書名 かなしみはちからに 心にしみる宮沢賢治のことば
監修者 齋藤 孝
写真 奥山淳志
発行所 朝日新聞出版
発行年月日 2011.06.30
価格(税別) 1,000円
● 東日本大震災が現在進行形だった時期の出版。ともあれ。名前はよく知っているのに作品を読んだことがないという作家,詩人は何人もいるけれど,宮沢賢治もその一人。っていうか,典型的な一人。
全集が文庫にもなっているのに,手が出ない。
● 高校の現代国語の教科書に「永訣の朝」が載っていたけれども,それが唯一,ぼくが読んだ宮沢賢治の作品だ。
そういうことではいけないとまでは思わない。縁があって読むときがくれば読むだろう。
● 今回,手に取ったのはアンソロジーであって,彼の作品ではない。が,次のような詩を読むと,圧倒されて呆然とする。宮沢賢治,享年37。
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にそうです
けれどもなんといゝ風でせう
● 「監修者あとがき」によると,「賢治は大股でぐんぐんと風を切るように歩」く人だったらしい。腺病質なところがあったのかと思いがちだが,そうではなかった。
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