著者 若宮正子
発行所 ぴあ
発行年月日 2017.12.10
価格(税別) 1,100円
● 著者は「ICTやデジタル機器にそっぽを向いているシニアが多いんです」(p133)と残念がっているのだが,これからシニアになる人たちは,仕事でパソコンやインターネットを使っている。スマホも使っている。いずれ,老いも若きもネット族になる。そういう前提で,今後の社会を考えないとね。著者のような柔軟性を維持した年寄りが増えるであろうことも。
現在の延長線上に未来があるわけがない。10年後,20年後を想定できる人なんていないだろう。だから,どんな未来になるのか,楽しみとするに足る。
● 以下に転載。
私は自分本位主義ですから,人の目を気にせず,頭の周りの網を外して,やりたいことを自由にやってきていますし,これからもずっと,この流儀でいきたいと思っています。(p16)
少しでも前に進めば,それは挫折ではなくて成功。やればやっただけプラスになると思います。(中略)挫折なんていうものは,そもそもないと私は思うんです。(p20)
自分の英語が通じるか通じないかと気にする前にしゃべってみて,それで通じれば「めっけもん」って思うんです。(p27)
私はいま82歳ですけど,まだ前に進めるんだったら,進んでみたいと思っているんです。若い人に比べたら理解度は遅いし,進歩も遅いけれど,やらないよりはやったほうがいい。(p46)
私は日常のいろんなことに関して,「これは,こういうものである」,「これは,こうやって使うものである」みたいな意識があまりないんです。(p49)
「アイデアが出てこなくて悩んでいる」という人は,もっと周りをよく見て,観察して,ときには巻き込まれてみるといいんじゃないかしら。(p55)
お料理教室やクックパッドのレシピ通りに作るのも良いけれど,自己流にアレンジしてみる。それこそが「人間にしかできない」クリエイティブなことなんです。(p58)
私,「日々の生活のなかで,これだけは譲れない!」とかっていうことがないんです。(中りゃう)こだわりもとくにないし,1日の決まったスケジュールだってない。(p108)
アメリカでは(中略)「アンチエイジング」なんて言葉が流行っていましたが,最近では「エンジョイエイジング」のほうにシフトしているようです。沈む夕日を追っかけたって,追いこせっこない。それだったら,沈む夕日を一緒に楽しんだらいいと思うんです。(p121)
なにをしたらいいのかわからない人にオススメなのが,古典的なものや,伝統的なもの。なぜなら,それらは古くならないから。(p127)
いま「私,輝いていないなあ」って思っている人がいたら,私は「人生は“風待ち”みたいなものだから,そんなに焦らないで」って言いたいです。(p153)

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