2023年4月8日土曜日

2023.04.08 ひろゆき 『なまけもの時間術』

書名 なまけもの時間術
著者 ひろゆき
発行所 学研プラス
発行年月日 2020.04.21
価格(税別) 1,300円

● 副題は「管理社会を生き抜く無敵のセオリー23」。生き方のコツを説く。
 頭の中で捏ねくって作ったものではなく,実践の積み重ねがあるのだと思う。それゆえ,こちらに抵抗なく入ってくる。

● いや,著者はそういうふうにしか生きられない性格の人だったのだろうと思える。だから,著者の説くところを実行できるかどうかは,意思よりもその人の性格によるかもしれない。
 ぼくは,著者がそれではダメだという生き方をしてきてしまったと思う。それではダメだということがわからなかったわけではないが,わかっているように気持ちを動かすことができなかったのだ。

● 以下に多すぎる転載。
 以前,友人が「舌を肥やすな,飯がマズくなるぞ」なんて言っていて,そのとおりだなと思いました。たしかに,おいしいものを食べれば食べるほど,普通のものを食べたときに,特に「おいしい」と感じなくなります。(中略)僕は極限までお腹が空いてから食べるので,たいていのものはおいしく食べられます。小さなことですが,そういうところでも,僕は幸せを感じる時間が多いんじゃないかと思います。(p23)
 人間の脳は,頭を使わない単純作業をしているときのほうが,思考しやすいようにできています。だから,わざわざ考えるための時間を確保しなくても,歩いているときや電車に乗っているとき,(中略)いろいろ考えることはできるのです。(p28)
 「もう起きていられない」というギリギリまで起きていて,ガッと深く寝たほうが,あまり眠くならない状態で眠りに入るより,僕の性にあっているみたいです。(中略)1日の終わり,せっかく自分だけのために使える時間を,「値落ちするまで好きなことをして過ごす」っていうのも,案外いい方法なんじゃないかと思います。(p34)
 世の中で快適に生きていきたいなら,「自分だけの価値を生み出すこと」や「優先順位を意識して動くこと」をよく考えたほうがいいんじゃないかと思います。(中略)前もって決めた予定どおりに,ただ仕事をこなすだけというのは,むしろ,何も考えていない人がやることなんじゃないでしょうか。(p42)
 僕が思う「頭を使う」というのは,「どれくらい集中力を切らさないでやるか」ということです。(中略)そう考えると,ある意味仕事ってぬるいですよね。究極のことを言えば,仕事は頭を使わなくてもできるものだし,頭を使ってするべきものでもない,という気がするのです。(p44)
 僕自身の経験としては,過度な思い入れを持たず淡々と作業をこなすほうが,仕事としてのクオリティはかえって高くなる傾向にあるように思います。(p49)
 たとえば機械などでも,多機能で複雑なものと,ボタンひとつで最低限の操作ができるものがあれば,機械いじりに頭を使いたい人は多機能型を選ぶかもしれない。でも,しょせんそれは少数派で,多くの人は操作に頭なんて使いたくないから,ボタンひとつですむほうを選ぶはずです。ここで機械好きが,機械好きの頭のままモノを作ると,往々にして自分と同じ少数派にしか受け入れられない製品を作ってしまいがちです。機械に限らず,モノやサービス作りの失敗の多くは,そこが一大原因だったりします。(p51)
 もしも仕事に行き詰まったら,いっそ遊びに頭脳のほとんどを使って,その余力で仕事をするくらいに考えたほうが,じつは,ちょうどいいのではないでしょうか。(p52)
 収入が多い仕事のほうが面白みも大きいものです。(中略)収入が高い仕事ほど,じつはそれが嫌いでやっている人などはいなくて,それがすきでやっている人だらけなのです。(p54)
 こうして趣味が仕事につながっている理由を考えてみると,人よりかなり多くの時間を「好きなこと」に費やしているから,とは言えるかもしれません。世の中の大半の人が映画に時間を割かないのだとすれば,それは僕にとってのチャンスです。(中略)僕の場合,ゲームや映画,マンガに関しては,ちょっと他人には真似できないくらいの時間を費やしていて,それだけの情報を持っているという自負があります。(中略)とにかく僕の基本は,毎日,やりたいことをやっているだけなのです。そこで,特に付加価値をつけようとは意識していない。ただ,やりたいことをやっているがゆえに,他の人が費やせないくらい長時間やり続けることができて,それだけ情報も蓄積されるという点が,自然と価値につながっているみたいです。(p56)
 今あるものに乗っかるっていうのは,自分じゃなくてもできることです。そういう誰にでもできる仕事を続けて,人生の時間を切り売りしている限り,何も手に入らない。お金を稼げないことはもちろん,自分だけの技術とかセンスも磨かれません。(中略)人の手の平の上で動くのではなく,自分で一から作り上げるということです。同じ人生の時間を使うんだったら,そのほうがお金もたくさん稼げるし,何より自分自身が楽しいですよ。(p64)
 トルコのことわざに,「明日できることは,今日やるな」というものがあります。(中略)本当は1時間で終わるはずの仕事でも,締め切りのずっと前に始めると,ダラダラと3日くらいかけてしまったりします。(中略)1時間間に着手し最大馬力で完成させれば,そんなムダな時間が丸ごと浮くわけです。(p70)
 失敗の記憶は色濃く残るものです。だから,自分の能力値と予測の精度を上げるためには,「この手のことは1時間でできる」と見込んでいたところ3時間かかってしまって怒られた,といった失敗の経験も大事だと思います。(p74)
 人間心理として,やるべきことがあったときに,自分の好きなことをやっていると罪悪感が出てきます。だから,自分を甘やかすと「さすがに,そろそろ取り掛からないとな・・・・・・」という罪悪感が湧いてきて着手できるのです。さらに,「着手すること」にはストレスを感じがちですが,「いったん始めた行動を継続すること」は,比較的ストレスなくできるという心理作用も働きます。(中略)「継続したほうがトクだ」という心理が働くわけですね。(p77)
 意外に思われそうですが,僕は,メールなどの返信は早いほうなのです。なぜなら,即レスのほうがひと言ですむから。(p80)
 後回しにすると,いったん読んで理解したことでも,「もう一度思い返す」という二度手間が発生する。これも面倒だし,時間のムダですよね。(p82)
 現代の技術の効率性をもってすれば,昔と同じ仕事量をわずかな時間でこなせるはずです。それなのに,なぜか人類は,1世紀以上前と変わらず1日8時間働いているのです。(中略)多くの人が必要ないものを買ったり,お金がかかることに楽しみを見出したりするようになったため,「もっとお金を稼がなくてはいけない」というループにはまっているのだと思います。(p88)
 僕自身は,あまりタクシーには乗りません。むしろ電車移動のほうが自分に合っていると思います。電車の中には,不特定多数の人が発する情報が,絶えず飛び交っているからです。(中略)電車ほどバリエーション豊かに他人の雑談を聞ける場所は,他にないかもしれません。居酒屋だと酔った大人しかいないし,ファミレスだとママ友くらいでしょうか。(p91)
 しょせん時間には限りがあるわけだからその中で得られる成果には限界があります。本当は,できるだけ時間をかけずに,より多くの成果を上げたほうがいいわけで,時間と成果を比例関係で捉えていること自体が間違っているんじゃないか。(p94)
 人を雇うコストを補って余りある利益が見込めるのなら,人を雇ってでもやるし,その程度の利益も見込めないのなら,自分ひとりでもやらない。(p98)
 とにかくがむしゃらに頑張るとか,無理をどうにか遠そうというのは,そもそも「負け」が確定している中での努力なので,そこは早々に諦めて,さっさと別の勝利条件をそろえたほうがいいんじゃないでしょうか。僕はそう考えるほうなのですが,自分の能力に自信がある人ほど,とっくに詰んでいる盤面をひっくり返せると思いがちです。(p100)
 努力属性の人は,たぶん頑張ること自体を楽しめるのだと思います。(中略)スポーツ的な楽しみが,きっとあるのでしょう。僕からしたら,時間も体力も使うので「嫌だなあ」としか思いません。(p102)
 自分の能力に自信のある人ほど,自分の頭でなんとかしようとするものです。でも,じつは,自分の頭でなんとかしようとしないほうが,むしろ時間的にも内容的にも,うまくいくことが多い気がします。(中略)同様に,自分自身のセンスや経験値に頼りすぎるのも危険だと思います。(p103)
 物事って,努力よりも環境や条件の影響が大きいってことです。(中略)重要なのは個人が優秀かどうか,どれだけ努力できるかどうかではなくて,いかに勝てる波に乗れるかどうかだと思います。(中略)主人公キャラとしての自分の能力は見切ったらどうでしょうか。「自分の努力スキル」には頼らないようにしたほうが,だいぶラクに生きられるようになりますよ。(p105)
 「若いときの苦労は買ってでもしろ」という言葉がありますが,(中略)何の約にも立たなければ,苦しみ損ではないかと思います。(中略)自分が好きで「楽しい」と感じられることをやっていくのが正しいという場合が,本質的には多い気がします。(p118)
 「好きなこと」と「仕事として向いていること」「仕事として成り立つこと」は,両立しない場合も多い気がするのです。(p123)
 現場が自分たちで判断基準を持って決めたほうが,即座に最適解が出る場合が多いのです。(中略)もし僕だったら「断る」と判断するところを,現場の担当者が「長期的に見て利益があるから引き受ける」と判断したなら,そお判断に乗って任せてみたほうがいい。(p130)
 その理不尽なルールに縛られて,ウソひとつつけない人も,ヤバいとまでは言わないけれど,マジメすぎて生きづらいだろうなと思ったのです。(中略)でも,自分の当然の権利を講師するためのウソだったら,それは「手段」として完全にアリなんじゃないでしょうか。(p137)
 ゴルフは打ちっ放しに行って,これは向いてないなと思ったきり,コースに誘われても「いや,できないっす」と断り続けています。(中略)早い時点で見切りをつけて本当にトクしたなと思っています。(p145)
 ありもしない不安に駆られて,大して興味もない資格を取るくらいなら,自分の好きなことでどうにかする方向を探るほうが,楽しいんじゃないですかね。(p152)
 まずは「自分の自由な時間」を作らない限り,他にはない自分だけの価値なんてものをつくり出すことはできないだろうと思います。何より,好きなことがあるのなら,それをする時間が長いほうが生きていて楽しいですよね。(p152)
 日本では美徳とされがちな「自己鍛錬」とかも,僕は時間のムダなんじゃないかと思います。鍛錬を目標にして,やみくもに努力するのって,どんな意味があるんですかね。(中略)コツコツと鍛錬を積むよりも,最初に体験してみたほうがもの覚えはよくなるし,続きやすいというのが人間の習性です。(p166)
 「試行錯誤」もやっぱりムダだと思います。(中略)それよりも,できる人に頼んでしまうのが,一番ムダがなくていいんじゃないでしょうか。(p170)
 迷う必要がないところで迷わない(中略)だから,特にこだわりがなければ,僕は,ひとまず一番安いのを選びます。(中略)最適解を探す必要がないものや,最適解でなくても別に困らないものは,一番安いものでいいと思います。(中略)しかも世の中,意外とそれですんでしまうことが,ほとんどなんじゃないかと思うのです。(p173)
 映画を観るときなんかも,僕は迷いません。そもそも「観たい映画を選んで観る:ことがほとんどないから,迷いようがないのです。(中略)事前情報がないまま行き当たりばったりで観る映画のほうが,面白かったときに純粋に楽しめて,超トクした気分になれるのです。(p178)
 なるべく迷わないように,選ばないようにと考えてみると,最低限のこだわりだけが残るので,人それぞれのマイルールが出来上がって,おりストレスから解放されると思いますよ。(p181)
 他人を変えることなんて,そう簡単にはできませんよ。人には主観というものがあるのだから,感覚も常識も何もかも違って当たり前だし,そこに正解や不正解はありません。ということは,本質的に説得は不可能です。(p184)
 自分の力の及ばないところで決まることは,ハッキリ言って心配しても時間のムダとストレスになるだけで,意味がないと思います。(p185)
 一般の人は,SNSなんて見ないほうがいいと僕は思っているのです。(中略)アップされているのは,他人のキラキラした一瞬に過ぎません。(中略)そもそも誰がどこに行ったとか,何を食べたとか,どんな気持ちになったとかなんて,ぶっちぎりで「知らなくていいことナンバーワン」ですよ。(p185)
 SNSには情報収集という一面もあります。(中略)海外のニュースの日本語版とか,気になる識者や有名人だけをフォローして,情報収集のために使う,というのが賢いSNSとのつき合い方でしょうね。(p187)
 僕は,経験したことがないものは「とりあえずやってみる派」です。(中略)知らない人がいる場なんかにも,けっこう行ってみるほうです。(中略)もう少しオープンであったほうが,面白いことに出会える確率は高くなるんじゃないか。僕はそう考えているのです。(p190)
 僕たちは,こんなふうに「生き残るために考えてきた人たち」の子孫なのです。だから,生存の危機なんてそうそう感じない現代でも,放っておくと,思考が不安や脅威と結びつきがちです。(中略)だったら話は簡単ですよね。感じる必要のない不安や脅威から自由になるには,ヒマな時間を作らなければいいわけです。自分の自由な時間は必要だけど,何もせずムダに考えてばかりいる,ヒマな時間はないほうがいいんです。(p199)
 人は,何かに集中していると余計なことは考えません。(中略)何かに集中すれば,ストレスは一時的にでもゼロにできて,また一からの積み上げになります。(p205)
 生活コストが上がる理由の第1位は,おそらくストレスです。たとえばキャバクラで働いている女性は,赤の他人の酒臭い息を浴びたり体を触られたりと,基本的にストレスが多い仕事です。そのぶん,もらえるお金もおおいのですが,ストレス解消のために高い洋服を買ったりとか,ホストクラブに通ったりするから支出も多くなる。(p215)
 幸せにお金を介在させると,不幸になる確率は確実に高くなります。お金を使うことがそれほど好きでなければ,そんな不幸は最初から味わわずにすむんじゃないでしょうか。だとしたら,「お金があると,お金を使える。すると楽しくて幸せになれる」という魔の公式から,早めに抜け出したほうがいいと思います。(p220)
 特に日本では,「過去を振り返る=イヤなことを思い出してストレスを溜める」というループに陥っている人が多いんじゃないかと思います。寝るときに1日を振り返る人もいるようですが,僕には,ちょっとよくわからない習慣です。(p227)
 騙された経験を延々と悔やんでいるだけなのか,「あそこで騙されたおかげで,もっと大きな詐欺に引っかからずにすんでいる。だとすると,あのときの被害額も,今考えればカスリ傷だ」と思えるか。僕は,完全に後者のタイプというわけです。(p228)
 もし相手を怒らせてしまって,二度と連絡がこなくなったらどうするか。そういうときは,悩むだけムダ,考えるだけムダ。「あ,私を嫌いになるタイプの人だったのね」でおしまいにしたほうがいいのです。(中略)相手に気に入られようとして,いろいろと取り繕ったとしても,いつかボロが出ます。早めに切れてよかったと考えたほうがいいでしょうね。(p231)
 過去を見ている限り未来のことは見えないし,未来が見えなければ,そこでうまくいくことはないと思います。(p235)
 たとえ一文なしになったとしても,誰かが助けてくれるし,ご飯も食べられます。ネットにつながっているパソコンさえ貸してもらえれば,僕は割と楽しく過ごせる気がします。(中略)今感じている不安は虚構なんだと思い込んでみると,トクすることはあっても,損することはない気がしますよ。(p242)
 いくらお金持ちでも80歳過ぎで死にます。時間というのは,基本的に誰であれ公平に与えられています。せっかくの時間なので,自分が幸せになるために使うほうがいいと思うんですよね。ただ,世間の常識とか上司に言われたとか,あなたの人生にはなんの責任も持たない人の意見を重視しちゃってる人はけっこう多い気がします。(p246)

0 件のコメント:

コメントを投稿