読書で人生が変わるなどということは,まずもってないものでしょう。読書が人を賢くすることも,たぶん,ないと思います。 読書は安価でお手軽な娯楽であり,時間消費の手段です。それでいいというより,娯楽でない読書は可能な限り避けたいものです。 娯楽としての読書があれば,老後もなんとかしのげるのではないでしょうか。というか,しのげると思いたいわけですが。
2012年12月9日日曜日
2012.12.09 谷川俊太郎 『クレーの天使』
書名 クレーの天使
著者 パウル・クレー(絵)
谷川俊太郎(詩)
発行所 講談社
発行年月日 2000.10.12
価格(税別) 1,500円
● パウル・クレーの絵に谷川俊太郎が詩を付けたもの。
昔,若かりし頃,吉行淳之介の小説,エッセイ,対談に夢中になったことがある。その吉行さんが絵ならクレー,音楽ならドビュッシーを好むとあったので,ぼくも挑戦の真似事をしたことがあるんだけれども,どちらも当時のぼくには難解すぎてとても手がでなかった。
● っていうか,それは今でも同じで,CDでドッビュシーのピアノ曲を聴こうと試みても,最後まで聴けたことがない。クレーの絵も同じ。抽象性の高い絵は,ぼくごとき凡人がながめたところでどうなるものでもないらしい。
● 本書に収録されている絵は,一筆描きのような天使シリーズの中から選ばれている。谷川俊太郎さんの詩を鑑賞の手引きとして,何ごとかを理解できるかと思ったんだけども,やはりダメ。なまじ頭でこねくってしまうからかもしれない。
谷川さんが「あとがき」で「想像力」の効用を訴えているんだけれども,その想像力を喚起するにも元手が要る。いたずらに馬齢を重ねてきてしまったってことね。
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