2019年5月29日水曜日

2019.05.29 箕輪厚介 『死ぬこと以外かずり傷』

書名 死ぬこと以外かずり傷
著者 箕輪厚介
発行所 マガジンハウス
発行年月日 2018.08.28
価格(税別) 1,400円

● 大変な熱量。キ○タマの裏側まで見せているよう。名宛人は若者だが,ロートルほど読んでおいた方がいいかもしれない。
 しかし,本書で説かれていることは100mを10秒以内で走れということ。わかっていてもできる人はそんなにいない。そんなことは著者も先刻ご承知。できる人はやれということだ。

● ぼくらが犯しがちなミスは,これほどのスピードで量をこなすのは,それが自分の好きなことだからだと考えてしまうことだ。
 おそらく,そうではない。対象が何であれ,できる人はできる。著者は編集者でその技を発揮しているのだが,別の業界に行っていても,そこでひとかど以上の実績をあげていたろう。

● 以下に多すぎる転載。
 僕はよく「ここ数年で一気にブレイクした」と言われるが,それは編集者にハマったからだ。そして,編集者という仕事自体が,今の時代に求められる能力を培うためにベストな職種だったからだと思う。(p6)
 編集者は,一生に一度会えば人生が激変するレベルの変人や天才たちと毎日のように会って,時にぶつかりながら本を作り,戦友のようになる。読者には申し訳ないが,一冊の本を通して一番成長するのは間違いなく編集者だ。(p6)
 いまの時代,商品の機能や価格は大体似たり寄ったりだ。これからは,その商品にどんなストーリーを乗っけるかが重要になる。(中略)実はそれは,編集者の一番得意なことなのだ。(中略)ぼくがお客さんが買いたいと思うようなストーリーを作ることで,アジア旅行で買った,タダでもいらないような大仏の置物を数万円で即売させることができる。(p7)
 「世の中の人が日々,何に悩み,何に歓喜しているのか」が肌感覚で分からなければ,売れる本なんて作れない。最近はビッグデータを分析すれば売れる本のネタが分かる,みたいなことを言う人もいるが,そんなことで売れる本は生まれないと僕は思う。(p8)
 その営業マンはランチに何を食べるのか。唐揚げ定食なのか,コンビニ弁当なのか。特定の誰かを自分に憑依させるがのごとく,そこまで徹底的に想像し,その一人の人生が変わるようなものを作る。そういった超個人的に作ったものが,結果的にマスに広がっていく。(p8)
 自分が読者として絶対に読みたいと思うものを作る。面白い,面白くないかの基準なんてないんだから,偏愛でいい。自分が「この原稿を世に出せたら編集者を辞めても良い」と思えるようなものを作る。まずはそこが大事。(p9)
 常に「こんなものだろう」という予定調和を壊しに行かなくてはおもしろいこと,新しいことはできない。ロジックから感動は生まれない。(p15)
 ごちゃごちゃ言う前に,とにかく動く。スピードと量で圧倒する。変化の時代には,とにかくよく動く人間が勝つ。(p16)
 デジタルの時代こそ丸裸になって本物の関係を作れる人間の価値は増す。(p16)
 ロボットが人間の大半の仕事を代替するようになると,我々人間は自分の内的欲望に忠実に,何かに入れ込んで,ただ熱狂する時間ができる。むしろ,そうやってしか人間が生み出すべき価値は作れなくなる。(p16)
 しかし,そこで思ったのは「今すぐネットカフェを探してミクシィ日記を書かなきゃ」。こんなおもしろい体験をしたのだ。一刻も早く旅行記を書き殴り,日本の友人たちに読ませたい。下手すれば殺されていたかもしれないのに,僕の脳内は「この体験を誰かに伝えたい」という衝動で疼いていた。恐怖より高揚感が勝っていた。(p29)
 思いっきりバットを振れば,熱狂は伝播する。バカにして笑っていた人たちも次第に巻き込まれていく。無難にやっていたら人はついてこない。人は危うさに魅せられる。(p33)
 おっさんは昔からの習慣を守りたがる。当たり前だ。そっちのほうが自分が変わらずにすんで都合がいいからだ。しかし若者はそんなものはまやかしであると喝破し,新しい秩序を創らなければいけない。(p41)
 世の中にインパクトを与える起業家やアーティスト,アスリートには共通点がある。「狂ってこそ人生」。みんな3歳児のように本能丸出し,好奇心剥き出しだということだ。(中略)彼らを見ると,人生とは3歳児のままどこまで走れるのかというレースだと感じる。(p43)
 民衆は「正しい情報」よりも「楽しい情報を求めている。これは江戸の瓦版のころからの真理だ。(中略)「正しい情報」をありのままに伝えたところで,人々は幸せにはならない。そして「正義」ほど曖昧で,一方的で,暴走しやすいものはない。(p49)
 スマホによって世間は分断された。昔のように家族で同じテレビ画面の前に座り,会社や学校で昨日の番組について話題にすることはなくなった。今の人はスマホという小宇宙の中で生きている。スマホは飼い主が見たいものしか差し出さない。(中略)バカはますますバカになる。(中略)分断された世の中だからこそ,情報を浴び,知を獲得しろ。意識くらい,高く持て。(p59)
 基本的には会社も個人も「金」と「感情」で動く。この二つをしっかりとおさえていれば,凝り固まった会社でも前例を変えていくことは可能だ。(p65)
 イノベーションは常に辺境から生まれる。若者や変人が隅っこで遊びながらやっている小さなことがいつしか体制を揺るがすものになっていく。会社というのは社員を抱えているから目の前の利益を取りにいかざるを得ない。(p66)
 よく社内で戦おうとする人間がいるが,勘違いだ。戦うべきは会社の外だ。自分が自由になりたければ,「金」と「感情」をおさえて会社とはズブズブの関係になるのが理想なのだ。(p67)
 僕はサラリーマンの仕事を誰よりもこなしている。締め切り前になると朝3時ごろに会社に出かけ,たった一人しかいないフロアで必死にゲラに赤字を入れている。当然寝てしまいそうになる。窓を全開にして冷たい風を浴びながら立って作業する。他の社員が出勤してくることには外に打ち合わせに出かける。死ぬほど働いているだけに時給換算すればアルバイトとそう変わらないかもしれない。オンラインサロンやコンサルなどの仕事は本業の合間にささっとやっている。時間としては短い。それでも今は本業の20倍ほどの月収がある。(中略)だが僕は会社を辞めない。(中略)幻冬舎の社員であるおかげで,僕はこれらのインフラと人と金,会社が築き上げてきた信頼,そしてノーリスクで勝負する権利を利用できる。(中略)どれほど優秀なフリーランスでもこうはいかない。まだこの国では結局は社員でないというだけで出入り業者のようになってしまう。(中略)これだけの資産が使えるのだ。幻冬舎の給料をゼロ円まで下げられたとしても,僕は幻冬舎に籍を置きたい。いやむしろお金を払ってもいいくらいだ。会社には感謝しかない。会社の文句を言うサラリーマンが僕には信じられない。(p73)
 僕はそれを口に出す。「ホリエモンの本は世の中にあるホリエモンの発言をさっとまとめたコピペ本だ。『他動力』なんてほとんど僕が書いている」と言ってしまう。この僕の発言はネットニュースにもなって大きく報道されてしまった。しかし,それで本の価値が下がったり読者が逃げたりはしない。ホリエモンも怒らない。消費者は会社や大人の都合から出た言葉では動かない。むき出しのリアルを求めているのだ。(p79)
 実力だけで何者かになれるなどという甘い考えは捨てたほうがいい。実力がある人間など世の中に掃いて捨てるほどいる。しかも,上位1%の本物の天才以外は代えのきく存在だ。「実力よりも評判」「売上げよりも伝説」。極端に言えばそんなパンクな生き方をする人に大衆は魅せられる。僕より編集という技術が上手い編集者などごまんといるだろう。しかしムーブメントを起こし熱を生むことができる人はほとんどいない。(p83)
 作業は熾烈を極め,メンバーは不眠不休でふらふらになりながらもイベントを成功させた。しかし,直後に僕はイベントリーダーに言った。「成功するまでにどんな苦しいことがあったのか,今すぐおもしろおかしくブログに書いたりインタビューを仕込んで,自分の名前を売ったほうがいい」 イベントを上手に仕切る人はどいくらでもいる。この人にプロデュースしてほぢいという存在にならなければ意味がない。(中略)伝説を伝えるまでが仕事である。(p85)
 物が溢れる時代。もはや物を選ぶこと自体に疲れる。自分が信頼する人のおススメを選ぶようになるのは時代の必然だ。インフルエンサーの力はどんどん強くなるに決まっている。(p88)
 だからツイッターでは本の宣伝だけではなく,自分の人間性を丸出しにして,人生丸ごとさらけ出していくことに決めたのだ。箕輪の生き方が好きだ,共感する。だから彼が編集した本を読みたい。そうなるしかないと確信した。(p88)
 やってみれば分かるが,フォロワーはそんな簡単には増えない。ツイートにオリジナリティがなければ赤の他人をフォローしようなどと誰も思わない。だから他の人間が言わないようなことを言わなければいけない。しかし,それが単なる言葉だけであっても見透かされる。SNSでは嘘は付けない。つまり,誰も言わないことを言えるようになるために,誰もやっていないことに挑戦し,誰もしていない経験をし,誰も成しえていない実績を作らなければならないのだ。結局,自分は何者で,何がやりたくて,今何をしているか。自分という者が激しく問われる。(p89)
 編集者は黒子などというのは,ほとんどの場合自分が血を流さないための言い訳でしかないと僕は思う。著者は血を流している。裏側の人間が自分という人間を丸出しにしなければ,モノなんて売れない。(p89)
 もはや人はお金では動かない。夢を見させられる言葉と実行力,そして何より本人が楽しそうにしていることが大切だ。(p93)
 誤解を恐れずに言えば,これからのビジネスはほとんどが宗教化していくと思っている。信者を集めることができなくてモノを売ることなどできない。その背景は人が孤独になったことと,物資的にみたされたことの2つだ。(p95)
 これからはあらゆるビジネスが思想を売るようになる。(中略)分かりやすく言うと昔は金を稼いで高いワインで美女と乾杯するのが幸福だったのが,今は自分が意味を感じることを,好きな人たちと,ただ没頭することに幸福を感じるのだ。そういう人たちに時価総額世界一と言っても共感は得られない。金ではなく,意味合いに共感してもらい,同じ価値観を持った人と,没頭してもらうしかないのだ。(p95)
 真面目にバイトしているところを見出されて社員編集者になる。それは年功序列,終身雇用が機能していた時代のサラリーマン的な発想だ。そんな考え方はすぐに捨てたほうがいい。(p101)
 一流のサッカー選手になりたければ,誰よりもボールを蹴る以外に方法はないのだ。部活動での球拾。そこで流す汗は美しい汗はプロになるために何の役にも立たない。その汗が報われると思っているのだとしたら可哀そうだが勘違いだ。(p101)
 人間はみな平等に24時間しか持っていない。不眠不休で働いたとしても,時間で考えるとせいぜい人の2倍しか努力はできない。では,どこで差がつくか。それは,「昨日までできなかったことをできるようにする」ということを日々積み重ねることだ。(p103)
 「スピードは熱を生み,量は質を生む」 尊敬する週刊文春編集長・新谷学の言葉だ。(中略9普段ならあり得ないスピードで走り抜けることで書き手との間にものすごい熱が生まれる。そして,その熱によって本に魂が入るのだと思う。(p105)
 暇な人は思考停止したまま習慣を踏襲する。本当に忙しくすれば,無駄なことはどんどん切り捨てざるを得なくなる。本質的な仕事だけが残っていく。次第に生産性が上がっていく。(中略)成約がイノベーションを生む。追い込め。ダラダラと居心地の良いスピードで仕事をしていては,この世にあらざるものは作れない。(p106)
 どうにか乗り越えられる量ではだめだ。それでは能力爆発は起こらない。絶対に無理,どんな方法を使っても不可能だというくらいの負荷を自分にかける。すると苦境を乗り越えようという防衛本能が芽生え,進化する。進化は危機からやってくるのだ。(p110)
 1年間で100の力が使えるとしたら,最初の2か月で90を使い切ってしまうくらいの気合いで走るといい。そこにインパクトが生まれる。圧倒的なまでに量をやるとキャパシティが増えて,また100の力がプラスされる。(p111)
 そこそこ優秀。そこそこ目立っているうちは周りから可愛がられる。すば抜けると評論家気取りの連中に,そのスタイルを批判,非難される。しかし,それがブランドになったという証拠だ。(p111)
 熱狂できることに出会うためには,自然消滅上棟であれこれ手を出せばいい。まずは口癖を変えるのが有効だ。(中略)なにか声がかかったとき,「やりたい」「行きたい」という言葉を禁句にする。そして「やります」「行きます」と言うようにするのだ。これだけで行動の量とスピードが飛躍的に上がる。(p113)
 そもそも誰か一人が熱狂していない企画などうまくいかない。消えていく運命にあるのだ。(p114)
 何が当たるか分からない時代は,完走することよりも,とにかく一回ダッシュしてみることのほうが大切だ。(中略)気が変わったら,走るのをやめてしまえばいいだけだ。(p115)
 あらゆることを手掛け何でも屋さんに見えるような人でも,トップに居続ける人は地味なことを誰よりもやり続けている。(中略)いわゆる成功者を見るとき「勝ち組でうらやましいな」と思うかもしれない。だが彼らの本を作りながら,間近で見ていて僕はいつも思う。「これだけ血の滲むような圧倒的努力をしていたら,そりゃ成功するに決まっているわ」と。(中略)多動力の本質は,あれこれ手を出すことではない。まず何か一つで突き抜けるということだ。なにか一つのジャンルで日本のトップになるから,横展開が可能になるのだ。何らかのトップだから他のトップから声がかかるのだ。(p118)
 人は変わることをやめたときに腐る。変わり方はこの際,いいだろう。「変わり続けることをやめない」という意思を持ち続けられるかどうかがまずは問われるのだ。(p122)
 相手に装備を解除させ丸裸にするためには,まずこちらが,そこまで脱いでしまって大丈夫なのかと心配されるくらい,無防備になることが大事だ。(中略)自分の恥ずかしい部分も醜い性格もわがままさも生意気さも全部出してしまう。嫌われることなど恐れるな。全てを見せて嫌われるなら,それまでだ。(p128)
 自分に実績がなくても「こいつとならやってもいいかな」と思わせる言葉を捻りだして相手の感情を動かすことができれば,チャンスはあるはずだ。そのために重要なのは,どれだけ相手の心を想像し寄り添えるかだ。(p131)
 インタビュー中に盛り上がって100聞いたとしても,いざ原稿になり本となる過程で削られて80になることが多い。だから削られた結果としても100になるように,インタビューの場では120まで踏み込んで,エグイくらいに聞いたほうがいい。相手のご機嫌など伺わず,急所に切り込めなければ意味がない。(中略)編集者は書き手のファンではなく,読者の代表なのだ。(p135)
 絶対に言ってはいけない秘密なのに,「この人には言ってしまいたい」と思われる人間になれるかどうかが編集者としては重要だ。僕は口が軽くて有名だが,日本中のタレコミ情報が集まってくる。形式的な仕事をしている人間に人は心を開かない。(p136)
 結果が出ないいい人より,強引にでも結果を出す変態に仕事は集まる。(p137)
 『ドラゴン桜』や『宇宙兄弟』の編集者・佐渡島庸平が語るコミュニティ論をぼくはずっと参考にしていた。「箕輪編集室」のコミュニティ設計もNewsPicksBookの読者の囲い方も佐渡島さんのアドバイスに大きく助けられている。(p141)
 僕は売れる,売れないを理由に本を作ることはない。あくまで自分が読みたいかどうか。(中略)ただひたすらに自分の感覚で自分が読みたいものを作る。こっちから読者や時代に合わせに行くことはない。(p142)
 会社の金を使って赤字を垂れ流して「作りたい本を作ればいい」などというのは甘えに過ぎない。自分の金でやれ。そして,そういった人間が作るものはたいていの場合,おもしろくもない。覚悟がないからだ。覚悟が甘い人間のコンテンツはゆるい。(p145)
 自分が好きなことをやるために,自分が好きな本を作るために,わがままで自由でいるために数字を戦わなければならない。(p145)
 「変われ変われ」と読者に訴えているビジネス書の編集者が,10年前と同じスタイルで仕事をし,変わっていなければ僕は詐欺だと思う。しかし,はっきり言ってビジネス書の編集者ほどビジネスができない人たちも珍しい。(p150)
 周りが引くくらい著者と本に没入する。誰よりも感銘を受け,実行し,自ら本の化身となりながら,その本のメッセージを生き方をもって体現する。言葉の羅列を見せるだけでは人は動かない。僕自身が誰よりも原稿に入れ込んでいるから読者も熱狂してくれるのだ。(p151)
 僕は本を書きたいと思っている人に本を書いてほしいとは思わない。眼の前の仕事に熱狂し,本なんて書く時間のない人を強引に口説いて本を書かせたい。(p154)
 情報の価値がかぎりなく0円になっている今,本は体験を売るしかない。この本で意識が変わる,見方が変わる,行動が変わる。これらの体験までデザインすることが重要だ。(p155)
 毎日のように人身事故が起こり電車が止まる一方で,獄中に堕ちてすべてを失っても,あっけらかんと人生をエンジョイしている人もいる。そういう人が世の中にいることを知るだけで,心が楽になればいい。(中略)水と油のようにどんなにかき混ぜても世間と混ざり合わない異物を世に出して「いろんな生き方」があるんだな,と思ってもらえばそれでいい。(p159)
 どれほど努力をしても夢中な人には勝てない。(中略)だから僕は自分が夢中になれるかどうか,その心の動きを大切にする。(p161)
 もし「これがオマエの仕事だ」と上司から命令されてやっているのであれば,ノイローゼになってしまうだろう。僕は好きでやっているだけだから,ここまで狂えるのだ。(p161)
 今まではお金を稼ぐのが上手な人が豊かであったが,これからは夢中になれるものを見つけている人が豊かになる。(p162)
 リスクと思っていることは全部,仮想的なものだ。人生など長いドラマであり,ロールプレイングゲームに過ぎない。失敗もトラブルも全部,話をおもしろくするためのイベントだ。今ほど挑戦する人が楽しい時代はない。死ぬこと以外かすり傷と叫びながら,ただ狂え。(p163)
 編集者として100年後も読みつがれる本を作りたい。そういう想いが僕には,どういうわけだか一切ない。(中略)時代のあだ花でいい。(p165)
 こうして一冊の本を世に出した時点で,今までの僕は死んだも同然だと思っている。自分の経験やノウハウを語ったり,本にしたりした時点でもう,腐り始めている。(中略)その時点で僕の腐敗は始まっている。居心地がいいということは挑戦していないということ。成長していないということだ。(p166)
 飲み会で正気な人はいつも損をする。あと片付けしたり,会計をしたり,人を送ったり。この際,楽しく酔って騒ぎまくろう,歌いまくろう,踊りまくろう。そして,また翌日,しれっと反省して,ケロッとしてまた同じことを繰り返せばいいのだ。この世は酔いがさめた人間,まともになった人間から脱落していく愉快なレースだ。(p170)
 あなたがやりたくないことはあなたがやめても実は誰も困らないことだ。明日から何事もなかったかのように世界は続いていく。しかし,あなたが心の底からやりたいと願うことは,あなたにしかできない素晴らしいことだ。明日からの世界を変える可能性がある。(p172)

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