書名 ジス・イズ・ロンドン 改訂版
著者 ミロスラフ・サセック
訳者 松浦弥太郎
発行所 ブルース・インターアクションズ
発行年月日 2011.01.25
価格(税別) 1,800円
● サセックはチェコの絵本作家。普段は絵本を見ることはあまりないけれど,なぜこの本を手にとったかといえば,松浦さんがこの絵本を推奨していたから。
● たとえば『ぼくのいい本こういう本 2』で次のように書いている。
誰の言葉か忘れたけれど,「旅心は旅に出なければわからない」というが,この絵本はポンと手に取って見ているだけで,いつの間にやら自分がその国をフラッと訪れた旅人という無名の存在になってしまうから不思議である。(同書p27)● 『続・日々の100』でも次のように。
『THIS IS・・・・・・』を探す旅は,僕にとって古書店をはじめるきっかけにもなった旅だった。知られていない五〇年代の絵本を紹介していくことは,古書店としての新しいスタイルだったからだ。(同書p188)● で,まずはロンドンから。
どうやらぼくの擦りきれているらしい感性では,松浦さんのような受けとめ方はできなかった。が,ロンドンの空気の色が絵に塗りこめられているのはわかる(行ったことはないんだけど)。鈍色の空気。それでいて重苦しさはないんですね。
ロンドン市民の牛乳の買い方のような,普通のガイドブックではまずお目にかからない,サセックならではの視点から描かれた絵もある。
一度目は松浦さんが訳した日本語の文章を読みながら,二度目は絵だけを見ながら。
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