2019年5月11日土曜日

2019.05.11 落合陽一・堀江貴文 『10年後の仕事図鑑』

書名 10年後の仕事図鑑
著者 落合陽一
   堀江貴文
発行所 SBクリエイティブ
発行年月日 2018.04.13
価格(税別) 1,400円

● AIが人間に代わって仕事をしてくれる→いい未来がやってくる。そう考えていいようだ。そりゃそうだよなぁ。そうじゃなかったらおかしいよ。

● 以下に転載。
 好きでやっているのならまだしも,やらされていやっているような職業である場合,その時間の浪費は人生の損失であり,好きなことや楽しいことを突き詰めてニッチトップを目指したほうが人生が楽しくなるのではないかと思う。(落合 p21)
 インターネットが社会を刷新し,誰もがスマートフォンを持つ時代は,何を意味しているのだろうか? 世界が急速に小さくなり,これからは“日本のあなた”ではなく,“世界のあなた”として生きていかなければならないのである。周りの顔色を見て自分を演じているようでは,当然「価値のない人間」になってしまう。(堀江 p23)
 現在のAIは「人間の目と耳を代替する機能を持っている」に過ぎない。この先一番の鍵となるのは,AIが「“手”を持ったとき」だと思う。(中略)たとえば人間も,目と耳があるだけでは急速なスピードで進化することはできない。(堀江 p26)
 会社勤めを望む人間の多くはネガティブであり,組織にネガティブ脳の人間がいていいことはない。(堀江 p37)
 みんな「炎上」をネガティブに考えているようだが,議論を喚起するという点において,本来それは正しいことなのではないだろうか。「炎上」はポジティブな議論の契機と捉える視点が肝要に思える。(落合 p51)
 この世の中には「働く」ことが不得意な人間が一定数いる。そうした人たちに労働を強いるより,働くのが好きで新しい発明や事業を考えるのが好きで本気で働きたい人間にのみ,どんどん働かせたほうが効率がよい。(堀江 p54)
 やりたいことや,ハマれるものが見つかったら,毎日自発的に思いを発信し続けることが大切だ。(中略)稚拙でもいいから,読み手に「熱さ」が伝わるものでなければならない。(堀江 p57)
 SNSやネット記事を見て情報収集するだけの「情報メタボ」が非常に多い。得た情報をSNS上でアウトプットし,多くの人の意見を取り入れることで,より多角的な視座を手に入れることができる。「インプット」と「アウトプット」,両方のバランスがとれているとき,人は格段に成長できるのだ。(堀江 p58)
 僕は大学教員として,就活を経てから目が死んでしまった学生を何人も見てきた。あの場で一体,何が行われているのだろう。(落合 p65)
 むしろ修行期間を長く積めば積むほど型にはまり,「それしか作れない」事態が起こるのではないか。一番よくないのは,10年修行したこと自体をありがたがることだ。(堀江 p67)
 「研究」のルーツも,古代ローマかギリシャの貴族層が余暇時間をつぶすためにはじめたことにある。ほかにも音楽など,貴族が考えることは大体が遊びを元にするアートの追求だ。(落合 p69)
 デジタル空間の中では転移学習が可能なはずだが,現状人間は,誰かが学習したデータを他人からもらうことはできない。それゆえ人はムダを繰り返す。(落合 p69)
 “本屋”は,昔は本を置いていればそれだけでお金が生まれた。そういう「昔栄えた業界」の多くは“文化”という体のいい言葉を盾にして言い訳をしている。(堀江 p112)
 目まぐるしいスピードで社会が変化していくのだから,誰も数年後の未来を正確に言い当てることはなどできない。(中略)10年後の未来を想像することに何の意味があるのだろうか。そんなの暇人がやることだと思っている。(堀江 p124)
 特に高級店なんて,利益から考えたら半分趣味みたいなものだろう。(中略)儲からなくても好きでやっているのだから,もはや労働ではなく,趣味の延長だ。(堀江 p126)
 イケてる職人たちは,自分たちの技術や能力をいかに機械で再現できるかを考え,研究・実践している。自分にしかできなかった技を機会に代替させることで,自分の作業効率を上げようと,“AIを使いこなす”考え方をしているのだ。(堀江 p128)
 僕は,これからの幸福の指標は「感情のシェア」だと考えている。「楽しい」「うれしい」「気持ちいい」といった感情をシェアすると,そこにたくさんの賛同者が集まる。(堀江 p139)
 日本は,富裕層向けの宿泊施設が非常に少ない。そのため,海外の超がつく富裕層たちは,他のアジア地域に訪れている。(堀江 p140)
 まだわからないという人には,「ウサイン・ボルトを見習え」と言いたい。(中略)ボルトは,足が速いという,誰にも真似ができないが,社会にとっては不必要な仕事をしている。しかし,彼は世界中で人気があり,高収入だ。(中略)つまり,この代替不可能性に人は熱狂し,価値を見いだしているのだ。(堀江 p145)
 そもそもお金は何かをしたい人のためにあるもので,貯めたいと思っている人のところにただ貯まっていても,少しも世の中のためにならない。(堀江 p155)
 スマートフォンで会計ができる今,現金を持つことは盗まれるリスクしかない。そのことを考えれば,もはや貨幣なんて現在の社会ニーズに合致していないことがよくわかるだろう。(落合 p159)
 「時給○○円」と明示的に定型化された労働に自分を当てはめるのではなく,自分固有の価値や信用を生み出すことに時間を使おう。(落合 p175)
 新しいことに興味を失ってしまえば10代でも老人だし,新しい刺激を求め続けるのならば60歳でも若者だ。(堀江 p189)
 労働力を確保するための選択肢に移民はないだろう。だって,すでに日本の魅力は低くなっているのだから。(堀江 p198)
 僕から言わせてもらえば「副業はダサい」。この一言に尽きる。(中略)中途半端な思いで打ち込む「副業」とやらのクオリティなんて,まったく信用できない。「そこには,ピュアな情熱や社会的な使命感なんて存在しないだろう」と思えてならない。(堀江 p210)
 よく学生から「やりたいことがありません」などと言われるが,正直なところ,その姿勢ではこれからの未来はおぼつかない。(落合 p213)
 波は座していてもやってこない。すごく単純な話だが,自分で波を起こしながらものづくりができる人にこそ価値があるのだ。(落合 p214)
 たくさんのことが満遍なくできる「ジェネラリスト」なんかより,1つのことに強みを持っている人のほうが,圧倒的に魅力的だ。(堀江 p222)
 「幸せな結婚式」なんていうものはほとんど宗教に近い。「皆がそうしているから,よさそうに見える」といったただの刷り込みにすぎない。(落合 p231)
 資格なんてほとんど無意味な肩書に陳腐化する。スキルのコモディティ化はコンピュータによって加速するし,その速度が昔のコモディティ化の速度とまったく異なってきていることに気づいたほうがいい。(落合 p232)
 先生に教わらなくたっていい。自分から動き,情報を取りにいけ。SNSを利用すれば,自分が「面白いな」「この人の話聞いてみたいな」と思う人たちの情報に一瞬でアクセスできる。(堀江 p234)
 批判してくるような人の多くは,次の日には批判したことすら忘れてしまっている。そんなものに振り回されているなんて,本当にバカらしい。(堀江 p235)
 やりたいことをやって成功する人は,「リスク」なんて,あまり考えていない。それができない小利口な奴は失敗することばかり考えていて,結局リスクをとれないのだ。実現可能性をまず考えて尻込みするような人間は,リスクをとらないこと自体が最大のリスクだということに気づいていない。(堀江 p237)
 今の社会をみていると,人々が映画「マトリックス」のエージェント・スミスになりつつあると感じる。みんながりんごつきのノートパソコンと携帯電話を持っている状況に,オリジナリティは見いだせないだろう。(堀江 p244)
 一方で,エージェント・スミスになる生き方が必ずしも間違っているわけではないことも覚えておいていい。なんにせよ,社会に溶けるのは楽だ。生活コストは年々安くなっているし,レジャーだって安価に提供されている。それはそれで,悪いことだとは思わない。(堀江 p245)
 商売が成功する基本的な秘訣は1つだけだ。すなわち,成功するまでやり続けるということ。市場原理があるようでないので,100回もやれば大体成功するのだ。(堀江 p248)

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