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2017年11月16日木曜日

2017.11.16 番外:GOETHE 12月号-最上の生活必需品

編者 二本柳陵介
発行所 幻冬舎
発売年月日 2017.12.01
価格(税別) 741円

● 『GOETHE 12月号』では,メルセデス日本法人の社長やソニーの社長が,「最上の生活必需品」を紹介している。「自分の彼らが最上と認めるモノ,特に生活必需品ともなると,さらに愛用するモノに色濃く人生が映りこみ,無数の物語が生まれでる」と。なるほど。
 筆記具だとモンブランの149や,フランスのデュポンの製品が紹介されている。

● では,ぼくも同じように自分の生活品を紹介できるだろうか。
 ムリだね。たとえば,最も常用しているノートとペンは,ダイスキンとプラチナの千円万年筆。洋服はユニクロがメイン。いつも持ち歩いているバッグは,レスポのトート。これらを紹介できるだろうか。
 物語は高級品からしか生まれないかといえば,そんなことはないと思うんだよね。金額の多寡にかかわらないはずだ。

● でも,ダメだ。理由は2つ。ひとつは,そういうものを紹介するのは,この雑誌の主旨にはまるでそぐわない。
 もうひとつは,持ち主に魅力がないからだ。モノは物語を生みだすとしても,その物語の帰属者が平々凡々で,耳目を惹くような業績もなく,容姿もなく,お金もないのでは,物語自体が伝達性を持たない。

2017年4月30日日曜日

2017.04.30 番外:AERA '17.5.1-8号

編者 井原圭子
発行所 朝日新聞出版社
発行年月日 2017.05.08
価格(税別) 380円

● この雑誌も表紙が木村(拓哉)君だったので手に取ってみた。「無限の住人」に関する木村君のインタビュー記事があって,そこだけを読んだ。

● 以下にいくつか転載。
 「無限の住人」に挑む木村は,主人公の万次という役を通して,自分の新しい可能性をつかみ取ろうと果敢に奮闘しているように見えた。(p9)
 役者として,どんなキャラクターを演じるかは「縁」でしかなく,その都度,与えられた役を全力で演じるしかありません。(p40)
 役者にとって映画は1カットずつの積み重ね。自分の「主観」で演じてきたものが,編集という作業を経て「映画」になる。試写で初めて,客観的に見ることができます。(p40)
 周囲のスタッフに万次に「してもらう」ことはできても,実際に魂を吹き込んで,自分が万次に「なる」ことはそう簡単ではない。 そのためには「感じる」しかないんです。まずは万次という役を「感じる」。彼は,過去の戦で片目を失っています。であるならば,まずは自分が片目で動いてみようと。撮影は,朝5時から深夜3時に及ぶのですが,その間,ずっと片方の目しか使いませんでした。(中略)僕は不器用なタチなので,そうやって自分を追い込み,体で感じるしかなかった。(p40)
 映画やドラマの前評判などでもいろいろ書かれることがありますが,これでいいやと中途半端な気持ちでやっている作品はひとつもない。そう思うなら思えばいいと,どこかで割り切ってします。テレビも同じです。視聴率というものだけでジャッジされてしまうことがあるけれども,そうしたいなら,そうしてもらっていいと思う。(p41)
 木村さんはビジュアルひとつとっても「気高い孤独」をまとっていて,余計な役作りをする必要がない。(三池崇史 p43)
 これまで出会ってきた役者の中で,木村拓哉ほど戦っている男はいない。断言できます。必要以上に人に媚びないし,全方位で真剣勝負を挑んでいる。監督って,役者を探すときに「真剣勝負をしていない人」には用はないんですよ。(三池崇史 p43)
 木村さんは,面倒くさい芝居から解放されたいんだと思う。本当は見えているのに,見えない芝居をするのが面倒くさいんじゃない?(三池崇史 p43)
 共演した福士蒼汰さんは,木村さんのそんな姿を見て変わりました。役者は,役者が育てるのだと,改めて思いましたね。(三池崇史 p43)

2017年4月23日日曜日

2017.04.22 番外:FLIX 2017年6月号

編者 松下元綱
発行所 ビジネス社
発売年月日 2017.06.01
価格(税別) 917円

● 映画雑誌。したがって,表紙は木村拓哉。で,これも購入。

● 読んだのは冒頭の木村君のインタビュー記事のみ。そこからいくつか転載。
 “一緒にやりませんか?”と言っていただき,本当に快諾させていただきました。監督ご本人の口からそういう言葉をいただけるのが,僕らのような仕事をしている人間にとっては一番恵まれた瞬間だと思うので。
 (三池監督からは)一度も演出はしていただかなかったんです。でも,何て言ったらいいんだろう? 現場では本当に,監督が作り込む作業,のめり込む作業が三池組を象徴している気がして。(中略)その情熱を全員が感じ取れる現場でしたね。
 安全第一で作業すればするほど,どうしても痛みって忘れがちなんです。実際は,痛くも何ともないので。けれど,やっぱりヴィジュアルから伝わるであろう痛みを伝えるのは自分の責任だ
 役としての痛みは自分の責任だけど,自分自身の痛みは撮影に関係ない。
 自分自身で万次を作り上げるというよりは,杉咲花ちゃんが演じてくれた町や凜のことを感じ,自分の中で解釈したり,飲み込んだりして,自分の表現に変換させていただく感覚でしたね。彼女が苦しめば苦しむほど,万次としてはアクセルの回転数が上がる。
 彼(市川海老蔵)の何がすごいって,動いても着物が全く着崩れないんです。
 (妹の町が殺されるシーンは)本編の中では冒頭にあたるんですが,実は僕のクランクアップのシーンで。(中略)あのシーンに限っては手を決めないでやろうとなりました。“とにかくこっちは殺しに行くので,それに対して反応してください”と言われて,“分かりました”と。(中略)非常にライブ感のある撮影でした。やるからにはという思いもどこかにありますし。しかも,肘から先しかフレームの中に映っていないんじゃない? という人まで,全力なんです。(中略)そういった出演者の方々に,出演者の方々の1カットにかける思いや情熱に,自分も触発された部分は大きいと思います。
● というわけで,今月29日の封切りが待ち遠しい。言うも愚かながら,この映画(「無限の住人」)は絶対に見る。

2017.04.22 番外:FRaU 2017年5月号

編者 岡田幸美
発行所 講談社
発売年月日 2017.05.01
価格(税別) 694円

● これも木村拓哉が表紙を飾っている。で,そういうものは一応見てみよう,と。

● 彼のインタビュー記事から転載。
 ずーっとやるべきことは詰まっていたので,やるべきことがしっかりあるという状況が自分を支えてくれたなって思います。
 (サンタクでは)さんまさんがあまりにも野性的なんで,自分がけこう常識的なポジションになるんです。
 初めてじゃないかな。20数年やってきて。“撮休”っていうスケジュールがあるんだっていう。 -作品のスケジュールが休みのときは,初めて共演者と同じように休めるようになったということですよね。 そうですね。今はいろいろ別の仕事も入ったりしてるけど。
 (ロングバケーションのこと)今思っても,これはほんとに,山口智子さんっていう共演者に恵まれたっていうひと言に尽きるんじゃないですか。アクトって,要は,カメラマン,音声さん,照明さんという傍観者がいる状況で,目の前にいる相手に対して,たとえば“好き”っていう気持ちをずっと抱いていられるかどうかっていうことじゃん。あの作品をやらせていただいたときには,(中略)その姿勢になり直す必要がないっていうか。山口さんに対して,自分は,そのまんま思っていればよかった。(中略)いちいち計算する必要がなくて。
 “あ? 待って,待って。ここまで全部自分でやってきて,その1カットだけ違う人?”って思って。結局,自分でやりました。朝イチで。顕微鏡の中のシーンだけ。 -指も映らないのに? はい。せっかくやるなら,ガッツリやったらないと。
 やっぱり周りの人たちがモチベーションを高めてくれるんだと思います。基本,すべてにおいて,自分がやらせてもらっていることって,相手がいて,初めて成立することだから。
 ふつうに(刀を)当てていたよ。(中略)監督も撮る前に“立ち回りではなく,殺し合いを今から撮影させていただくので,みなさん,よろしくお願いします”って言ってくださって。“あ,同じ感覚でいてくれる”と思えて,すごくうれしい気持ちをベースにして動けた。(中略)(市原)隼人なんかも,“撮影”という形で立ち合うのを嫌がっていたし。だからすごかったよ,ほんとに。最高ですよ。ああいう真面目で,ちゃんと熱意をもっている人が同じ現場に立っていてくれると・・・・・・。
 もうそれは,求められたら,動きます。自分は,そのためにちゃんとコンディションを整えていようと思っています。
 -以前のインタビューも,「楽しい,嬉しいといったポジティブな感情だけでなく,悲しい,寂しい,辛いといった感情もしっかり味わった方がいい」と言っていました。 うん,それが結局は,人生を豊かにしてくれると思うよ。

2017.04.22 番外:婦人公論4月25日号

編者 横山恵子
発行所 中央公論新社
発売年月日 2017.04.11
価格(税別) 528円

● これも表紙が木村拓哉。写真は篠山紀信が撮っている。

● 彼のインタビュー記事からいくつか転載。
 今の僕にしても,何のために命を燃焼させているかと問われたら,やっぱり自分のためではない気がする。作品のためであったり,誰かのためであったり・・・・・・。(p44)
 真冬の京都で,セリフを言うと,寒さで白い息が出てしまう。だから,カメラを回す直前まで口に氷を含んでおいて,「本番!」の合図と同時に氷を吐き出し,セリフを言うようにしていました。(中略)寒いとかつらいとかいう僕自身の感情は,万次には関係ない。(p44)
 僕自身,逃げない,それから,やるからには全力を尽くす。この二つは,ずっと自分に課してきたことです。(p45)
 思いを作品という形にして,たくさんの人たちに向けて放つというのは,ものすごいエネルギー。僕は,そこに一員として参加させてもらっているだけです。一人じゃ,なんっにもできないんですよ。「自分一人で」という感覚は,僕の中では皆無です。(p45)
 映画なら映画,ドラマならドラマ,何かひとつの仕事にフォーカスを合わせ続けられるようになったことは,すごく新鮮ですね。前は(中略),チャッチャッと,仕事ごとにチャンネルを切り替えないといけなかった。(中略)これまで,“無駄”ってわりと避けてきたんです。時間も限られていたし,最短ルートで結果を出そうとしていた。でも今は,役について,ああでもない,こうでもない,と考えることができる。あ,無駄,いいなぁって。(p45)
 志は高くありたいですけど,高い場所に行きたいわけではない。(p45)
● 作家の佐藤愛子さんのインタビューもある。90歳にして『晩鐘』を世にだした。創作意欲が衰えないこと,その質を維持していること,この二点においてこの作家は野上弥生子以来ではないか。っていうか,野上弥生子を凌ぐのかも。
 何もない平穏な状態はいいことだけれど,いざというときは,平穏なんて何の役にも立たないと思いますよ。(p14)
 93歳の作家の言葉だ。

2017.04.22 番外:キネマ旬報5月上旬号-開眼,覚醒,前進 木村拓哉は銀幕にいる

編者 青木眞弥
発行所 キネマ旬報社
発売年月日 2017.05.01
価格(税別) 850円

● 書店のエンタテインメント雑誌の棚を見ると,木村拓哉が表紙になっている雑誌が並んでいた。「無限の住人」の封切りが近づいているからね。
 「無限の住人」,もちろん見る。

● この雑誌も木村君のところだけを読んだ。以下にいくつか転載。
 木村拓哉は自分もことより,共演者のことより,スタッフのことを語る。彼にとって現場は,単に芝居をするだけの場ではないのだ。(p8)
 万次がいまも生きているとすれば,それは木村拓哉なんじゃないか。そういう一致の凄みを感じるんですよね。キャスティングをする上で迷いがなかった。(この原作を)やるんだったら,木村拓哉がいないと無理だよねと。根拠はないんですけど,なぜかそう思った。(三池崇史 p12)
 万次が,スーパーアイドルとしての役割を果たしながら生きていく木村拓哉という人とものすごくリンクするんです。誰も味わったことのない,木村拓哉にしか見えていない世界がある。わけですよ。明らかに。万次にしか見えていない世界があるように。(三池崇史 p14)

2017.04.22 番外:POPEYE5月号-もし東京に友達が来たら,君はどこに案内するか?

編者 木下孝浩
発行所 マガジンハウス
発売年月日 2017.04.10
価格(税別) 722円

● 主には食堂やレストランの紹介。が,それ以外のものもあって,たとえば最初に出てくる「カストリ書房」。台東区千束にある。遊郭・赤線・歓楽街に関する古書と新刊を扱っている。けっこうエロいのもあるらしい。
 浮世絵は性交場面をデフォルメして描いているものが多いわけだけども,その伝統って江戸時代で絶えてしまったわけではなく,現在まで連綿と続いている? ひょっとして,その中から後世の人たちが驚くような作品もあるのかもしれない。と,妄想してみた。

● 銀座にも「蔦屋書店」ができるらしい。

● 山口瞳さんのエッセイにしばしば登場していた,国立の「ロジーナ茶房」は現在も健在。
 行ってみたいと思ったのは,中目黒の「おにやんま」。立食いうどんの店だ。ここなら一人でも入れる。旨そうだ。

● 昨年大晦日に泊まった「トレインホステル北斗星」も紹介されていた。清潔だし,3千円未満で泊まれるし,イートイン・スペースはあるし,コンビニがすぐ近いところにあるし,何より馬喰町駅に隣接しているという立地が移動者を助けてくれる。

2017年2月4日土曜日

2017.02.04 番外:Pen 2017.02.15号-エルメスの秘密。

編者:安藤貴之
発行所 CCCメディアハウス
発行年月日 2017.02.15
価格(税別) 602円

● エルメスの歴史,製品を紹介する。記事のメインはユーザーのエルメス礼讃。まず,そこからいくつか転載しておく。
 個々の製品が,まるでこの世にひとつずつしか存在しない-そんな価値を感じさせます。(ロベルト・ロレンツィ p30)
 自分でこのバッグ(1947年製のケリー)を手にして,なぜこのバッグがこんなに愛されるのかがよくわかりました。まず,服を選ばない。もてばもつほど味が出てくる。そして,軽くシンプルでムダがない一方で,人を魅了する美しさをもっています。デザイナーの立場から言うと,飽きがこない鞄をつくるのは非常に難しいことなんです。(マウロ・ポロッティ・カレッラ p31)
 我々の世界で名品と言われるのは周りに影響をおよぼすような空気をもっているもの。エルメスのアイテムは空気をもっている。(中西輝之 p38)
 アート作品は最初のインスピレーションが大切。迷ったら買わない。ものや人の出会いも同じだと思います。パリのエルメスでこのコートに出会った時はひと目惚れでした。(井村俊三 p41)
 文章に関していうと,どういう言葉を使うのかという以外に,どういう言葉を使わないのかも大切です。そういう意味で,エルメスは“なにを使わないのか”というのが明確な気がします。(平野啓一郎 p49)
● 「現代に生きる人々の日常を美しくするためのお手伝いをすること」がエルメスのミッションであるらしい。日常を美しくするのはその本人しかできない。エルメスといえども,できるのはその「お手伝い」に限られる。
 エルメスをまとうよりも,まずは姿勢をよくすること。そしてその姿勢を保つ努力をすること。よけいな脂肪を除去する努力をすること。感情を安定させるように努め,穏やかでいること。
 そういうことが第一に必要で,第二は洗濯や掃除などの家事をきちんとやること。衣服や持ち物はその次に考えればいいことでしょ。

● そういうことをまるでしていないのに,エルメスやシャネルにうつつを抜かしている人がいるんだと思う。で,エルメスもシャネルもそういう人たちがいてくれるおかげで,存続できているのだと思う。
 と,エルメスなどに縁のない輩は勝手な想像をするのだ。

● 6代目当主のアクセル・デュマが語っているところを,最後に転載。
 お客様はサプライズを求めている。しっかりマーケティングして,誰もが欲しいものをつくってもサプライズは生まれない。(中略)新しい香水を出す時にも,エルメスでは消費者テストを一切しないのです。(p60)

2016年10月25日火曜日

2016.10.24 番外:本屋はおもしろい!!

編者 渡邉秀樹
発行所 洋泉社
発行年月日 2014.11.28
価格(税別) 1,200円

● 表紙と巻頭のインタビューは壇蜜。この種のムックを飾る女優として欠けるところがない。知的な雰囲気を漂わす。実際に読書家でもあるらしい。
 一方で,独特の色香を発散してやむところがない。その分野でも独特の立ち位置を確保している。

● 知性と色香を統合した女優って,かつてなかったのではないか。いや,そういう女優さんはいたはずだけれども,その双方が表に出て,自然に統合されている女優っていうのは,彼女が初めてかもしれないと思う。
 去年はNHKのEテレで中国語講座のナビゲーターを務めた。見事な反射神経で,番組終了時にはかなり話せる程度に上達していたはずだ。

● オリオンパピルスという本屋。立川市にある。
 立川は駅前を歩いたことがあるくらいなんだけど,荒っぽい気風というのか,建て前を排して本音で生きてる人たちの街という印象を持っていた。
 本? んなものがナンボのもんじゃい,という街かなぁ,と。駅ビルには本屋はないようだったしね。そういう街なんだなと思っていた。
 しかし。ちょっと見で決めつけてはいけなかった。オリオン書店が何店舗も立川市内に展開しているのだった。

● 以下にいくつか転載。
 本屋さんに通っていると,書店員という仕事をされている人を尊敬します。本屋に来るお客さんってあまり表情を見せないじゃないですか。だけど,探している本が見つからないと不機嫌になりますよね。当たられることもあるでしょうしね。人のゼロかマイナスの感情に,自我を殺して向き合う仕事なので凄いなと思います。(壇蜜 p5)
 アマゾンよりもリアル書店がいいのは,そのジャンルの全貌が見えることですね。(高野秀行 p7)
 日本のように本屋が大衆的な国のほうが珍しい。(高野秀行 p7)
 日本の本屋に行くとすごくアジアを感じます。アジアから帰ってきたのに,日本の本屋のほうがずっとアジア。(高野秀行 p7)
 (本を読むのは)最近の議員なら,与謝野馨さん,森山眞弓さん,鈴木宗男さんとかかな。でもまぁ,今のセンセイたちは・・・・・・,六法全書を持ってない人もいるくらいだからねぇ(p43)
 日本人の料理人も本を読んで自分で勉強する人は伸びるよね。小僧の頃から先輩につれられてウチに来て,有名になった子も何人もいる。今じゃあミシュランの星獲って,とても高くて行けないけどさ(p53)
 最近は本が売れなくなり,雑貨も並べる本屋が増えてきた。(中略)ところが「混在」させる勇気のある本屋は少ない。「混在」にこそ意味があるのに。(永江朗 p64)
 菊地敬一はヴィレヴァンでいくつか画期的なことをやったが,そのひとつが「新刊やベストセラーを追いかけない」だ。中小の書店が「話題の新刊」やベストセラーを仕入れようとすると膨大なエネルギーが必要になる。それよりも,入手しやすい既刊を掘り下げたほうがずっとおもしろい品揃えができる。(永江朗 p65)
 「人が何か大変なものに襲われる小説」というフェアをツイッターで告知したときは,1200回ぐらいリツイートされましたが,売上げにはあまり影響しませんでしたね。(中略)ネットよりも半径30メートルにどう届けるかですね。(p110)
 ひとつ気掛かりなのは,本屋は本屋同士で仲良くするのに,隣近所の他業態とあまりつながろうとしないことです。(p111)

2016.10.24 番外:本屋さんへ行こう 書店はみんなのパラダイス

編者 杉村貴行
発行所 枻出版社
発行年月日 2011.03.20
価格(税別) 743円

● 特色のある本屋がたくさんあるのだということがわかる。京都の恵文社一乗寺店のほかにもたくさんある。
 ぼくもかつてはそうした特色のある本屋をひとつだけ守備範囲に含めていた。韓国書籍の専門店「三中堂」。
 もともと日本橋の裏路地にひっそりとあったが,阿佐ヶ谷に引っ越した。阿佐ヶ谷に移ってからは一度しか行っていない。

● つまり,ソウルオリンピックを挟んだ時期によく行っていたんですね。空前の韓国ブームが日本を襲っていた時期。
 日本国内で出版された韓国ものは,ここに行けばまずないことはない。韓国で出版された書籍も輸入販売していた。地図や仏像の写真集なんかを買った記憶がある。
 今もあるんだろうか。

● 巻頭にある3人の読書人のインタビューが,この本の最大の読みどころ。その3人とは,映画監督の周防正行さん,スタイリストの高橋靖子さん,モデル・DJのniuさん。
 周防さんのインタビューからひとつだけ転載。
 僕らが小学生のときから教えてもらうのは『もしもこの主人公が自分だったら・・・・・・』みたいな読み方。そうやって自分に引きつけることが,何かを読んだり,観たりすることだと思ってるんです。でも,そんなふうにテキストを引き寄せるのではなく,自分からテキストの向こう側に行って,書かれた世界を生きてみる。そうすることで,その作品をより豊かに感じることができるんです(周防正行 p6)

2016年5月31日火曜日

2016.05.31 番外:GOETHE 2016.7月号-ホテルの醍醐味は,スパ&ジムにある!

編者 二本柳陵介
発行所 幻冬舎
発売年月日 2016.07.01
価格(税別) 741円

● 男性誌のファッション,ライフスタイル提案系の雑誌はいくつもあるけれども,買うのは『GOETHE』に限られる。毎月買っているわけではなく,たまにだけど。
 他の男性誌は,たまにも何も,まずもって買うことがない。

● 『GOETHE』で必ず買うのは,秘書特集のときだね。これは売れるっていうのは,きちんと数字が出ているだろうから,編集側も定期的に秘書特集を組んでいるようだ。

● 今月号を買ったのは,次の理由による。
 書店でパラパラと立ち読みしていたら,郷ひろみの写真が目に入った。ホテルのジムでマシンを相手に奮闘している写真だ。
 で,記事も読んでみた。したらば。「何事も始めるのに遅すぎるということはない。この先の人生において,今日の自分が一番若いんだもの,今からでも十分身体は鍛えられますよ」とあって。あ,これは買っておこう,と。

● ぼくの年齢になると,こういう言葉に癒やされるんでしょうね。身体を鍛えることに限らず,何であれまだ遅くはないんだよ,と言ってもらえることがね。

● 彼がメンバーになっているのはパークハイアットの「クラブ オン ザ パーク」。会員になるには,入会金2,000,000円,保証金3,000,000円,年会費324,000円が必要。
 ちなみに,リッツカールトンだと,入会金6,048,000円,保証金2,500,000円,年会費702,000円。
 付帯サービスもかなりあるので,ジムの使用料がこの値段だということではないけれども,それでもこれを出せる人はそうはいないでしょ。

● ぼくはまず,保証金は退会するときに返ってくるんだろうかと考えてしまったが,そこに頭が行くような人は,間違っても会員にはならない(なれない)。
 けれども,こういうふうにお金でハードルを高くして,大衆性を排除することが,質を担保するための有効な方法であることは確かだろう。完璧ではないにしても。

● 普通,ホテルを使うというときに,ぼくが思い描くのは,まずは宿泊。次に,ラウンジ。ラウンジっていうのは,本来,スイートルームやエグゼクティブフロアに泊まっているお客さんが利用するもので,それゆえある程度の質が保てるのかもしれない。
 が,実際は,ほとんどのホテルで,格安プランで泊まっていても別料金で利用可能になっている。だから,エグゼクティブはむしろラウンジを避けるかもしれない(いや,避けるだろう)。

● そこにレストランが加わる程度だ。ジムを使うなんていう発想はぼくにはまったくなかった。
 だからこそ,郷ひろみが利用できる環境が確保されているわけだろうが。

● シェラトングランデ東京ベイは格安の料金でジムとプールを宿泊客に提供している。で,ぼくがホテルのプールを使った数少ない経験のひとつは,そのシェラトンだ。もうひとつはミラコスタ。
 つまり,舞浜のホテルだから,これは少し以上に特殊な世界だろう。勝手が違ってくる。

2016年4月8日金曜日

2016.04.08 番外:The Life Wear Book SPRING・SUMMER 2016

● ユニクロのPR誌。A4変形版で80ページ。前号は116ページだったから,少し薄くなった。とはいっても,読みごたえはある。
 お金をかけてもいる。ジョコビッチをはじめとする,斯界のビッグネームへのインタビュー記事が豊富だ。

● 結果,宣伝臭はほどよく抑えられている。っていうか,宣伝をするつもりはなくて,自社製品のここがいいと本気で信じているから,そこを訴求したいというその思いなんでしょうね。

● インタビュー記事からいくつか転載。
 私が好きなのは飾り気のないスタイル。それはココ・シャネルから学んだわ。かのじょのアドバイス「家を出る前に鏡を見て,何かひとつを外しなさい」ということを,私は毎日実践しているの。(カリーヌ・ロワトフェルド p6)
 大量の服は必要ない。自分を気分よくさせてくれる服さえあれば,それで十分よ。(カリーヌ・ロワトフェルド p6)
 年を重ねるとみんな肌のことを気にするけど,多少のシワよりも姿勢の悪さの方がよくないわ。だから私は週に3~4回,バレエのレッスンを受けているわ。(カリーヌ・ロワトフェルド p7)
 「勝つことよりも価値のあることがある」 最後に彼(ノバク・ジョコビッチ)は最後にそう付け加えた。(p49)
● ドライEXやエアリズム,ブラトップの構造や開発理念を述べている。ぼくには理解できないところがあるんだけど,ブラトップは「女性が着ていたいと思う服を着る自由,そして,なりたい自分になる自由を叶えたい」と「願って」開発を重ねてきたもの,とある。
 高邁というべきだろうね。それで自分を洗脳できれば素晴らしいと思う。決して皮肉ではない。

2016年3月10日木曜日

2016.03.06 番外:GOETHE 2016.4月号(創刊10周年特別記念号)-究極の贅沢と成功の因果関係

編者 二本柳陵介
発行所 幻冬舎
発売年月日 2016.04.01
価格(税別) 741円

● 今月号の「GOETHE」に登場している人たちは,いわゆる成功者。青年実業家というかね,志のある青年実業家。
 だけども,成功者であり続けることはかなり難しいことだ。10年後,彼らがどうなっているかは誰もわからない。“まさか”という坂がいつ彼らを襲うか,神のみぞ知る。

● が,いったんではあっても“成功者”に登りつめたっていうのは,大したものだよ。たいていの人にはできないことだから。
 もちろん,ぼくなんかでは及びもつかない。

● その彼らの発言からいくつか転載。
 出会いに臆するな。(中江康人 p70)
 文化を支援するという“遊び方”が,もっと広まればいいと思う。(石川康晴 75)
 印象派などの近代美術は,ひと目で美しいと感じますが,現代アートは一見,よく分からないものが多い。見えた目を楽しむだけじゃなく,その裏にある概念にも着目するものだからです。つまり,観る側がクリエイティヴィティを働かせて,あれこれ考え妄想してこそ面白さが立ち上がる。(石川康晴 75)
 「必要」を満たすだけの生活で,何かデカいことが起こる可能性は低い。規格外の成功者が見ている世界は,「必要な限度を超えた」場所にこそある。(p81)
 クラシックカーのリスクをわかりつつ,それにかまけることができる本物志向の大人たちがいるんです。57歳のぼくが,「ああなりたい」と憧れるかっこいいジジイが。(東儀秀樹 p85)
● キングジムの宮本彰社長の取材記事から。
 こういう市場(「ポータブック」)なら1割どころか,数パーセントの人の心に刺さればいい。(p156)
 確かに大手企業は,市場が縮み始めると商品開発をしなくなりますよね。代わりに,伸びている市場ばかり狙う。でも,伸びている市場は競争が激しいと思うんですよ。(p157)
● この雑誌のエッジのひとつは,巻末の郷ひろみの連載エッセイだろう。本人が書いているのか,本人の話を別の人が文章にしているのかはわからないけれど(どっちだっていい),たしかに面白いのだ。
 郷ひろみが郷ひろみになり得た所以は,彼の徹底した負けず嫌いと凝り性にあるのかもしれない。たぶん,それだけではないはずだけど。

2016年1月31日日曜日

2016.01.23 番外:GO OUT 2月号-私的良品。

編者 梅田顕弘
発行所 三栄書房
発売年月日 2015.12.29
価格(税別) 630円

● 物欲刺激の雑誌をもう1冊。こちらは主にアウトドア用品ですか。車を含めて。
 “100人の「買って,良かった」物カタログ”という記事もある。タイトルどおりの内容の記事。ブーツ特集も。

● でもダメだ。これ欲しいと思うモノはない。こだわりっていうのが,ぼくにはないのだろうと思うんですよ。あるいは,かっこつけるってことを知らない。
 アウトドアに使う車? スズキのジムニーでいいじゃん,と思ってしまうタイプなんですな。そもそも,車でアウトドアなんてやらないだろうしなぁ。

● 所ジョージさんの世田谷ベースなんてもの凄いと思うんですよね。資源多消費型の暮らしって,基本,かっこいいなぁと思うんだけど,自分にはそこに向かうだけの活力,精力がない。
 であるからして,低水準でバランスが整ってしまってて,もうこのまま行くしかないのかなと思ってはいるんですが。

2016.01.23 番外:OCEANS 3月号-夢あるオッサンの欲しいモノカタログ2016

編者 太田祐二
発行所 ライトハウスメディア
発行年月日 2016.03.01
価格(税別) 722円

● 夢あるオッサンの欲しいモノカタログ? 最近,というよりだいぶ前から,ほんとに欲しいモノがない。
 最新型のスマホが欲しいとか,ハイレゾ再生できるデジタル音楽プレーヤーが欲しいとか,その程度のものだ。
 それも,正直,是非にということではない。なけりゃなくていい。今使っているスマホをそのまま使い続ければいいだけのことだから。

● 足るを知ったのか,オレよ。素晴らしいぞ。って,物欲がなくなるってのは,生命力の水準が下がってきているってことではないのか。
 で,本書を眺めて,これはと思えるモノに行き会えればと思ったんだけど。なかった。

2015年12月30日水曜日

2015.12.26 番外:日経ビジネス 2015.12.28 & 2016.1.4合併号-次代を創る100人

編者 飯田展久
発行所 日経BP社
価格(税別) 639円

● そのうちの何人かについて転載。
 まず,藤田孝典さん。雨宮処凜さんが紹介している。現場だけに埋没しない,まったくニュータイプのソーシャルワーカー。「社会を変えるのは,数人でできますから」って,カッケー。
 社会自体が変動期にあるときは,数人で充分かもしれない。江戸末期の坂本龍馬を見よ,ってことになる。

● 日銀総裁の黒田東彦さん。大蔵省で彼の上司だった行天豊雄さんが紹介。「黒田氏の頭の良さは異様だった。(中略)だが彼は微笑みの多い人である」。
 いるんだろうね,こういう異様に頭のいい人。ぼくと脳細胞のどこが違うんだろう。

● 菊池桃子さんについて,小田嶋隆さんが紹介。「彼女は,半数近い日本人にとって,青春の記憶であり共に成熟を迎えた関係でもある」。
 この場合,美しい人が美しいまま成熟したってところが大事だね。

● 和泉洋人さん。総理大臣補佐官。森信親さんが紹介。スーパー官僚。建設省住宅局の課長補佐のとき,この人が日本の住宅行政を仕切っている人だよ,と森さんは紹介されたそうだ。それはそうだろう。霞ヶ関の課長補佐って,実質的な政策決定者だろうから。
 「諸々の課題について先を見据えた解決策を合理的,効率的に見つけていくその能力」が卓越している。そぉなのかぁ。

2015.12.26 番外:家♥族 7

発行所 NTTドコモ
発行年月日 2013.03.01

● 宇都宮某所のdocomoショップに行ってきた。用があったのは奥さんで,ぼくは運転手を務めた。
 docomoショップっていいよね。美味しいコーヒーをタダで飲める。雑誌やコミック本もある。

● それから,出たばかりの新製品を好きなだけ触ることができる。だけども,この点だけは最近,つまらなくなった。なぜというに,投入される製品が減ったから。
 端末を製造するメーカーが減ってしまった。今は,SONY,富士通,シャープ,サムスン。ときどき,LGといったところか。
 かつては,それに加えて,NEC,カシオ,パナソニック,東芝からも製品が出ていたから,百花繚乱というと大げさだけども,けっこう特徴があるのもあった。

● キャリアの方向性というのもあったのじゃないか。たとえば,auはキーボード付きのスマホに執心していた時期があったように思われる。
 けれども,今は,docomoでもauでもソフトバンクでも,ラインナップはほぼ同じ。iPhoneがこれだけ売れていればそうならざるを得ないんでしょうけどねぇ。

● ただ,そういうことになれば,キャリアが端末をメーカーから買い取ってエンドユーザーに販売する,という形態をやめてもいいんじゃないかと思う。ユーザーがメーカーから購入して,キャリアに持ち込んで通信契約を結ぶ。
 当然,ユーザーが購入する時点でSIMロックなどはあり得ない。そういうふうにはならないものですかねぇ。

● ま,そういうことはさておいて。
 docomoショップにあったこの雑誌を眺めて過ごした。docomoの広告写真を1冊にまとめたものだね。
 この号は“母と娘”を撮影したのがメインになっている。全国各地の母と娘。

● 母親にとって息子はいつまでも息子だけれども,娘はいずれ友だちになり,相談相手になる。娘が大きくなれば,母と娘は対等になる。
 そういうふうになった母娘もいれば,そうなりつつある母娘もいれば,まだ完全に母と娘の母娘もいる。

● 離れたところにいる母と娘をdocomoのケータイがつないでいるっていうのがテーマだ。つないだ結果,母と娘は笑顔でなければいけない。
 写真は名だたるプロが撮っているのだと思う。1枚ずつ見ていくと,いい写真ばかりだ。いい写真というか,説得力のある写真。

● ところが,続けて見ていくと,笑顔の一様性が際だってしまう。全国各地の母娘,どこの母娘の笑顔もみな同じ。それでどうなるかというと,途中で飽きちゃう。
 笑顔って,もともとそういうものですかね。たぶん,そういうものなのだろうな。

2015年12月14日月曜日

2015.12.13 番外:POPEYE1月号

編者 木下孝浩
発行所 マガジンハウス
発売年月日 2015.12.10
価格(税別) 704円

● 「もっとデートしよう。そして彼女を笑顔にしよう。」
 男を奮い立たせるのに,これほど効果的なコピーはそうそうないね。男の基本は単純(女もそうかもしれないけど)。男の場合,行動の動機の究極は“モテたい”だろう。

● この雑誌は,どんなデートにするか,具体例をいくつも挙げてくれている。それを参考にしちゃうのは,もちろんモテない男たちだろうな。
 ならば,この雑誌はなんのために読むのか。中条あやみを始めとして,登場しているモデルたち(少女から大人に移るあわいにいる子たちが多い)を愛でる。ほぼ,それに尽きる。

● 次の一行は,ぜひとも紹介したい。っていうか,懇々と自分に言い聞かせたい。
 人類最大の敵は「面倒くさい」だ。(樋口毅宏 p47)

2015年11月29日日曜日

2015.11.27 番外:GOETHE 2016.1月号-秘書こそ,仕事の羅針盤

編者 二本柳陵介
発行所 幻冬舎
発売年月日 2016.01.01
価格(税別) 741円

● 『GOETHE』恒例の秘書特集。その号はだいたい買う。なぜかというと,登場する秘書たちのビジュアルに惹かれて。メルヘンの世界にひたれるからね。
 この特集からイメージするところとリアルは,相当違うはずだけどねぇ。ビジュアルの影響力ってやっぱり大きいなぁと思いますね。

● 表紙は山本彩。こんな人に,秘書といわず,職場にいられたら,ぼくなら仕事にならないね。胸元をチラチラ見てしまうだろうな。この点に関しては盤石の自信があるね。

● 一部上場企業の秘書室にいわゆる“いい女”が集中しているのだろうな。ビジュアルもそうだけれども,礼儀作法とか言葉遣いとか,いわゆる教養とか。
 そうした若い(若くないかもしれないけれど)女性たちを企業が奥の院に囲い込むのは,社会の損失じゃないかと思ったりもする。ところが,外に出すと,彼女たちのそういう部分が薄まってしまうってことがあるかもしれない。

● 「人に嫌われない能力」という言葉が出てくる。秘書ってボスのスケジュール調整だけやってればいいというのは古典的な時代の話であって,今は,ボスに代わって折衝したりってこともあるんだろうから,これは大事な能力になるんだろう。
 が,この「人に嫌われない能力」っていうのが努力で身につくものなのかどうか。明るいこと,笑顔が多いこと。突き詰めてしまえばそれだけかもしれないんだけれども,それだけのことができない人にはなかなかできないもんね。

2015年11月26日木曜日

2015.11.15 番外:Good Sense “服・モノ・暮らし”センスを学ぶ

編者 袖木昌久
発行所 宝島社
発行年月日 2015.04.23
価格(税別) 920円

● “クリエイター”にセンスについてインタビュー。それをまとめたもの。そんなのを読んでセンスが良くなりますか。読む時点でダメでしょ。
 といいながら,読んでしまう自分が悲しい。

● っていうか,正直,センスなんてぼくにはないし,必要を感じたこともあまりないんだけどね。
 でも,完全にそうなら,戯れにでもこういうものを読む気にはならないだろうから,横目でチラチラと気にしているんだろうね。

● 次にいくつか転載。
 オレが思うのは,自分の思う基準に対して真剣に取り組めてるっていうのが,センスのいい人間。「センスはあるのに」って,それは詰め切れていないってことで(高橋盾 p8)
 ものを選ぶときに,ひっぱりこむ力というのもあって。普通とは違うものを選んで着ても,自分のものにできる。それはたぶんもとがしっかりしてるんですよ。(菊池武夫 p15)
 基本的には自分の好きなものを着るべきで,好きなものが似合わないことはないと思っています。(中略)それが好きなら,着たことのない洋服でもどんどん挑戦すべきです。(鈴木大器 p17)
 社会でもファッションでもアートでも,真正面ではなく斜めから見てみる。真に受けず,疑問を持ってみる。(中略)すべてを真正面から受け止めていたらやっていけないんですよ。(加賀美健 p24)
 私の周りのセンスがいい人に共通するのが,10代はアウトローだったってこと。そういう過去があると,20代になって自分の選択で生きられるようになったときにまた磨かれるというか。(福田春美 p33)
 音楽でも言葉でも洋服でも,それに対して無我夢中になって,きちんと自分のものにできるかどうかにかかっていて。とにかく突き進めばいい。そうしたら,センスなんて後からついてくると思うよ。(島津由行 p41)
 技術だけで上に行くのは難しく,そこに気持ちや感性が必要になってくる。自分というものを信じて,思ったこと,感じたことを突き詰めていく決意。それがセンスにつながっていくんじゃないでしょうか。(小林英幸 p51)
 そうやって深く物事に通じていても,染まりきらないというのは大事かもしれませんね。(KIKI p66)