2020年9月22日火曜日

2020.09.22 伊藤まさこ 『おやつのない人生なんて』

書名 おやつのない人生なんて
著者 伊藤まさこ
発行所 筑摩書房
発行年月日 2014.12.05
価格(税別) 1,600円

● 甘いもの愛。自分の身体の重要なところが甘いものでできている。甘いものが織りなす時間の豊穣さ。その時間と自分との絡み合い。
 そうした自分ヒストリーを書籍にして残していける人って,やっぱり凄いと思います。凡百の体験しかしていないのなら,読んでもらえるはずがないわけだから。


● 以下にいくつか転載。
 おやつを食べなくても,もちろん生きてはいける。けれどおやつのない人生なんてさみしい。そして,おやつがあれば,いつでもたのしく,きげんがいい。人生,いつでもおやつを食べている時のようにいきたいもんだと思っています。(p3)
 組み合わせが上手く行き,おいしいひと皿ができあがると,満ち足りた気分になるものです。(p13)
 「ちょっとコーヒー1杯飲みに来た」という風情でひとりぶらりとやって来ては,いつもの席に座って思い思いに自分の時間を過ごしているおじさんたちを見ていると,せっかく京都に来たならば,あそこも行こう,ここも行かなくては,と前のめりになる自分が少し恥ずかしくなる。(p39)
 おやつを食べた後は,さあ,これからまた仕事をするぞ,とすっかりやる気になっている。自分の体の中に流れる空気が入れ替わる,そんな気がするのです。(p132)
 きれいに切れる理由はいくつかあって,まずはよく切れるナイフを使うこと。切るたびにナイフについたクリームを拭き取ること。それあら思い切りのよさも秘訣のようです。(p146)

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