著者 茂木健一郎
発行所 PHP
発行年月日 2019.10.08
価格(税別) 1,500円
● 茂木流実用書の集大成という感じ?
Twitterは情報収集のために使うべきで,ネット上でコミュニケーションするために使うのは時間のムダだという。そうだと思う。“いいね”をしあったってねぇ。まして,リプを付けあったところで。Twitterで“いいね”をするのは,そのTweetを取分けておくためだよね。
● 以下に転載。
僕はメモはなるべくとりません。やはり脳内で完結するほうが,融通が効くのです。メモをとったとしても,メモをとることを目的とするのではなく,メモをとりながら自分と対話することが大切なのだと思います。(p3)
脳に入れる情報量を調整するために,スケジュール管理などもインターネットを使ってやっています。今は便利なツールがたくさんありますから,IT技術をフル活用しない手はありません。(中略)脳の回転速度を落とさないために,脳に情報を溜め込まないようにするのです。(p22)
アポイントメントを求められたら,そこが会議室だろうが居酒屋だろうが,かまわずパソコンを開き,その場で予定を確認します。そして,なるべくその場で(中略)詳細を書き込んでしまいます。(p23)
アウトプットの時は,なるべく事実を調べず自分の主観に従って,生鮮食品のように取り出すのが正しいと思っています。(p40)
仕事から仕事の移動に電車やタクシーを極力使わず,自分の足で歩くようにしたのです。それ以来,大げさではなく人生が変わった気がしています。(中略)なにより頭の整理に最適なのです。(中略)歩くことのメリットは,一種の感覚遮断がなされるということです。(p58)
感情は伝染しますから,やはり明るいエネルギーをもらえそうな人の周りに集まってしまうのでしょう。(中略)顔は自分のインターフェイスです。化粧をしろ,身なりを研究しろ,というのではありませんが,なるべく人に良い気持ちをおすそ分けするつもりで,接するようにしてみてはいかがでしょうか。(p61)
人の悪いところばかりを気にしていると,ミラーニューロンが働いて,それが自分にうつってしまうのです。(p65)
ストレスに弱い人のほとんどは,不確かなものに遭遇した時に,ネガティブな結果ばかりを想像してしまいます。しかしそこで「じゃあ,具体的にどう解決すればいいのか」を考えてみる。最悪の自体をシミュレーションできていれば,その中間程度のものは「大したことがない」と思えてくるはずです。ここで大切なのは,シミュレーションした内容を家族や友人に話してみたり,文字にして具体的に書いてみることです。(中略)これを「無意識を意識化する」といいます。(p71)
勉強にせよ仕事にせよ,この「没我」の境地に達していないと,なかなか向上できません。我を忘れるほどに集中していない状態では,対象と自我の間に壁をつくっているということです。(中略)ここでもっとも大切なのは,本人が,行動に伴う結果ではなく,その行動自体に価値を見出しているということです。(p86)
ここでポイントになるのは,原文から目を離すということ-つまり一時的に頭の中に記憶し,それを書き写す作業にすべきなのです。(p92)
「私」を意識すると,脳の昨日が低下する(中略)人がもてる力を最大限に発揮できるのは,「私」を忘れて,無心(フロー状態)でいる時です。(p116)
でっちあげを楽しむのが会話だと思うと,会話そのものを楽しめると思います。(p125)
良い会話とは,相手の世界を自分の中に折り入れるためにあるものなのですから。(p131)
問いの答えを見つける能力よりも,問い続ける能力のほうが人間として大事な気がします。そういう人は,絶対に年をとらない。(p134)
雑談を楽しめるかどうかは,その人の若さのバロメーターでもある(p143)
辛い思いは抑圧しているよりは,意識の中に押し出してしまったほうが,そこから自由になれます。(p165)
子どもは人見知りが激しい反面,仲良くなるまでの時間も短いのです。(中略)人間が大きな成功を収める秘訣は,大人になって経験を積んでもどこかに子どもっぽさを残すことなのではないでしょうか。(p179)
ポピュリズムに阿るばかりでは本当の文化はつくれません。文化をつくるということは,何ものにも寄りかからないことです。(p195)
現代の脳科学では,学習は必ずしも秩序立てて行う必要はないと考えられています。断片的なインプットを継続して行うことが大切なのです。(p199)
自分の中から湧き出てくる言葉や文を,流れるように書いていく。これはある程度のスピードがないと起こりません。(中略)文章を書きあげる際には・ある程度のスピードで一気に書き進めていくエネルギーが必要です。(p208)
人間の記憶とは,コンピュータのメモリー機能のような過去の蓄積ではなく,体験の「編集」であることがわかるのです。(p212)
脳の個性は欠点と長所が表裏一体になっています。(中略)苦手のすぐそばに得意があるのです。(p214)
僕は,人が成長する時のきっかけは「背伸び」だと考えています。そして,背伸びをする時に欠かせないのが,他人の目です。(p227)● こんなのもあった。
僕は大事な記憶を忘れないためにも,あえてメモをとりません。脳は,本当に大事なことはメモをとらなくても覚えているものだからです、(中略)忘れてしまうものはたいしたアイディアではありません。
メモはとりませんが,iPadに自分が今,調べているテーマ別にノートを作っています。アイディアが浮かぶとすぐに書き込むようにしているのです。(p26)それをメモっていうんじゃないの。メモってんじゃん。

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