編者 澤田 大
発行所 スタンダーズ
発行年月日 2016.04.10
価格(税別) 980円
● 自転車(スポーツバイク)の入門書というかガイドブックをながめると,初心者用のエントリーモデルなら10万円台前半のロードバイクでいいだろう,なんてことが書いてある。
待て待て。10万円台前半は充分に高いだろうがよ。
● というわけで,ぼくが乗っているのは,3万円の折りたたみ式ミニベロ。さすがに,普通のロードバイクに乗りたいなぁと思うことはある。けれども,先立つものが問題だ。
というわけで,本書のような,自転車なんて安いので充分だよ,高いのとそんなに変わらないんだよ,じつはね,と言ってもらえると,大変に心強い。
● 巻頭記事が本書の目玉。32,800円のベネフィーユ700Cと436,320円のアンカーRL8ELITEを,半年間にわたって乗り比べて,ベネフィーユでいいんじゃんと結論づけている。
もっとも,乗り比べる前から,この結論はあったんだろうけどね。
● この10数年,スポーツバイクの愛好者は右肩上がりで増えてきた。その彼らの9割にはベネフィーユで充分だろうとぼくも思う。僭越ながら。
RL8でなければならないとのは,相当なレベルで乗りこなす人に限られる。一度に200㎞も300㎞も走るとか,ヒルクライムレースに出場するとか,あるいはロードでメシを喰っている人。
● 通勤に自転車を使うとか,たまに100㎞超のツーリングをするといった程度ならば,自転車は何だっていい。何だっていいんだったら,32,800円のベネフィーユでお釣りがくる。
ゆえに,今どきの自転車野郎の大半は過剰装備というみっともなさをまとっている。
● では,安い自転車を供給しているメーカーにはどんなものがあるのか。
ドッペルギャンガー,エーエヌ・デザインワークス,オオトモ,アートサイクルスタジオ,モーメンタム,ネスト,サイクルオリンピック,相互自転車。
本書の4分の3は,これらのメーカーの製品カタログでもある。
● 現に格安自転車に乗っている自分としては,ドッペルギャンガーを通販で買うのは避けた方がいいと考えている。
二度続けて痛い目にあっているからで,一度目は車輪がぶれてブレーキシューに当たってしまい,一度も走行することができないまま,粗大ゴミとなった。素人がニップル回しを持ったところでどうにもならなかった。
こなると,安物買いの銭失いの典型例となるわけだけども,この状態で販売してしまうってのがねぇ。販売店の問題だと,ドッペルギャンガーは言うんだろうけどね。

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