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2017年12月2日土曜日

2017.12.02 下野康史 『ポルシェより,フェラーリより,ロードバイクが好き』

書名 ポルシェより,フェラーリより,ロードバイクが好き
著者 下野康史
発行所 講談社文庫
発行年月日 2016.01.15
価格(税別) 630円

● 『ロードバイク熱中生活』に大幅に加筆し改題,とある。その『ロードバイク熱中生活』も読んでいるんだけども,大幅に加筆しているなら,これも読んでみなきゃな,と。
 解説を永江朗さんが書いている。

● 下野さんの本業は自動車評論家だ。なのに,「ポルシェより,フェラーリより,ロードバイク」なのだ。
 わが家の近く(といっても10数㎞は離れている)にホンダの工場や研究施設があるのだが,自転車で通勤する社員が多いらしい。以前,宇都宮の自転車店の店長に聞いた話だ。

● 以下にいくつか転載。
 イトイガワのルートは,砂漠でもジャングルでもない,普通の道である。でも,そこを自転車で一気に300km走ろうとすると,途端にアドベンチャーになる。距離の冒険。それがおもしろいと思った。(p38)
 クルマと伍して走るには,一瞬だってボーっとしていられない。なぜなら,クルマの多くはボーっとしているから。(p74)
 車道を走るのがうまい自転車乗りといえば,バイクメッセンジャーのライダーだろう。ドライバーのなかには悪く言う人もいるが,ぼくはいつも車内から感心して見ている。彼らの走りにヒヤっとさせられたことはないし,邪魔だと思ったこともない。うまい証拠なのだと思う。(p74)
 難読地名は秘境の証である。なぜなら,観光地化を目指すと,日本は地名を平易にしたり,ときにはオシャレに変えたりするからだ。南アルプス市なんていうのがいい例である。(p99)
 タイムアタックでもない限り,坂と戦おうなんて思っちゃいけない。むしろ,坂にバレないように,軽いギアでコソコソ上る感じがよろしい。(p133)
 自転車のスピードと安全性は車輪の大きさに比例する。タイヤが大きければ大きいほど速いし,安全になる。ツール・ド・フランスに小径車で出る人はいない。(p184)
 ぼくの足だと平坦路で24km/h以上をキープするのは無理だが,20km/hくらいでなら巡航できる。(p187)
 重力落下というエンジンが忽然と出現する下り坂では,サルでもスピードが出せる。その状況で,安全にハイスピードが出せるかどうか,今度は自転車次第である。つまりだれが乗っても,イイ自転車というのは,下りでイイのだ。(p200)

2015年6月30日火曜日

2015.06.29 下野康史 『ロードバイク熱中生活』

書名 ロードバイク熱中生活
著者 下野康史
発行所 ダイヤモンド社
発行年月日 2011.06.16
価格(税別) 1,400円

● 読んで楽しい自転車エッセイ。この手の本の多くは,自転車ってこんなにいいものなんだよと読者を煽っているところがあると感じるんだけど,この本にはちょっと冷めたところがある。
 いや,自転車にはまっているんだけど,一方で冷静。

● 以下にいくつか転載。
 その手の超高級自転車にポンとお金を出すのは,クルマからドロップアウトしてきたおじさんなんかが多い。高いといったって,クルマに比べたら自転車は安い,と錯覚する層を当て込んで,輸入業者がやたらとノッケているようなフシがある。(p19)
 個人的には自転車ってせいぜい30万円までのものだと思う。(中略)人が乗ったロードバイクで最も重要な部品は,人間というエンジンである。カーボンのモノコックフレームも,完組み軽量エアロホイールも,11段スプロケットも,人間エンジンに比べたら所詮,“たかが自転車”である。(p20)
 クルマと伍して走るには,一瞬だってボーっとしていられない。なぜならクルマの多くはボーっとしているから。そのかわり,車道を走るようになると,途端に平均スピードが上がる。どんなに舗装の質が悪い車道も,歩道よりは平滑にできている。(p52)
 坂は,斜度より長さがキク。(p92)
 余っているより足りないほうがおもしろい。そのほうがドラマがあるし,ストーリーが生まれる。工夫するから,頭もスマートに(賢く)なる。(p188)