でなければ,時間管理の恩恵にはあずかれない」ということである。どういうことかと言えば,現実に時間管理をしようと思ってうない人が,あれこれとシステム手帳や電子手帳をいじり回してみても,生産性はほとんど向上しない,という意味である。 やる気がなくて,方法論ばかりに凝っていても意味がない。言ってしまえばそれまでであるが,私たちの周りには「あなたがうまくいかなかったのは,やり方が間違っていたからだ!」というキャッチ・コピーがあふれている。(p53)

2013年3月6日水曜日

2013.03.05 佐々木正悟・大橋悦夫 『スマホ時代のタスク管理「超」入門』


書名 スマホ時代のタスク管理「超」入門
著者 佐々木正悟・大橋悦夫
発行所 東洋経済新報社
発行年月日 2013.02.07
価格(税別) 1,400円

● 読後感は,どこか違う,なんか違和感がある,というもの。うまく言えないけど。
 ガッチリと仕事のできる人は,たぶん,この種の本は読まないものだと思う。ここに書かれているようなことを几帳面にやっている人の中には,抜きんでた仕事人って,たぶん,いないんじゃないかと思う。

● ぼくは,できない方の人だし,この種の本を読むのが趣味というところがあって,わりと読む。
 「はじめに」で「クラウド時代に,タスクをデジタル記録していくことで「いつでも,どこでも,完全に正しいリスト」を持つことが可能になります。これはクラウド上のリストをスマホで見るというスタイルが確立するまでは,不可能だったことです。(中略)「いつでも,どこでも,完全に正しいリスト」があってはじめて,どうでもよい仕事から解放され,もっとストレスがなくなった状態で,すべてのエネルギーを本当にやりたいことに集中するという行動スタイルが可能になるのです」と書かれている。
 だけど,この文章を読んでもなお,ここから先を読もうとする人は,天性の素直さを持ちあわせている人に違いない。

● こういうこともあるかもしれない。世の流れに乗ってスマホを買ってはみたけれども,ぜんぜん使いこなせていない,これなら従来型のケータイでよかった,何とか使いこなす工夫はないものか,と思っている向上心旺盛な人が,こういう本を読むってこと。
 でもね,使いこなすなんて考えちゃダメなのかも。

● どうもね,書店に行くと,スマートフォンで仕事を効率化するとか,スマートフォンでノマドワーカーになるとか,スマートフォンで仕事もスマートにとか,そんなタイトルの本が溢れているから,惑わされることもあるかもしれないけれども,それはそういうことを言うのを飯の種にしている人がいるってことなんじゃないかなぁ。
 そういう人に飯を食わせるのは,あなたやぼくの役割じゃありませんよ。

● だいたいあの狭い画面で,表計算のワークシートを見る気になりますか。それでなくても老眼が進んじゃってるってのに。
 銀行の振込だって,パソコンでならするけれども,スマホでそんなことをする気にはなりませんね。いくらポケットに入るパソコンだといわれても,向き不向きってもんがあるでしょ。

● ぼくもスマホを使ってるんだけど,いずれケータイはらくらくホンの一番安いのにして,スマホはSIMカードを抜いた状態で,それ単体で使おうかと思っている。カメラも付いてるし,音楽プレーヤーとしても使えるし,通信を発生させないでも,遊びの道具としてはかなり使えそうだもんな。
 ネットなんか家でパソコンでやればいいんですよ。充分でしょ,それで。TwitterだのFacebookだのと,しょっちゅうスマホをいじってる輩って,ちゃんと仕事をしているのかね。

● いささか以上に本書からずれてしまった。中にはいるんだろうからね,スマホで仕事の質や効率をあげている人。

● 「いつかやりたいこと」を「今からやること」に変換する,というってそれができる人は,スマホなしでもできそうな気がする。本書を読み終えても,なお,そう思う。