編者 高橋俊宏
発行所 枻出版社
発行年月日 2013.02.20
価格(税別) 1,500円
● ホテルを紹介しているガイドブックなんだけど,こういうのを見るたびに思うのは,もし自分がこの中にいたら,間違いなく風景を壊してしまうだろうなってことだ。自分がいちゃいけないよなぁ,と思う。一流ホテルなるものに臆する気分ってのは,多くの人が持っているんじゃないかと思うんですよ。
よく,お客さまがホテルマンを育ててくれるっていうけれども,あれは本当なのか。反面教師としてとか,クレーマーに強くなるとか,そういう皮肉な意味でなく,ホテルマンを育てるお客なんているのか。
● なぜ自分が風景を壊してしまうのか。ルックスや洋服がそれにそぐわないってこともあるかもしれないんだけど,そういうことよりも,出てるオーラが下品だからなんだよねぇ。
要するに,ていねいに生きてないんですよ。それが出ちゃう。これ,隠しようもないわけで。
だから,ていねいに生きるようにすればいいんですよね。今からだって遅くはない。でも,わかっちゃいるけど,なんですよねぇ。
ていねいに生きるためには,「面倒くさい」を排除しなきゃいけない。ところが,ぼくときたら,インスタントものが好きだし,メンテナンスを億劫がるし,まぁ,面倒なことは御免被りたいわけでね。
● たとえば,コーヒーだったら,最近のインスタントコーヒーはかなり良くなってて,旨いし,香りも立つしで,インスタントで何の問題もないと思う。ラーメンもそうだな。今どきのインスタントラーメンって,なめちゃいけない水準になってる。
でもさ,レトルトのミートソースはどうよ。ぼくは,このレトルトを許せるくらいに,手間をかけるのを嫌がるんだよねぇ。
こういうやつは,たとえお金を持っていたとしても,いわゆる高級な場に出入りする資格はないなと思うんですよ。
● でも,あれですね。一流ってどれも似てくるね。ペニンシュラもマンダリン・オリエンタルもハイアットもコンラッドも,どれも同じに見える。名前を隠されたら,ぜんぜん区別がつかない。
こういうものをどんどん洗練させていくと,収斂先は一点に絞られてくるんですかねぇ。
● 泊まってみたいと思ったのは,東京ステーションホテル。客室からホームを見おろしたら,さぞ気分が良かろうっていう下世話な理由による。
でも,東京まで行かなくても,栃木には二期倶楽部も金谷もあるんでね。ホテルに泊まるために那須や日光に行くってのもありだと思う。
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