2018年4月15日日曜日

2018.04.15 ひろゆき 『無敵の思考』

書名 無敵の思考
著者 ひろゆき
発行所 大和書房
発行年月日 2017.07.20
価格(税別) 1,300円

● 本書のテーマは幸せに生きるためにはどうするか。その方法論を具体的に述べていく。それをひと言に要約すると,合理的に生きることとなるだろうか。
 著者はケチというのではまったくないが,金銭感覚が鋭敏。それも著者の言葉でいうと合理的なだけ。
 
● 『ホリエモン×ひろゆき 「なんかヘンだよね」』では,次のように語っていた。
 僕,お金持ちの人がお金で手に入れた幸せって,まだ見たことがなくて。(p245)
 説得力がある。説得力の根拠は冷静に現実を見ているなと思えるところにある。説得力を外しても,この言い方にぼくら貧乏人は快哉を送りたくなる。

● 以下にいくつか転載。
 世界にはシステムがあって,そのシステムの下でロジック(論理)に従って人や物事が動いていく--。そういう考え方が僕にはあるので,自分自身,論理的に考えて論理的に結果を出すという生き方を実践しています。(p2)
 世の中には,お金があれば幸せになれると思っている人がいます。お金だけじゃなく,「能力があれば」「頑張り続けたら」「ポジティブ思考だったら」と,いろいろな思い込みをもって自分が今,不幸であることを悲観する人がいます。でも,これはかなりの部分が幻想であって,思考停止に近いと僕は思っています。(p2)
 生活を続けるお金,つまりランニングコストが高いと,そもそも,「仕事を辞める」という選択肢がなくなってしまいます。(p7)
 迷わないためのルールを決めるとストレスの少ない生活ができます。(p26)
 僕のまわりで成功している人に多いのが,「ホームレスになる覚悟がある」という考え方をする人です。(p32)
 今の時代,正しい情報があって正しい結論に至るというのは,合理的な考えができる人であれば誰でもできることです。(中略)スマホさえ持っていれば,基本的にみんなの情報量はたいして差がつきません。(中略)「これは情報ですよ」と明示されていないものの中から情報を抽出することくらいしか「人間としてやれること」はないわけです。(p37)
 「なんとなくあたりをつける」という能力を磨くには,観察しながら仮説を立てるということをするしかないと思います。(p41)
 情報が少ないときに限ると,「自分の頭で考える」ということが必ずしも正しいと思えないことがあります。「下手の考え休むに似たり」ということです。(p44)
 「年上の言うことは聞いておく」というのが僕の中のルールとしてあります。(p45)
 「先生」を付けて呼ぶことには,何のデメリットもないと気づいたんです。しかも,それで相手が気をよくします。(p46)
 お金があるかないかにかかわらず,幸せそうに生きていたり楽しそうだったりする人は,「根拠のない自信」を持っています。(中略)根拠がないのだから,拠って立つものもなくて,だからその自信は崩しようがありません。(p52)
 主導権を握る人は,「自信ありげにしゃべる人」です。(中略)「あれ,こいつ間違ってるな」と気づいている人もいるのですが,それでも自信を持っている人に対抗しようとしません。(p53)
 僕はどんな人でも相手のことをナメている部分が心のどこかにあります。それは,「しょせん,同じ人間じゃないか」という広い考えがあるからで,アメリカに留学したときに感じはじめたことです。(p56)
 幸せかどうかは,消費者のままかクリエーターになるか,ということでも分かれると僕は思っています。(中略)たとえば,「絵を描いて幸せ」や「写真を撮って幸せ」「文章を書いていて幸せ」などということです。(p62)
 これはそれで飯を喰えるほどのプロ級になるということではなくて,手慰みでいいからそうしたことを楽しんでみては,と言っているのだ。
 お金がなくては幸せになれないと思い込んでいる人は,それを買いにいくための時間と,そのためのお金の両方が必要です。そして,そのお金のために,「さらに働く」という時間も必要です。単に時間があれば幸せになれる人よりも,ものすごい量のコストがかかります。(p63)
 スマホだけを持っていてパソコンを持たない人というのは,おそらく人生で損をするだろうな,と僕は思っています。(中略)パソコンに慣れている人のほうが,モノづくりの活動はうまくできます。(p64)
 イヤな思いをずっと記憶し続ける人は,そのストレスをずっと感じ続けるわけです。(中略)記憶力がないことがとてもトクなのです。(p91)
 現役で大学に入れなかったので,1年間だけ浪人生活をしていたのですが,そうすると1年間,ほぼ夏休みみたいな生活を過ごすわけです。(中略)浪人時代も受験ギリギリまで勉強をしなくなります。(中略)その経験があると,「高校→大学→就職」というストレートな道にいる安心感というものが抜け落ちます。(p103)
 おしゃれだからモテるなんてことは,感覚的に20代半ばまでだと思う(p116)
 生活圏でその言語を聞いていると,誰でもいつのまにか話せてしまうという脳の仕組みを人間は持っているのです。(p127)
 たとえば,編み物を覚えるときに,編み方を全部覚えるよりも,「マフラーと作りたい」ということを先に決めて,そのために必要なことをやっていったほうが効率的です。(p129)
 そういった最悪シュミレーションをするのですが,おそらく多くの人はやらないことです。考えるのが面倒くさいというのがほとんどの理由だと思うのですが,考えておかなかったことで跡から慌てるほうが絶対に面倒くさい。(p135)
 国が貧しくなっていくと,お金持ちと貧乏人の差が大きくなります。(中略)「幸せとお金をリンクさせない」ということが,ここでも大事になってきます。(p146)
 たぶん,僕のまわりで今の僕と同じような生活レベルをしている人はいません。というのも,僕は今でも自動販売機でジュースを買いませんし,(中略)外食もしません。(p153)
 金銭感覚を保つためには,「買う瞬間に判断する」ということを徹底することです。まともな金銭感覚の人で家計簿をつけているという人は,ほとんどいません。(p154)
 「自分にごほうび!」とか言ってるやつは,だいたいバカだということになります。(中略)それをやった結果,別に給料が増えることはないでしょうから,ごほうびが発生するということは「損失」なわけです。(p156)
 すごいわかりやすいブランド品をゴチャゴチャ付けている人がいます。(中略)「私はセンスがありません。でもお金はあります」ということを主張しているように見えます。ファッションデザイナーの人は,ブランドのロゴが付いた服や靴を絶対に身に着けませんしね。(p160)
 身につけておいたほうがいいスキルが2つあるので最後に紹介しておきます。ひとつは,「料理がうまくなること」と,もうひとつは,「何でも食べられるようになること」です。どっちも大事ということではなく,どちらか一方だけでいいと思います。(p171)
 「ファミリー用のマンションを3000万円で買った」となっても,「もう少し都心のほうがいい」という欲は絶対に出てくるわけです。それを満たし続けた人とそうでない人で,得られるものの差はそこまでないような気がしています。(p177)
 1000万円のレクサスに乗りたいのであれば試乗してみればいいし,高い腕時計であればお店で腕に巻いてみればいい。そうすると,「ああ,だいたいこんな感じなのか」という知識が得られます。その体験をしないで,「いいな」と思っているだけなのは,実は何の意味もないことだと思います。(p177)
 スキルを手に入れるときに大事なのは,スキルそのものよりも,そのスキルを手に入れる能力のほうです。英語を話せることやプログラミングができることが大事なのではなく,英会話やプログラミングの体系的な知識をどのように手に入れるかがわかることのほうが大事なのです。(p192)
 最初に入った会社で超優秀だったりすると,資格をとるヒマなんてなくて,ずっと仕事をするはずです。資格をとっている時点で,重要な仕事をしていなかったり,車内で仕事ができない人という印象があるのではないかと疑いたくなるのです。(p195)

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