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2022年4月22日金曜日

2022.04.22 三浦雄一郎・三浦豪太 『「年寄り半日仕事」のすすめ』

書名 「年寄り半日仕事」のすすめ
著者 三浦雄一郎
   三浦豪太
発行所 廣済堂出版
発行年月日 2014.01.15
価格(税別) 1,400円

● 副題は「目標を持てば80歳でも夢は叶う!」。
 著者は怪物であって,普通人がロールモデルに選んでしまっていいのかどうか,大いに疑問ではある。若い頃から冒険家で鳴らして,80歳でエベレストに登ってしまうような人なのだから。

● しかし,怪物の話を聞いて,しばし爽快感を味わうのは決して悪いことではないだろう。著者と同じようにはできなくても,自分にも取り入れられるものがあるかもしれないと考える自由はある。

● 以下に転載。
 年を取れば,若いころのように体が動かなくなるのは当然のことです。若い者に負けてたまるかと無理をしたところで,それは所詮,年寄りの冷水でしかありません。年寄りは年寄りなりに,自分のペースで進めばいいのです。たとえ他人の倍の日数を費やしたとしても(中略)積み重なれば大きな成長です。(p16)
 これまで毎日続けてきたトレーニングも,する必要がなくなればやるわけもなく,気がつけば立派なメタボ体型になっていました。(p27)
 人は目標を失うと,衰える一方です。あれだけのトレーニングを積んでつくった肉体が,たった数年で生活習慣病の塊と化してしまうのですから。(p28)
 トレーニングを始めたばかりのころは,標高531mの札幌の藻岩山にも登れないような始末でした。かつては世界7大陸の最高峰を制覇した男が,小学生が遠足で登るような山でダウンするとは情けない・・・・・・。その日,私は誰にも気づかれないように帽子を深々と被って下山したのを覚えています。(p30)
 80歳でエベレストに登れたのだから,90歳でもまだ可能性が残されている。目標の達成は自分への自信につながり,さらなる挑戦への意欲を沸き立たせてくれました。生きがいは,人に想像以上のパワーを与えます。(p31)
 目標は具体的なほど,日々の取り組み方が変わってきます。(p32)
 作戦を立てるときは,まず自分の限界を知り,自分のペースを考えること。自分のペースで取りくむことの何が素晴らしいかといえば,楽しみながら目標達成を目指せることです。(p33)
 どんな状況下でも積極的におもしろがることも目標の達成を大いに後押ししてくれます。(中略)76歳のときにスキーで大腿骨を骨折し,絶望の淵に沈んだときも,最初は咳をするだけで大腿骨に針が1000本刺さったようなすさまじい痛みを覚え,このまま歩けなくなるかもしれないと病院のベッドの上で不安な日々を過ごしていましたが,日を追うごとに少しずつ痛みが治まり,気づいたらこんな天国のような場所はないとうれしくなっている自分がいました。エベレストでは寝ることすら大変なのに,ここでは毎日温かい毛布にくるまれて,エアコンもきいている。しかもナースコールを押せば,お姉さんたちが飛んできて至れり尽くせり,まるで王侯貴族のような手厚い介護をしてくれる,と。(p34)
 私はトレーニングジムには通っていません。どうも強制されるのが嫌いなのです。好きなときに,何かのついでに,気ままにトレーニングできる方がいい。(p37)
 高齢になってくると適度に運動をしていても体力は衰えていきます。(中略)実年齢よりも若く生きるためには,“守りの健康法” だけではちょっと物足りません。(p38)
 高血圧,高血糖の診断が下ってからというもの,私が毎朝食べ続けているのが,丼に納豆と生卵,すりおろした山芋を入れ,その上にたっぷりとバルサミコ酢をかけたスタミナ丼です。(p43)
 一般に登山家という生き物は,「あの山を1日で登った」とか「倍のスピードで登った」などと自慢したがるもので,「速さ」に価値を置くきらいがあります。(p54)
 ここで強調したいのは,「骨の貯金」も「筋肉の貯金」も,鍛えることで増やすことができ,いつから始めても手遅れではないということです。「貯金」と一緒で,早いに越したことはないけれど,遅くから始めても,ある程度のレベルまで貯めることは十分に可能なのです。(p79)
 大怪我をしたとき,僕ら家族は全員「これでエベレストは無理だろう」と思いました。(中略)ところが,父には,あきらめる気配がまったく見えませんでした。病院にダンベルを持ち込み,動かせる上半身だけでも鍛えようと懸命に腕を動かしているのです。できない理由より,できる理由を捜す。そして,できるようにするには,どうしたらいいかを考える。それが父の基本姿勢でしたが,最大の危機に直面しても,その信念が揺らぐことは微塵もありませんでした。(p80)
 骨盤がぱっくり割れたため腹筋はなくなり,大腿骨の付け根をやられたので,足を持ち上げる運動も難しい。(中略)そこで父が取り入れた新たなトレーニング方法,それが自転車でした。(中略)父がテーマとしていたのは,スピードではなく,長い時間乗ることでした。(p80)
 自転車のサドルは先端が鼻のように尖っています。そのためノーズサドルと呼ばれるのですが,これが前立腺を圧迫するのです。(中略)僕は,早速ノーズレスサドルを仕入れて父の自転車に取り付けました。(p82)

2013年7月30日火曜日

2013.07.28 三浦雄一郎・三浦豪太 『冒険の遺伝子は天頂へ』

書名 冒険の遺伝子は天頂へ
著者 三浦雄一郎
    三浦豪太
発行所 祥伝社
発行年月日 2013.05.05
価格(税別) 1,300円

● 80歳でのエベレスト登頂を成功させた三浦雄一郎さんが,日本を発つ前に書いたもの(書いたのは息子の豪太さんだろうけど)。
 売れているでしょうね,この本。

● 怪物ですよねぇ。エベレストに登ることじたい,並の人間じゃできないのに,80歳でやってのけるんですからねぇ。こういう怪物を基準にしちゃいけないんだろうねぇ。

● いくつか転載。
 今まで遺伝子は生まれ持ったものであり,生涯変わらないと言われていた。しかし,遺伝子は変化するというのが現在の定説である。つまり,その人の生き方次第で遺伝子を変えることができるのだ。(p57)
 不整脈が発覚した翌年に行なったシシャパンマ登山中のこと。いつもより呼吸が荒く,登るペースの遅い父を見て,様子がおかしいことに気付いた僕は「大丈夫か? そろそろ引き返そう」と声をかけた。 すると父からこんな答えが返ってきた。「大丈夫だ,豪太。絶好調な不整脈だ」(p75)
 76歳で父がスキー場で転倒し大腿骨と骨盤を骨折した時,さぞ落ち込んでいるだろうと入院している父のもとへ見舞いに行った。扉を開けると若い看護師さんに囲まれ,デレデレと笑う父の姿があった。僕の心配は取り越し苦労だったわけだ。 「豪太,ここは最高だ。雪山みたいに寒くないし,かわいい看護師さんが体を拭いてくれる。ここはススキノみたいだ」(p81)