著者 堀江貴文
発行所 朝日新聞出版
発行年月日 2011.06.30
価格(税別) 1,300円
● “収監”というタイトルは,出版社側が付けたもの(だと思う)。証券取引法違反だかで著者が収監されることが決まったあとに,書かれたものだから。
いくら堀江さんでも,さすがに不安で気持ちが揺れたろう。この連載が精神安定剤になったのかもしれないと思ってみる。
● 以下にいくつか転載。
ブログはその仕組からか,過去の記事はあまり読まれない。(p59)
選挙は,参加してみれば非常に面白いイベントなのだが,インサイダーにならないと面白さがなかなかわからない。(p61)
いじめから解放されるために最も効果的な方法は世界の広さを知ることだ。(p66)
これからの社会はインターネットなしでは成立しなくなるのは間違いない。そうなった場合に,インターネットの使い勝手に,ダークサイドも含めて通じている人とそうでない人の間には大きな差が付くことだろう。(p68)
人は自分の知識の埒外にあることを極度に怖がる。しかし科学者はいつでも挑戦者である。新しい発見をしたら必ず実用化しようとするのだ。理解できないひとたちはそれを全力で止めようとする。しかし,結局は実用化されてしまう。(中略)歴史は必ず新しい技術の実現に向かう。(p79)
パイロットの仕事は本来大きな付加価値があるものではない。(中略)最近の高度にハイテク化された機体の操縦は,車の運転のスキルとさほど変わらない。(p89)
ここ最近,原稿を自宅以外の場所で書く機会が増えた。主に使用する機材は,iPhoneとそれにBluetoothという無線規格でつながれたワイヤレスキーボードだ。(p93)
女性でも男性でも,もてないのは自分に自信がないからというケースがほとんどだ。(中略)自分に自信がなくてもハードルは下がっているはずなのだ。恋愛格差も金銭格差も,実は根は同じなのかもしれない。そう,コミュニケーション弱者が恋愛でも金銭でも割りを食って弱者化しているのだ。(p98)
驚くほど多くの人たちが国にぶら下がって生きている。ぶら下がっているだけで新しい価値を生み出さない人たちが国の構造を悪くしているのだ。(p116)
地方の疲弊を招いたのは東京一極集中が悪いのではなく,地方の東京化だ(p120)
税金の徴収は非常に厳格で,国税局と見解が違っただけで重加算税を取られたり,下手をすると逮捕,起訴されて収監されてしまうリスクもある。それなのに,社会保障を受給する側は堂々と詐取をしている。(p152)
ある病院の医師から,「おじいちゃん,おばあちゃんは触られに来るんだよ」という話を聞いた。高齢になると人に触られるという経験が減るのだそうだ。体を触ってもらい,人との触れあいを確かめるために大した用もないのに病院に来ているのだ。(p154)
医師の倫理観の高さは他の職業とは比肩できないほどである。(p155)
そもそも食事には時間も安全も,そしておいしさすら求めない時代になってきているのだ。(p167)
三ツ星レストランの数も東京は世界一になったが,東京のレストラン関係者に言わせれば星の数はまだまだ少なすぎるくらいらしい。(p168)
規制を緩和して風営法上の深夜の営業を認め,登録制にして登録料を徴収し財源にすればよい。そうすれば反社会的勢力の監視にもなるだろう。法律を酷しいまま放置しておくと当局の裁量を認めることになり,そこで利権が必ず発生するのだ。(p187)
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