著者 本田直之
発行所 朝日新聞出版
発行年月日 2012.03.30
価格(税別) 1,400円
● ノマドライフかぁ。ぼくはもう手遅れだろうな。年齢的に。年齢そのものというより,この年になるまでダラダラとやってきてしまったから,蓄積がないんですよね。
● っていうか,これ,やっぱり恵まれた強者の発想っていうか(著者はそうではないと繰り返し言ってるんだけど),できる人とできない人がいる(これは著者も認めている)。
で,できない人の方が圧倒的多数。
● 以下にいくつか転載。
わたしは以前,何回も秘書を雇おうと思ったことがありましたが,iPhoneのおかげでまったく必要性を感じなくなりました。(p72)パソコンの黎明期から,パソコンがあれば秘書いらず的なことは言われていた。PIMはソフトにおけるひとつのジャンルを形成していたくらいだ。
でも,なかなか秘書に取って代わることはできなかったようだ。っていうか,ユーザーのほとんどは,そもそも秘書を必要とするほどの環境にはいなかったんだろうけどさ。
ちなみに,ぼくは「Sidekick」をかなり気にいって愛用してた。PIM機能は使わなかったんですけどね。「メモ帳」と簡易データベース機能がぼくのような者にも使いやすくてね。MSのOutlookが出てから消えてしまいましたね。
わたしが常に最新のデバイスに買い替えているのは,0.1秒でも遅いのが耐えられないからです。積み重なれば,多大な損失になると認識しています。 デバイスは仕事に深く関わるものであり,社員代わりと思えば安い投資。わずか6,7万円で1年半程度,24時間365日,フルに働いてくれる社員はいません。(中略) 3年前のPCを使っている人も,わたしには理解できません。特にノマドワークをしようと思うなら,呑気に古いものを使っている場合ではありません。最新のテクノロジーに対する知識をたくわえるためにも,積極的に投資していきましょう。(p88)ぼくは3年前どころか6年前のPCを使用中。スマホも3年目に入った。それで不都合を感じていない。
っていうのは,つまり,著者のいうノマドライフに向かうスタート地点に立てていないってことだろう。そもそもが,ノマドライフに向かないっていうか,そういうことをする必要がない人種ってことだ。
見落としがちですが重要なのは,スマートフォンで指をスライドさせて文字を入力するフリック入力。(中略)スピーディーにストレスなく入力できるようにしておかないと,せっかくのスマートフォンも,ノマド的に使えなくなってしまいます。 これについては練習あるのみ。(中略)ぜひ侮らず訓練していただきたいものです。(p89)これもやりたくないないなぁ。スマホは文字入力には徹底的に向かない。やるとすれば,たぶんタブレットを買うことになると思うんだけど,何とかキーボードを使うことを考えたい。
あるいは,ノートパソコン。バッテリィのモチが劇的に向上することを期待しちゃう。
いや,練習した方がいいのか,フリック入力。女子高校生になったつもりで,チャレンジしてみようか。
バリューのあるものを提供してはじめて,何かにつながることができます。この場合の「何か」とは,お金ではありません。集金ツールを目指すのはやめて,あくまで自分の思考を高め,情報をシェアする意識を持ちましょう。セルフメディアとは,極論すれば,高額のギャラが発生するくらい質の高い情報を無料で提供していくことによってバリューが出るものです。 ノマドライフのベースは個人ですが,会社組織と互角くらいの大きな力を持つためにはセルフメディアを持つべきです。(p156)うぅーん。「高額のギャラが発生するくらい質の高い情報」かぁ。想像が及ばないな,自分の場合。類は友を呼ぶ状態だから,自分の周囲にもいそうにないな。著者はSNSを駆使しているそうなんだけど,ツール以前の問題だよなぁ。
結局,この種の本っていうのはさ,無能者の憧れに支えられて売れているものかねぇ。自分もツールを使えば著者と同じことができるかもしれない,っていうあり得ない妄想に。
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