著者 帯津良一
発行所 徳間書店
発行年月日 2017.07.25
価格(税別) 1,000円
● 諦めてはいけないけれども,諦めないことにシャカリキになってもいけない。著者が言いたいことはそういうことのように思われる。
もうひとつは,ときめきを失うなということ。ときめくことができる対象を失うな。男性にとっては女性がそれにあたるんだけども,女性にとっては?
● 以下に転載。
粋に生きるというのは自分自身の生命エネルギーを高めることです。粋な人は,いつも生き生きとしています。(p5)
常識にとらわれていては粋には生きられません。(p5)
そういう医者の態度の根っ子にあるのは,エリート意識です。エリート意識というのは,人間を堕落させる大きな要因になっていると,私は感じています。(p32)
この方法で,「私も治った」という人が続出すればすごいことになります。まさしく,がんの特効治療です。そころが,そんなことにはなりませんでした。最初にやった女性のように劇的な回復を見せた人はひとりもいなかったのです。(p56)
五年生存率が三〇%だと言われて落ち込んでいる患者さんがいました。(中略)しかし,落ち込んだままだと,免疫力が低下して,間違いなく治らないほうの七〇%に入ってしまいます。ここは大きな分かれ道でもあります。(p62)
では,あきらめなければいまくいくのかというと,そうでもないところが人間のこころとからだの複雑さです。(中略)あきらめない気持ちは大切ですが,その気持だけではいい結果を引き寄せることはできません。(p65)
今日を最後の日と考えて生きようというのは,最初は患者さんのために始めたことです。しかし,長く続けてみると,これこそ,自らの生命エネルギーを高める最高の養生ではないかと,最近は思えてきました。(p96)
いざというときのために貯めたお金は,ほどんどの場合,使われないまま残ってしまうものだそうです。いざということが起こっても,まだ先にもっと大きな“いざ”がくるかもしれないと思うと,貯金をおろせなくなってしまうのです。(p98)
定年まで働き,退職金をもらって,経済的に問題のない中でのんびり暮らすというのは,私の性分には合っていません。不安定で浮いたり沈んだりがあるからこそ,その後の楽しみが二倍,三倍になって戻ってくるのです。(p103)
体力が低下したり,からだが老化することを嫌がって,アンチエイジングに夢中になっている人もいますが,私に言わせれば,せっかく実がおいしく熟しているのに,それを青い未完熟なものに戻そうとしているようなものです。(p106)
老化や病気や死を怖れ,おどおどしながら一〇年長生きするよりも,老化も病気もまるごと飲み込んで勢いよくあの世に飛び込んでいく。そんな覚悟をもって生きたほうが,充実した人生を送れるのではないでしょうか。(p108)
死は怖いということを受け入れ,その気持ちをごまかさずに,落ち込むときには落ち込み,本を読んだり,人の話を聞いて,何とかそこから這い上がろうとうする。そういう過程の中で,ぱっと何かが吹っ切れることがあります。(p114)
ときめきが多ければ多いほど,人は元気でいられます。(p119)
人の魅力というのは,男でも女でも,内に志を秘めているかどうかです。(中略)大事なのは,遠くに思いを馳せることです。特に,死後の世界というのは,ある年齢にならないと意識ができません。死後の世界があるかどうかはどうでもいいのです。私が言いたいのは,それくらいの遠い先を見ながら,今を精いっぱい生きるくらいのスケールが大事だということです。それが,志につながります。(p125)
どっちみち,人は必ず死にます。ですから,死ぬとか死なないということにとらわれないで,死ぬまでに何をするかに意識が移ったとき,そこにときめきが生じるのです。(p144)
彼の代名詞でもある『養生訓』を書き上げたのは,八〇歳を過ぎてからです。彼もきっと,書くことにときめきを覚えていたのだろうと思います。(p144)
都会という俗なる世界で,さまざまな欲望に振り回されそうになりながら,ぎりぎりのところでブレーキをかけ,これではいけないと,また聖なる志に向けてがんばるのは,最高の修行です。田舎で花鳥風月を愛でるのは死んだあとでいいと,私は思っています。(p153)
いい映画は,例外なくラストシーンがすばらしい。それが私の持論です。ラストシーンをいかに光り輝かせるか。順風満帆,平穏無事に生きる主人公では面白くも何ともありません。(p155)
法外な治療費がかかったり,危険が伴うようだったらやめたほうがいいし,「この治療法で絶対治る!」と断言するような治療家なら考えたほうがいいとアドバイスします。そして,それでも迷うようなら治療家の人相を見て判断しなさいと言っています。(p161)
私が見る限り,すてきに年を重ねている人は,食べたいだけ食べ,飲みたいだけ飲んでいます。(p167)
野垂れ死にを怖がらず,死ぬまで動き回りましょう。人間,何歳になっても,いくらでも可能性があります。やりたいことがあれば,年齢に関係なく行動すればいいのです。理想を追って,倒れるまで進み続ける。そんな中で,やっと自分がこの世に生を受けた意味がわかってくるのです。(p171)
私は死が終着点ではないと考えています。(中略)帯津良一という私は死んでも,私のいのちは永遠に生き続けます。いのちという視点で見れば,日々を一生懸命に生きることがいのちを育て,それは私自身の成長につながります。(p185)
相手を思い遣る気持ちが強ければ,セロトニンのような脳内物質の分泌が高まり,あるいは昆虫でいわれる,相手を魅きつけるフェロモンのような物質も出てくるのではないでしょうか。だから人は,恋うる気持ちはいつも大切なのです。(p191)
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