2022年3月20日日曜日

2022.03.20 出口治明 『僕が大切にしてきた仕事の超基本50』

書名 僕が大切にしてきた仕事の超基本50
著者 出口治明
発行所 朝日新聞出版
発行年月日 2019.05.30
価格(税別) 1,400円

● 2012年に刊行された『仕事は “6勝4敗” でいい』のりライト版。定年になって仕事は辞めたのに,どうして仕事の本なんか読んでいるのか。
 ひとつには,出口さんが書いたものは全部読むと決めているからだが。

● 以下に多すぎる転載。
 僕が最初にお伝えしたいのは「人生を慌てない」ということです。(p1)
 人生とは “凧あげ” と似た意地悪なものです。自分がいくら凧をあげたいと願っても,風が吹かなければ凧はあがりません。そして,いつ風が吹くのか。それは誰にもわからない。(p3)
 大きな決断ほど,直観や好奇心が重要になります。一回限りの人生ですから,心が動く方向へ行ってみる。そして,引き受けた以上はもうやるしかありません。それは責任感や義務感からではなく,人生は偶然の連続であり,後戻りのできないものだからです。(p15)
 待っていても,自分を取り巻く世界は変わりません。行動しなければ世界は変わらない。(p16)
 過去も現在も世の中の99%の人が,自分の本当にやりたいことなど,わからないまま懸命に生きてきたことがわかります。(p17)
 仕事を楽しめない人は,小さなピンチにも屈しやすくなり,チャンスを見極める目を養うこともままならず,凧をあげるための風が吹いたことにも気づけなくなっていくことでしょう。(p28)
 スタート地点を「仕事は楽しくないもの」というところに置き,おもしろくない仕事の中に,いかに楽しめる切り口を見つけ出すことができるか。どうしたら楽しめるのかを常に自分へ問いかけること。(p32)
 どれだけ残業をしたとしても人生において仕事に携わる時間は2,3割。人生に起きるドラマの大半は,仕事から離れたところにあるのです。(中略)すると,2,3割のどうでもいいことにクヨクヨすることも,おもしろくないと腹を立てることも,上司の顔色をうかがうことも,時間のムダだと思えるはずです。(p34)
 聞くことを恥じる必要はありません。なぜなら,会社などの組織は上からの指示で動くように作られているからです。副社長だろうが,常務だろうが,代表権を持つ社長以外の人は,判断に迷った時,必ず上に指示を仰ぎます。(p38)
 スピードを何よりも重要視していること。これは楽しく仕事をしている人に共通する感覚です。(中略)これまでの日本の会社では,ともすれば,時間をかけてもミスのない完璧なものを作ることが重要だと考えられてきました。しかし,それは時間も経営資源も無限だという誤解から生じたムダのひとつです。(p44)
 判断に迷ってしまった時は「仮決め」でいいから,とにかく結論を出すことです。(中略)ひとりで悩み,立ち止まっていては,周囲も意見を述べることができません。何もしないでぐずぐずしているよりは,手元にある材料で即断していく。その方が,物事は良い方向に進みます。(p45)
 こちらが苦手だという感情を露わにして仕事をすると,相手も敏感に反応し,余計なトラブルが増えるだけ。苦手な相手とは淡々と付き合う(p58)
 何かを選ぶということは何かを捨てるということです。いいとこ取りを望むような指示は,実行時に必ず矛盾が生じます。(p66)
 同じ量の仕事ならば,仕上げるスピードが速ければ速いほど,相手に与えるインパクトは強くなります。(中略)仕事をする者として相手に与える衝撃は,ないよりもあった方がいい。どんな仕事でも衝撃や爪あとは残したいものです。(p77)
 目的を達成すればいいのですから,勝ちすぎないこと。(p85)
 働き続けても楽しくない場所にいても,人は成長しません。(p88)
 たしかに,ものすごく不得手なことも,がんばりによってそれなりの水準になると思います。その苦労談は美しいかもしれませんが,ビジネスとして考えた場合,時間のムダだと思います。(p89)
 「苦手を克服しようとしない」
 結果的には,一人ひとりの得意なことを伸ばす方が職場も良くなるのです。(p90)
 自分の行動に自信があれば,いわせておけばいいのです。変なことを話す相手に反論しても,相手は余計におもしろがるだけ。(p92)
 僕は「人生をムダにしたいならこの3つをどうぞ」と常々話していることがあります。1つ目は「済んだことを愚痴る」,2つ目は「人を羨む」,3つ目は「人によく思われたいと思う」です。必要以上に他人の目を気にしていても仕方がありません。(p92)
 裏通りを覗いた方がおもしろい。どの店も玄関はきれいなものですが,裏を見なければ実態はわかりません。(p125)
 その国や地域の発展の様子を知るには,流行に敏感な若い女性を観察するのが一番です。(p125)
 僕のインプットの方法は,自分の好き嫌いで選ばず,とにかく何事でも大量に取り込むという形で昔から少しも変わっていません。(中略)時には「毒」になるようなインプットもあるかもしれませんが,多少の痛い目にあわなければ何が真実で,何が偽物かを見分ける目も養われません。(p126)
 人間は元来,怠け者で易きに流れる動物です。(中略)意欲次第でなんとかなるという考え方が,そもそも間違いです。(中略)可能な限り,やらざるを得ない仕組みを日常生活の中に組み込んでしまうことが大切です。(p131)
 情報を集めたい時には,まず,自分から情報を発信してしまえばいいのです。(中略)つまり,情報を集めるためには,詳しい人を必死に探して情報を聞きにいくのではなく,まず,発信すべきだということです。(p135)
 小説やドラマの世界では情熱的な言葉が相手の心を動かすという描写がありますが,本当の交渉の場でものをいうのは数字とファクトを積み重ねた数字です。なぜなら,そこには嘘の入り込む余地がないからです。(p142)
 数字をファクトを積み重ねたように装った嘘はある。いろんな場面でありそうだ。「嘘の入り込む余地がない」状態であるためには,その事項に関する認識のレベルが当事者双方が拮抗している場合に限られそうだ。そうした交渉の場というのは,意外に少ないものではないか。B2Bの交渉であっても。
 どうすれば数字に強くなれるのか。コツとなるのは,日頃から辞書を引くことです。グーグルなどの検索エンジンで調べるのでもかまいません。(p144)
 たった1冊の資料や本を読んで,「これが絶対の事実である」と思い込むことは,非常に危険なことで,それは「数字,ファクト,ロジックで勝負する」ことにはなりません。(p147)
 残念ながら,「数字,ファクト,ロジック」だけで常に人を説得できるわけではありません。なぜなら,人間は感情の動物だからです。(中略)ある種の人懐っこさや明るさは,それだけで本人の財産といえます。(p155)
 僕は説得の可否は,オール・オア・ナッシングだと思っています。中途半端では意味がない。やるからには全力を尽くすこと。準備不足で自信がないのであれば,そんな機会は捨てればいい。(中略)用意ができてないのにボールを蹴っても,みんなが迷惑するだけです。(p163)
 部下を持った時,欠かせない能力のひとつが,「失敗や逸脱が人間を大きくさせる」という視点を持つことです。(中略)部下や後輩が同じ失敗を繰り返したとしても,決して,感情的に叱りつけるようなことをしてはいけません。(p166)
 上司の顔色をうかがい,上意下達に徹するような仕事の仕方は,正しい姿勢とは思えません。ある時は上司の指示を聞き流し,ある時は2倍に拡大し,ある時はわかりやすく噛み砕いて,部下のやる気を引き出すように伝えることができる人が必要だからこそ,中間管理職が存在するのです。(p183)
 人とのつながりは結果的に得られるもので,自分の意思で作ったり広げたりすることは不可能だと,僕は考えています。(中略)人との出会いはすべて偶然であり,ご縁です。「去る者は追わず,来る者は拒まず」で臨むしかありません。(p209)
 「ノー」とはいつでもいえるのだから,基本的には「イエス」としか言わない。誘われたら,必ず行く。(中略)ひとつだけ確実にいえることは,自分から出向かなければ何も起きないということです。(p210)
 僕には英語がうまく話せないという躊躇はありませんでした。2年で日本に呼び戻されるかもしれないのに,しゃべれるまで待っていたら時間がなくなるだけです。有限な資源である時間の有効活用は何にも増して優先すべきことで,「英語が話せない」ともじもじする暇はなく,飛び込むだけでした。(中略)部屋に閉じ込もっていては,人との出会いなど訪れません。そして,人との交流なくして,賢くなることも,何らかの技術が身につくこともないのです。(p214)
 英語を学び,語学力を高めることも必要ですが,外国人との付き合いで最も重要なのは,相手へのリスペクトです。人間には自尊心がありますから,まずは相手を尊敬すること。次は相手の文化を広く理解することです。(中略)人間は,自分たちの文化や価値観が理解されることに喜びを感じるようにできています。(p216)
 仕事というものは人間と人間で作り上げるものであり,誰もが同じ人間で「外国人」という人間はいないということ。(p218)

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