著者 和田秀樹
発行所 新講社
発行年月日 2007.09.20
価格(税別) 857円
● 「お金が集まる人」になれれば,こんないいことはない。この手のタイトルに心を動かさない人はいないだろう。どんなに使ってもお金が減らない程度に金融資産を保有している資産家は別にしても。
一方で,こうしたタイトルに何と下品なと顔をしかめる人もいるかもしれない。著者によると,そういう人が「お金が集まる人」から最も遠い位置にいる人,ということになる。
● 「お金が集まる人」になるための「心の習慣」とは,まずはお金を嫌わないこと。お金なんてと思わないこと。いやいや、積極的にお金を好きになること。
それ以外には,動くことを億劫がらないこと,社交を避けないこと,短気でないこと,明るいこと,といったあたりになるようだ。
● クレジットカードは使うなという話も出てくる。払うべきものは現金でサッサと払え,と。クレジットカードを使うのは,支払いの先延ばしであって,財布から活気が失われてしまうのだ,と。昔,邱永漢さんも同じことを言っていた。クレジットカードを使うのは借金と同じだ,と。
本書が出たのは10年前。このあたり,今はどうなんだろう。内容からして経年変化はないはずだが。
● ぼくも買物はクレカがメインになった。コンビニで500円の買物をするときもクレカを使う。スタッフもそちらを歓迎するようなのだ。現金の授受がなくなる。釣り銭を間違えることもなくなる。
現金を持ち歩かなくてもすむから,現金絡みの事故も減る。できれば,1枚のクレカですべてがすむようになってくれればいいと思っている。今はまだ現金を持ち歩かないですますわけにはいかない。
ということで,ぼくの財布からは活気が失われているかもしれない。
● 以下に多すぎるかもしれない転載。
支払いをズルズルと引き延ばす人は,請求すべきお金も何となく後手に回ってしまいます。義務も権利も曖昧にする傾向があるのです。お金に対してこういう曖昧さを持つと,自分の周りでお金が動かなくなってしまいます。(中略)何より活気がないのです。「お金が集まる人」は,この「お金の活気」というものをとても大事にします。(p32)
支払うべきお金はバッサバッサと支払ってしまうことです。(中略)少なくとも,減らないように減らないように心がけてケチケチ暮らすより,出ていくお金があるだけでも財布には活気が生まれます。(p34)
お金に縁がないと思っている人は,たまにまとまったお金が入ってくるとココロが乱れてしまいます。(中略)入れ物が小さいから,入り切らないお金がどんどんこぼれていくのです。(中略)「お金が集まる人」は,大きな額のお金を持っても小さな額のお金を持っても,態度が変わりません(p41)
「たまの贅沢」を楽しんでいる限り,お金は残らないというのがわたしの考えです。(中略)なぜなら年収三百万円でも「たまの贅沢」が味わえるからです。(p48)
「たまの贅沢」を楽しむときは,値段にこだわらないものです。(中略)お金が集まらない人には,万事にこういう傾向があります。その場の雰囲気を壊したくないから,値段のことは後回しにしたり目をつぶったりするのです。セールストークに弱いのもこういった人たちです。(p51)
「お金が集まる人」は貧しさを楽しめますが,お金が集まらない人は贅沢を楽しめません。(p53)
あるIT関連の社長は自分のブログにその日の食事を詳しく書いていますが,サラリーマンでも自腹で飲み食いできる店がほとんどです。その代わり,いつも「うまい,うまい」と子どものように喜んでいます。値段ではなく味を楽しむことに徹すれば,金持ちも貧乏も変わりありません。(p54)
お米でも肉でもふだん飲むお茶でも,値段の高いものが味もいいことぐらい知ってします。でも,たとえそういったものがバーゲンで売られていても買いません。買ってその味に納得してしまえば,通常の値段に戻ってもつい買ってしまうことを知っているからです。(p57)
自分の時間単位の価値がわかれば,勉強するときや遊ぶときでも真剣になります。「わたしの一時間にはこれだけの価値があるんだ」と意識すると,その一時間を費やして取り組む勉強をおろそかにすることはできません。(p73)
そうして自分の単価を低く見積もることに,何か意味があるのだろうかというのがわたしの考えです。低く見積もればそれだけ働く意欲も低下するし,時間の無駄遣いが増えてきます。(p77)
収入が増えるということは,それだけ使えるお金が増えるというだけではなく,自分の価値が増すということなのです。いままで以上に時間の無駄遣いができなくなるということなのです。(p84)
とにかく分野を問わず,自分の売り物を磨き続けることです。まずはそれが第一歩。楽しみながらできることであれば,きっと長続きするし,あるレベルまで達すれば,情報交換によって加速度的にレベルが上がっていきます。可能性はいくらでもあるのです。(p86)
お金というのは人の集まらないところには決して集まりません。したがって自分のネットワークを広げるのはお金儲けの第一歩になります。けれどももっと大事なのは,そのネットワークを通してコミュニケーション能力が磨かれるということです。これからの時代,お金持ちになるための最低条件はコミュニケーション能力に優れていること,といえるでしょう。(p87)
「お金が出ていく人」は,周囲に同じように「お金が出ていく人」だけを集めてしまいます。自分にない個性や長所に出会っただけで尻込みしてしまいます。でもこれは,性格ではなくコミュニケーション能力の差でもあるのです。(p94)
長い人生のサイクルを考えれば,順調な時期だけということはありえません。どうしてもお金が出ていく時期があり,減っていく時期があります。そんなときに明るく我慢できるか,一発逆転を狙って悪あがきするかで,結果に大きな違いが出てきます。(p98)
お金の性格を考えたとき,いつも感じるのはお金が明るい場所に集まるということです。(中略)わたしたちはお金に対してやはり明るいイメージを持つべきです。儲けることは楽しいことだと誰もが認めていいのです。(p106)
自分の器が仕事を飲み込んだと思ったときは,もはやその職場に居続ける意味がなくなります。これが仕事の選択だと思ってください。(p116)
(株の)ハイリスク・ハイリターンの危険性にいまさらのように気づいて,やっぱり自分には向いていないと考えて手を引くか,損を「授業料」と考えて自分なりの金儲けの方法をさらに追い求めていくか,このどちらかです。そしてわたしの考え方を説明すれば,これからの時代,人生をよりたくさん楽しめて自分の夢の実現に邁進できるのは後者になります。(p122)
世の中にお金の嫌いな人はいないはずですが,嫌う素振りをする人はいます。そういう人には,じつはお金のほうも近寄って来ないのです。(p126)
お金というのは人生観や世界観をどんどん大きくしてくれます。一万円しか自由に使えない人と,百万円を自由に使える人では考え方がまったく違うように,その数字が大きくなれば大きくなるほど,自分の人生に限りない可能性が広がることは間違いないはずなのです。(p131)
とにかく越えにくいのは最初のハードルなんだと気づいてください。それさえ踏み越えてしまえば,あとは弾みをつけてポンと飛び越えるようになります。起業にはとくにそういう傾向があります。(p135)
自分の欲望に一度は忠実になってみることも必要だと考えるのです。それをしない限り,お金持ちになれないということもありますが,もっと大事なのは欲望に従うことで人生に大きな弾みがつくということです。(p142)
彼(イチロー)には独特の“言葉”があります。一打席一打席をふり返って自分の言葉で分析できる選手というのは正直言って驚きです。(中略)いまはまだ口にできないことも相当あるでしょう。それでも分析だけは続けていますから,イチローのバッティング理論を聞いてみたいというファンにとって,たとえ引退しても魅力に満ちた選手ということになります(p147)
サラリーマンが美味しいラーメン屋を「発見」してもせいぜい話の種になるぐらいです。けれどもこの「話の種」があなどれないのです。(中略)世の中にはこのタネを持ち合わせない人が大勢います。コミュニケーション能力は,自分と異質の人間や考え方の違う人間ともつながりを持つ能力であって,同僚や友人といつも同じ話題を繰り返す能力のことではありません。けれども(中略)「話の種」がなければ隣の人物と接点も持てないことになります。(p151)
人はこういう場所に集まるのです。その人の周りにはいつも愉快な話題や刺激的な話題があって,絶えず好奇心をくすぐられる場所に人間は集まってくるのです。(中略)これだけは間違いなく言えることですが,「お金が集まる人」の周りにはいつもたくさんの「話の種」が散らばっています。(p154)
アイデアはいろいろな意見に揉まれているうちに具体的になっていきます。(p155)
男性も身近な女性の変化には注目すべきです。もちろん自分が食べたり飲んだり街を歩いたりする場合でも,女性をキーワードに絞って変化を探すべきです。いつの時代にも,女に無関心な男はお金にも無関心なものだとわたしは思っています。(p159)
同じだけの情報量を個人が集めることはまったく不可能なのですから,他人の話は宝の山と考えることだってできるのです。その中にはいくつか「なぜだろう?」と不思議に思う情報が混じっています。(中略)「なぜ行列に我慢できるのか」「なぜあんな不便な場所に人が集まるのか」「なぜあんなに値段の高いものをみんなが買い求めるのか」 そういったふと浮かぶ疑問に,自分なりの答を出してみる習慣をつけることです。(p160)
「お金が集まる人」に共通して備わっているのは,まず自分が動いてみるという素早さです。(中略)よく「ケチは金持ちになれない」と言います。これもケチに徹すれば一切のお金を出し惜しむことになり,自分から動くこともなくなるからです。(p162)
どんな情報やアイデアでも,その成否や成功のパーセンテージを考えているヒマがあったら実行に移したほうがいいし,どんな事業でも最初に手がけた人間にお金が集まるのは当然のことなのです。(中略)思いついて実行に移したときがいつも絶好のタイミングなのです。(p162)
お金儲けには性格も関係してくることになります。万事に楽観的で,思いついたことはためらいなく実行に移せる人間でなければ,「お金が集まる人」にはなれないということになります。(p163)
自分の堅実さを活かして,なおかつ「お金が集まる人」へと踏み出す方法があります。それは他人の後ろに従うことです。堅実な人だからこそ見極めることができる,「この人なら」と思える上り調子の人間についていって,自分の運を試してみることです。(p163)
いまはどんなに雑学的な知識にすぎなくても,情報発信することでその分野のオーソリティになることができます。しかもそこから広がるネットワークがかならず生まれます。このネットワークこそ,貯金と同じで何を始める場合でも大切な元手になってくるのです。(p182)
たとえば銀行や証券会社で二十年間働き続けてきた人間は,いまのわたしが経済や金融の本を読んで「なるほどなあ」と思うレベルをはるかに超えています。(中略)だからこそ不思議になるのです。どうしてその知識や体験をもう一度加工して自分の土俵にしないのか。(p183)
お金というのはとても自由気ままで,少し気を許すとたちまちどこかに翔んでいってしまうということです。気を許すというのは贅沢や無駄遣いも含みますが,それだけではありません。「お金持ちなんて無理だから,いまのままでいいや」 そんな気持ちがじつはいちばん,お金に嫌われてしまうということなのです。(p188)
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