書名 ソーシャル時代のハイブリッド読書術
著者 倉下忠憲
発行所 C&R研究所
発行年月日 2013.04.01
価格(税別) 1,400円
● 本書の新味は最終章にある。ソーシャルリーディングについての部分だ。SNSやEvernoteの共有ノートブック機能を使って,読書会をネットで実現するというのがソーシャルリーディング(という理解でいいのか)。
しかし,これが上手くいくためには,いくつかの条件が必要だろう。参加者の水準がある程度揃っていることは最低限だ。発言の仕方が無礼でないことも大事だろう。
で,そういったものをネットで求めるのはどうにも非現実的ではないかと思う。ソーシャルリーディングなどたちの悪い冗談だろうと,ぼくは思っている。
● ぼくはリアルの読書会とか勉強会にもネガティブだ。たとえ,自分の見方,読み方に偏って他の視点が入ってこなくなろうと,そこは潔く諦めて,その偏りに甘んじるのがよい。
ぼくらがする読書や勉強は,どう言いつくろってみても楽業のひとつだ。楽して得たもので苦労している人を指導しようとか,世間や他人にモノ申そうなどと馬鹿げたことを考えなければ,好きなだけ偏っていればいい。
読書の醍醐味って,むしろそういうことではあるまいか。
● ちなみに申しあげれば,社会人大学とか大学院で勉強している人の中に,ここで得たもので社会に何か貢献したいなどとほざく馬鹿がいると,むかっ腹が立つ。
その程度で世間に貢献できるなどとなぜ思えるのか。世間をなめてるのか,おまえ,と思ってしまう。
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