書名 週末夏旅!
著者 吉田友和
発行所 平凡社
発行年月日 2014.07.25
価格(税別) 1,600円
● 「暑い日本が好きになる55の休暇術」が副題。実際,日本の夏は暑い。最近とみに暑くなったとは,誰もが感じていることかもしれない。
ぼくは涼しいところ(つまり,冷房の効いた屋内)に行きたいと思ってしまうが,その暑さを楽しもうというのが本書の提言。
● まずは,キャンプの話。離島や韓国までキャンプに出かける。戸外での食事はそれだけで旨いと曰う。
これ,ぼくには苦手な分野。酒にしたって,戸外で飲むなんてイヤだ。ビアガーデンも好きじゃない。
だから,花見なんて何十年もしたことがない。あんなもの,どこが楽しいのかね。
● 「青春18きっぷ」を活用しての鉄道旅。「青春18」はぼくもしばしば使う。っていうか,春,夏,冬と,シーズン毎に必ず買っている。
昔,夜行バスで京都に行き,京都から「青春18」で西日本の鉄道に乗りまくったことがあった。JR線の全線完乗なんてのを狙っていた頃。
栃木からだと,青森までは行ける(今は途中,JRじゃなくなっている区間があるから,1日で青森まで行けるかどうかわからない)。まもなく消滅することが決まっていた青函連絡船にも「青春18」で乗った。
水郡線なんか何度乗ったことか。只見線,北上線,花輪線,今は廃線になってしまった岩泉線にも,「青春18」のおかげで乗ることができた。東北方面が多いな。
● ところが。今や,「青春18」は東京往復用になっている。東京のどこに行くかにもよるけれども,だいたい通常運賃の半額になる。
ぼくの旅先は主に東京だ。春も夏も冬も。
● 夏祭り。仙台の七夕と郡上八幡の盆踊り。仙台の七夕はチラッと横目で見たことはある。どうも,祭りにも関心がない。
本書でも説かれているけれども,祭りの多くは地元の人たちのためのものであって,観光客は見ることしかできない。でも,それが理由ではなくて,地元の小さな夏祭りにもぼくは冷淡だ。
● 車でのロングライド。これもぼくはダメだな。北海道まで車で行くなんてのは,まったく考えられない。
栃木に住んでいるんだから,車がないと相当不便だ。ので,運転じたいはするけれども,車は日常の用をたすものであって,旅行に使うものではないと決めてかかっている。
運転があまり好きじゃないんだな。狩猟本能(?)がないのかもしれないな。
● それに,車は基本的に不便なものだ。だいたい,図体がデカすぎる。
運転に飽きたからといって乗り捨てるわけにはいかない。駐車場も確保しなければならない。維持費もとんでもなくかかる(おそらく,すべてタクシーに置き換えたほうが,トータルコストは安くなる)。事故を起こせば相当に後味の悪い結果を招く。
なにより,自分で運転してたんじゃ,酒を飲みながら移動できない。
● “楽しむ能力”の問題なのだろうと,とりあえず結論づけている。自分には“楽しむ能力”が欠如しているか,あってもかなり浅いのだろう。
もっというと,生命力の問題になる。楽しめないというのは生命力が弱い(小さい)のだ。ゴォゴォと燃えさかっている火と,チョロチョロと揺らめいている篝火の違いだ。
何とかせねばとは思うものの,具体的な方法があるのかどうかはわからない。
● 僅差なのかもしれないとも思うんですよ。学校の勉強でも仕事でも,できない人ができる人を見ると,隔絶した差があると思ってしまうものでしょ。下から上を見ると,どうしてもそう見えがちだ。
実際には下から見えるほどの差はないものだよね。“楽しむ能力”についても同じかなぁとも思うんだよね。
でも,僅差が大差っていう言い方もあるからね。
0 件のコメント:
コメントを投稿