書名 サンデートラベラー!
著者 吉田友和
発行所 角川文庫
発行年月日 2010.10.25
価格(税別) 629円
● 別名,週末トラベラー。吉田さんの週末旅本の集大成のような感じですか。韓国や台湾,東南アジアがメインになる。
韓国,台湾より東南アジアのほうが遠くなるけれども,時間の有効利用には東南アジアが向いているらしい。深夜便の飛行機があるからで,むしろ東南アジアのほうが滞在時間が長く取れるんだそうだ。
● 本書最後の旅は対馬。韓国人旅行者が多い。ところが,旅行者のみならず,韓国資本の進出もすごい。有象無象の韓国人は韓国の旅行会社のツァーでやってきて,韓国資本のホテルに泊まって,韓国資本のレストランで食事をするから,地元にお金が落ちないという話が出てくる。
同じことはカンボジアのアンコールワットでもあるらしく,こちらは下川祐治さんが『週末アジアでちょっと幸せ』で紹介している。韓国流はけっこう嫌われる。
でも,たぶん,韓国人のライフスタイルに由来するのかも。ぼくらだったら,海外で白菜のおしんこや味噌汁がなくても耐えられるけれども,韓国人はキムチのない食事なんて考えられないらしい。外国にいてもキムチは食べたい。しかも,キムチもどきではダメなんだろ。
いきおい,対馬だろうが,カンボジアだろうが,生活インフラ(?)をまるごと再現しなきゃってことになる。のでしょうかねぇ。
● しかし,対馬にとって,問題はこれから発生する。韓国人がいつまでも席巻しててくれればまだいいけど,そうはいかないからだ。なぜって,韓国経済がおかしくなっているからね。
韓国資本の多くは対馬から撤退する。もうその動きがあるのかどうか知らないけれども(ウォン高だから,韓国人はまだ多いか),撤退したあとどうするかという問題。
過疎化,国内観光客の減少があったから,韓国人を呼び込んだってところもある。韓国が撤退したあとに日本人観光客が増えてくれればいいけれども,そういう想定はちょっと無理っぽい。
● 対馬単独でできることはそんなにない。離島振興法があるにはあるけどねぇ。
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