読書で人生が変わるなどということは,まずもってないものでしょう。読書が人を賢くすることも,たぶん,ないと思います。 読書は安価でお手軽な娯楽であり,時間消費の手段です。それでいいというより,娯楽でない読書は可能な限り避けたいものです。 娯楽としての読書があれば,老後もなんとかしのげるのではないでしょうか。というか,しのげると思いたいわけですが。
2012年11月1日木曜日
2012.11.01 松浦弥太郎 『日々の100』
書名 日々の100
著者 松浦弥太郎
発行所 青山出版社
発行年月日 2009.03.29
価格(税別) 1,900円
● 松浦さんが日々使っているモノを100個選んで紹介するという趣向。
これを読んで何がわかるかというと,松浦さんが日々を「ていねいに」過ごしているってことがわかる。「ていねいに」は松浦さんのキーワードの一番目のもの。それを自分でもきちんとやってますよ,ということですね。
● 「ていねいに」であって,華美にとかゴージャスにではない。効率的にでもない。
紹介されているモノたちの中に人口に膾炙したモノは少ないし,ブランド品もごく少ない。実用性において優れているモノ。大切な人とのつながりがあるモノ。松浦さんにの美意識に適うモノ。そういうモノたちですね。
モノに対する思いが行き届いている。いま,そこにある理由がないモノは置かない,というね。
● こういうものを読むと,自分も同じことをやってみようかと思ってしまう。けれども,それは考えるまでもなく無謀な試みですな。
なぜなら,相当に雑な暮らしをしちゃってるからね。いくつかあげてみようか。衣料品だったら,ユニクロのフリース,ユニクロのチノパン,ユニクロのヒートテックの下着。鞄だったら,ユニクロのトートバッグ。日用品だったら,花王のメリットシャンプー,もらいものの石けん。机代わりに使っているのは折りたたみ式のテーブル(材質はプラスチック)。食事に使っている器は百円ショップで買ったもの。
というわけだからね。ユニクロ製品は相当いいと思ってますけど,要は量販店で一番安いものを買ってますね。安けりゃいいや主義。したがって,百円ショップとスーパーとヤフオクがぼくの行きつけ。
これで文章を紡ぎだすのは無謀でしょ。
● であればこそ,たまにはこういう本を読んで,気持ちの洗濯をする。洗濯して何が変わるわけでもないんだけど,一瞬,気持ちがきれいになる。自分も松浦さんになったような気になる(もちろん錯覚なんだけど)。それで充分だと思っている。
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