著者 勝間和代
堀江貴文
ひろゆき
発行所 青志社
発行年月日 2010.09.11
価格(税別) 1,500円
● 10年前の刊行。勝間さんのあとがき。
いまは極論と考えられている私たちの話も,実はもう少したつと,極論でも何でもなくなるのではないか,きっと,10年後にこの本を読み返してもらったときには,「へぇ,このころは,このくらいの話でびっくりしていたのか」と言われるのではないかと思っています。● なかなかそうはなっていないな。人の社会も海と同じで,表層はかなり動くんだけれども,深海はずっとそのまま。底辺層は10年前とほぼ同じじゃないか。いや,昭和のままではないか。
人間社会と海の違うところは,人間社会では全体の8割が深海だということだ。深海に住んでいるから,そこのところはよくわかる。
● 以下に転載。
僕は自分のことをネットで言われることを実害とは思っていなくて,結構どうでもいいと思っているんですよ。(中略)感情に関する部分は気の持ちようなので,どうでもいいと思うんですよ。(西村 p42)
世の中には,本当にバカな人がいっぱいいるんです。そういう人たちに目をつけられたら,その時点でもう手遅れなんですよ。(西村 p53)
プロフィールを出すということは,そのプロフィール属性を好む人を集めてしまう可能性がある。(中略)「女子中学生です」というプロフィールなんて書く必要はないわけじゃないですか。そういったコントロールの方法を,ちゃんと教えればいいだけだと思うんですけどね。(西村 p54)
田舎は不便で当たり前だと思うんだけど?(堀江 p88)
香山さんって,湯浅誠さんと同じ感じなんですよね。弱者の味方をする人たちというのは,最後は感情論になってくる。僕が湯浅誠さんと対談したときも,「月に7万円もあれば生活できるんじゃないですか?」と言ったら,湯浅さんは「東京じゃ無理です」と言ったんです。なので,「じゃあ地方に行けばいいじゃないですか」と言ったら,「地方には行けません」となる。「なんで行けないんですか?」と聞いたら,「東京で暮らしたいんですよ」みたいな話になる。そこまで行くと感情論になって終わりなんですよ。(堀江 p110)
みんな,そこまで頑張る必要があるんですかね?(中略)生活に満足をしているなら,そんなに頑張らなくてもいいという気がするんですよね。(西村 p120)
勝間さんは,きっとアーティストなんですよ。アーティストって,ファンクラブ組織があって,(中略)大好きな人がCDやグッズを買ってくれるので,彼らを大嫌いな人が何百万人いても,関係ないんです。(西村 p129)
基本的に,人間は短所しか覚えないんですよ。好きな人だったら,長所を覚えていくんですけど,好きじゃない人に対しては短所くらいしか覚えていないわけです。嫌われた時点で,長所をいくら増やしても短所がある限り,そのレッテルは変わらないんですよ。(西村 p132)
お金持ちになった人って,お金持ちになった後のことがないんですよ。(堀江 p135)
堀江さんは本当にゼロになったとに,また100億円稼いでいたりするから,「この人やっぱり実力あるんだ」と証明しちゃっているんですよね。(中略)その証明をできた経営者というのは,実は少ないんですよ。(西村 p136)
僕って,今の生活とか現状にすぐに飽きてしまうんですよ。だから,誰もやったことのないようなことばかりをやりたくなるんですよね,ロケット飛ばしたいとか。(堀江 p143)
ダイバーシティ・マネジメントとかデフレというのは社会の問題であって,勝間さん自身の問題ではないじゃないですか。それが何で自分の目標になっちゃうのか,わからないんですよね。(中略)社会構造を変えることが自分の目標になるのがわからない。(中略)僕は僕個人の欲望で物事を判断するんですよ。社会構造とか社会の影響は,たしかにありますけど,結構どうでも良かったりする。(西村 p152)
世の中の多くの人はエコノミークラスを選択すると思うんですよね。なんというか,僕,普通から外れるのが嫌なんですよ。だから,ずっと電車も乗っているし,タクシーも終電を逃したときくらいしか乗らない。(西村 p156)
ちょっとぜいたくをしだすと,それが当たり前になる。そうなると,今度は友達と感覚が合わなくなる。そして疎遠になる。普通じゃん?(堀江 p156)
いつでも仕事を辞めていい態勢にしておきたいんです。実際に,いつでも仕事を辞めていいと思ってやる仕事というのは,非常に楽しいですよ。(勝間 p168)
日本人は単一民族で差が少ないから,相手を批評しやすいんですよね。(中略)同じような人種で同じような顔立ちだから,やたらみんな比べたがって,微妙な差を探し出してしまう。(中略)たぶんですけど,日本に外国人がもっと増えたら,自分と他人を比較しなくなっていくと思いますよ。(西村 p195)
自分で制限することができないから,ゼロにしてしまうんです。(勝間 p216)
私もアル中ではなかったですけど依存症に近い状態で,お酒がないと家中を探してしまうタイプだったんです。(勝間 p221)
教育的に,「言われたことを素直にやるのがいい」みたいなことをずっとやっていますよね。私は中学校から私立にいたからよくわからないけど,公立の学校に通っていた人と話すと全然違う教育で,そこが一番大きな問題じゃないかと思います。これ言うのはあれですけど,東大出身者が周りにたくさんいたんですよ。やっぱり東大生は素直な人が多くて,びっくりした。(勝間 p270)
時間をかけて努力をして,それが報われたら素晴らしいと言われるんだよ。短い時間で努力をして結果を出しても,それは認められない。(堀江 p271)
勝間 若い人が希望する会社って,けっこうおかしいじゃないですか。いわゆる就職人気企業を見ても私はそう思う。 堀江 それは親の言うことがあるからでしょ。(中略)あれって親の世代の人気度だもん。(p273)
見せ方の問題ですよね。努力してなくても努力しているように見えてれば,周りは勝手に評価してくれるじゃないですか。(中略)そういうプロモーションをちゃんとやるだけで十分な気がする。(西村 p275)
有能である必要はなくて,なんらかの能力が他人より飛びぬけていれば,なんとかなる。でも,それを知らない人は,起業には万能性が必要だと思っていますよね。サラリーマンの場合,平均60点をとったらいいサラリーマンなんですけど,起業した場合は80点が1個あれば,他の教科は20点でもなんとかなる。(中略)逆に学校で高学歴だった人は,だいたい60点平均の人が多いので,起業には向いていないというのは,たしかにありえる。(西村 p278)
食事って,油と砂糖が入っていればなんだって美味しいんだよ。だって,吉野家の牛丼,めちゃめちゃうまいじゃん。(堀江 p293)
名前のない料理ってあるじゃないですか。冷蔵庫を開けて,残っていたもので適当につくった料理とか。でも,なぜかみんな,料理をつくろうっていうとき,名前のあるものをつくろうとするんですよね。(西村 p295)
メディアは選んでいるんだよ。意図的に。幸せテンプレートに乗っている人か,そこから外れて不幸な人だけを。だから,幸せテンプレートじゃないところで幸せになっている人たちを,メディアは出さない。(堀江 p297)
やっぱりものに頼りたいんですよね。だって,ものを買った瞬間に幸せになれるなら,考え方を変えるよりもずっと楽ですから。(勝間 p299)
私,すっごい崩れてたんですよ,30歳前後まで。お酒を飲んでタバコ吸って夜中まで働いてると,やっぱりよくないんですよね。(中略)3年間とか決めて,その間,仕事ばっかりをやるのはいいと思うんですけど,あれを一生続けたら結構,精神的にも肉体的にもガタがきてしまうんじゃないかな。(勝間 p305)
電話に出ないっていうのは,すごい重要なことなんですよね。これをマスターすると,かなり時間が確保できる。(西村 p315)
私はメールが通じない人とは絶対に仕事をしません。ワークライフバランスをしっかりとりたいなら,時間泥棒と働かなければいいんですよ。(勝間 p316)
嫌なことはやめていけばいいのに,やめないですもん。それで私が嫌なことをやめていくと,ワガママって言われるんですよ。(勝間 p324)
まず家賃を減らすって,すごい重要だと思うんですよ。(中略)好きなことをやって,友達と遊んで,家帰って寝るだけだったら,別に一部屋でいいわけですよ。(西村 p324)
じいさんになってから金持ちになっても,やることなんてすごい限られるじゃないですか。(堀江 p355)
既得権って,マジョリティですよね。マジョリティなんで絶対に,議論とか投票とかhじゃ勝てないんです。そうすると,ゲリラ的な行動をするしかない。(西村 p362)
私は,日本で一番大きい監査法人に,何も考えずに「一番大きければいいや」って入ったんですよ。でも入社したら,女性だっていう理由で,出世のベルトコンベアに乗せてもらえなかった。そこで私は気付いたんですが,そのベルトコンベアに乗せてもらえていたら,何も考えないままだったと思います。(勝間 p372)
会社が大きくて分業が進みすぎているところは,全体が見えなくなるので,そういう意味では盲目になりがちですよね。(西村 p374)
堀江 あと,バブルのときには,うちの母親は宅建の免許とか勉強してたし。 勝間 そういう後追いのコツコツはダメですよね。(p381)
西村 ありがちな生活をしている人が手に入る,ありがちな情報っていうのは,基本的に誰でも手に入るわけだから,情報の差で勝つのはまず不可能じゃないですか。そうすると,まずそこの段階から抜け出さないといけない。(中略) 堀江 いや,ここまで言っても,失敗するんだよ。たとえば俺のツイッターのフォロワーでたまにいるんだけど,「堀江が言ってることは,嘘だ! あいつが言ってる方法なんて誰も言ってねえ」って言って,結局もとのまま。(p382)
貧乏な人に儲け話が持ち込まれるなんて,まずありえない。貧乏な人のところに来た儲け話っていうのは,基本的にみんな間違いなんですよ。(西村 p384)
日本の場合は情報統制をだれもしていないんですから,インターネットを使おうが,本屋に行こうが,図書館に行こうが,かなり安い値段で気づくチャンスがあるんですよ。(勝間 p389)
勝間 新規のビジネスアイデアなんて,それの利害関係者以外に相談したって,意味ありませんよ。 西村 第三者が理解できてる時点で,なんかしら手遅れですからね。(p390)
昔から図書館があっても使わない人がいたように,インターネットがあっても使わない人だってたくさんいますよ。(中略)自分に与えられている場所以外で,なにか情報を得る努力をできるかどうかの違いだと思います。(西村 p392)
お金のある人は私立の学校に行っていい教育を受けて,ない人は公立の学校で潰れていくという格差になっちゃってます。(西村 p394)
簿記をやることは大事だったりする。簿記なんて,商業高校でしかやらないでしょ。(中略)普通高校でも簿記を覚えることで,得をすることがたくさんあるわけですよ。なのにどこもやらない。でも,商業高校でできるんだから,バカでもできるに決まっている。(中略)そういう簡単なことを知らないがゆえに,学べるチャンスがないってのは,すごくもったいない。パソコンの使い方も同様だよ。パソコンなんて,使えたほうがいいに決まっている。簡単だし,誰だってできるんだけど,知らないだけで損をしている。(堀江 p397)
世の中にはさまざまな思い込みがあるじゃないですか。人はみな平等であるとか,能力は一緒だとか,官僚は優秀だとか,お上は正しいとか。そういう思い込みが悪さをしていると思う。(勝間 p400)

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