2020年3月8日日曜日

2020.03.08 熊切圭介 『東京ワンダー 揺らぐ街』

書名 東京ワンダー 揺らぐ街
著者 熊切圭介
発行所 クレヴィス
発行年月日 2019.04.03
価格(税別) 1,852円

● ビルのガラス壁面に映ったいわゆる映り込みと,工事現場の写真(とりわけブルーシートに覆われた何ものか)の写真が多い。
 今は誰でもスマホを持って街を歩いているだろうから,こういう写真は誰でも撮れるんじゃないかと思ってしまいがちなのを,素人の浅はかさと言うんでしょうね。

● いくつか転載
 古いお寺の横に近代的な建物。そのコントラストが非常に鮮やかで,街に発見と驚きがある。その連続が東京の特徴的な景観だ。(p126)
 僕は1枚か2枚しか撮らない。しつこく撮ると,撮られた方も意識する。ところが通りがかりにパッと撮って終わると,相手の人も撮られたという感覚がない。素早くその状況を捉えるというのがスナップ写真の面白さだ。(p127)
 スナップは,その場の状況を自分の中で整理しないこと。整理すると,面白くなくなる。見たままの情景をとにかくまず撮る。(p127)
● 最も印象に残った1枚をあげろと言われれば,“前財産を自転車にくくりつけて移動する人”だ。
 世間ではホームレスというのだが,小さいけれど覚悟がこもった工夫をすれば,そういうことができるのだ。

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