2018年4月12日木曜日

2018.04.12 和田秀樹 『自分を変えるたった1つの習慣』

書名 自分を変えるたった1つの習慣
著者 和田秀樹
発行所 新講社
発行年月日 2017.01.25
価格(税別) 1,300円

● 「しなやかに生きる」が副題。

● 自分らしさ(と自分が考えるもの)やブレないことに囚われるな,ということか。過去(の自分)にも囚われないこと。
 日々新た,が大切。万事,泥縄がいいとまで言ってしまうと,言い過ぎになるか。

● 以下にいくつか転載。
 日本人の場合,たとえば大人になっても,どこの大学を出ているかを気にする人がいます。(中略)なぜそうなのかといえば,じつは,“人間,昔と今は同じ,一貫していてそう変わるものではない”という感覚がよその国の人びとより強いからかもしれません。(p4)
 たとえどんな過去であってもそれを引きずるのはメンタルヘルスによくない(p17)
 小さなきっかけとして,「今日は新しい一日」という考え方をまず試みてください。(中略)とにかく毎日が新しい一日なんだと考えることで,たとえ同じことを繰り返す日々になるとしても,嫌なことは引きずらないで済むからです。そこがスタートです。(p23)
 「ここで変えてしまったら自分らしさがなくなる」という不安も,昨日までの自分にこだわっているからですね。(p24)
 たとえ幸せな過去,輝いていた過去でも,それを引きずっていまに重ね合わせてはいけないのです。(中略)過去を懐かしめば,どうしてもいまが色あせてしまいます。(p37)
 今日は昨日の続き,明日もその続きという感覚で過ごしてしまえば,3年前のことでも昨日のことのように思い出してしまいます。(p37)
 「あのとき失敗しなければ」とか,「あそこで違う道を選んでいれば」といった後悔は,たいていの人の心の中にあるはずです。でもそれを引きずってしまうと,不幸や不運はいまも続いていることになります。(p41)
 自分を「こういう人間だから」と思う気持ちは,「みんなもそう思っているから」という心理が働くことで余計に強まってしまうことが多いのです。でもそれは錯覚かもしれません。(p49)
 老年医療の現場では,若いころに社会的に成功したり財産を作ったり名声を集めたりした患者さんにも会います。そういう人たちが老いて誰も訪ねてくる人がなかったり,家族や友人からも疎外されて孤独感を抱えているケースが案外,多いのです。つくづく,人間の幸せって何だろうなと考えさせられます。晩年の不幸というのは,結局はその人の人生が幸せではなかったということではないのか--そう気がついたときに,若いうちの成功を焦らない気持ちになりました。(p68)
 自分にとっては自分がすべてですから,自分の心が世界のすべてになってきます。(中略)すると,広くて大きなはずの世の中は小さくなったり薄れてきたりします。(中略)どんな悩みや不安につかまっているときでも,とにかく心を閉ざさないで周囲とふれ合うこと。広い世界に向けて自分の心を開くこと。それによって,沈みっぱなしで揺れることのなかった心が揺れ始めるからです。(p82)
 いちばん信念がなくて浮ついている態度は,周囲にどう思われるかを気にして,自分をそれに合わせてしまうことでしょう。(p100)
 明るい人にはやわらかさがあります。自分なりの考えや生き方,ものごとへの向き合い方は守るとしても,それに縛られることはありません。(中略)つまりしっかりしたアイデンティティを持ちながらも,そこから自由に抜け出すことができます。(p119)
 精神分析の分野では,(中略)高齢になってもなお,研究を続けた人は珍しくありません。人間の精神について学ぶのですから,肉体的な衰えはそれほど妨げにならないのでしょう。そいうった人たちに共通するのは「死ぬまで勉強」という考え方です。(中略)「死ぬまで勉強」というのは,死ぬまでもっと賢くなりたいと願うことですし,それは好奇心や知識欲を失わない,新しいことに挑戦し続ける,変わっていく自分であり続けるということでもあります。生き方としても,若々しいです。(p146)
 わたしは属事思考の人間です。「誰が言ったか」に重きを置く属人思考ではなく,「何を言ったか」を重視する人間です。「誰が言ったか」を重視してしまうと,乱暴な言い方をすれば話の内容はどうでもよくなります。(p157)
 わたしはいつも,世の中に絶対正しい答えなんかないと思っています。そのときそのときで,「こっちのほうが正しそうだ」と思った答を選んできました。(p169)
 人生でいちばん長くつき合うのは自分です。(中略)どうせつき合うなら,嫌いな人より好きなひとのほうがいいのですから,自分を好きにならないと損です。(中略)でも,どっちみちゆっくりです。(p178)

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