2017年11月8日水曜日

2017.11.08 樺沢紫苑 『読んだら忘れない読書術』

書名 読んだら忘れない読書術
著者 樺沢紫苑
発行所 サンマーク出版
発行年月日 2015.04.20
価格(税別) 1,500円

● 「読んだら忘れない読書術」なんてない。本書にも色々説かれているけれども,それを全部実行しても忘れないなんてことはないでしょ。実行しないでこう言うのは申しわけないんだけど。
 こうして読んだ本について記録を残していても,1ヶ月前に読んだ本なんて,タイトルすら忘れている。ぼくが特に頭が悪いからじゃなくて,そんなもんだと思うんですよ。

● 忘れないでいるって,不毛なことかもしれないんだよね。読んだら忘れていいと思うんだけどね。受験勉強してるんじゃないんだから。
 ぼくらがしている読書は,消費(=娯楽)としての読書だもんね。けっこう固い内容の本を読んでいる場合でも,何かに役立てようと思って読むことは,ぼくの場合は,ほとんどないな。

● 以下にいくつか転載。
 圧倒的な量の情報を日々自分の頭に入力しているからこそ,毎日原稿用紙で10~20枚程度,多い日で約30枚ものアウトプットが可能になるのです。「圧倒的なインプット」があって,はじめて「圧倒的なアウトプット」ができるということです。そのインプットの軸になるものが「読書」です。(p4)
 「読書の習慣のない人」は,読書の本当のメリットを知らないはずです。(p22)
 ほとんどの人の仕事,生活は,無駄だらけです。無駄なことをやり,無駄なことをして疲れ,無駄なストレスを抱えて病気になる。そういう「無駄」を避け,膨大な時間を節約する方法がたった1500円の「本」に書かれています。それを知るのか,知らないのか。本を読めば,大幅な時間短縮が可能です。(p31)
 「文章力」というのは,実はインターネットの時代となった現在,極めて重要になっています。(中略)「文章力」を鍛えるほとんど唯一の方法は,(中略)「たくさん読んでたくさん書く」ことしかないのです。(p38)
 自分の経験・体験からしか判断できない人は,今,自分が走っているレールをそのまま走り続けるしかないのです。自分がいる井戸の外側の情報がまったくないのに,その井戸から出ていこう,というアイデアが浮かぶはずはありません。(p60)
 私がこれほどたくさん読書する理由は,「楽しいから」です。これがまず基本です。(中略)本を読む動機は「楽しいから」であって,「自己成長のため」であってはいけないのです。(p69)
 人間の脳は,入力された情報のほとんどを忘れるように作られています。正確にいうと「重要な情報」以外は,全て忘れるようにできているのです。脳が「重要な情報」と判断する基準は2つです。「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」です。(p80)
 私は電車の中でスマホを見るのは,最大の時間の無駄だと思います。なぜならば,1日10回もメールやメッセージをチェックする必要はないし,スマホでメッセージを返信するよりも,パソコンで返信したほうが,何倍も早いからです。(p86)
 私が,スキマ時間を使って1日1冊読み切ることができるのは,ちょっとしたコツがあります。それは,その日の外出前に「今日は,帰宅までにこの本を読み終える!」と決めることです。(p90)
 読書において読むスピードは,あまり意味がないのです。(中略)「読んだつもり」になっているだけ,ただの「自己満足」のための読書になっている人が多いのです。特に,「速読しています」という人ほどその傾向にある。(p93)
 私は本を読んだら,その日かその翌日に,Facebookに感想をアップするように心がけています。10行を超えるような長文の感想を投稿する場合もありますが,数行の感想でもいいと思います。たったそれだけのことですが,それをやるだけで,本の内容が,やらない場合に比べて何倍も記憶に残りやすくなるのです。(中略)SNS上に感想を書く。それは,あなたの体験を共有する,つまり「シェアする」ということです。自分しか読まない手帳やノートに書くのと,第三者に見られることを前提とした「シェア」には,大きな違いがあります。(p107)
 そうなのか。Facebookでは10行を超えるような文章は,長文の範疇に入るのか。憶えておこう。
 「Facebookの上級者向けノウハウが学べます!」と強調すると,たくさん人が集まります。しかし,そこに参加する人の7~8がFacebook初心者なのです。(中略)初心者の人に限って,基本的な使い方すら知らないのに,なぜか「上級のノウハウ」を知りたがるのです。(p153)
 ネットやスマホで情報チェックするのももちろんいいのですが,スマホ,つまりインターネットで得られるものの大部分は「情報」です。熱心なスマホユーザーのほとんどは「情報過多」で「知識不足」に陥っているはずです。(p192)

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