書名 人は「感情」から老化する
著者 和田秀樹
発行所 祥伝社新書
発行年月日 2006.11.05
価格(税別) 740円
● 副題は「前頭葉の若さを保つ習慣術」。本書の結論は次の一文にある。
「年を取ったから,ひっそりと地味に暮らそう」と自己規制してしまうのは,老化を促進してしまう。「もう年なのにいつまでも遊び歩いて」と顰蹙を買うくらいの「不良老人」こそが,若々しさを保つ秘訣だ(p40)老人はかくあるべしと期待される老人像に縛られないことですな。若者はかくあるべし,中高年はかくあるべし,父親はかくあるべし。そういったものはことごとく吹っ飛ばせってこと。
が,老人になるまでずっとそうしたものを自己標準に据えてきた人が,老人になってからそれを変えられるとも思えない。
老人になる前から心がけておかないといけない。心がけるだけではなくて,小さくとも実行に移していないといけない。
だから,本書は中年が読むべきものだ。
● 具体的な教訓になる引用3つ。
「落ち込んだときは反省しない」という習慣が大切になる。落ち込んだときは,自分の悪いところばかりが目につくに決まっているから,そんなとき反省したら,ますます落ち込むという「悪循環」に陥るに決まっているのだ。(p81)
のんびりと心静かな人は,一見,老成しているようにも見える。しかしその実,EQが高くて感情が若いのだ。事態が変化したときに慌てないのは,心がフレキシブルな証拠である。(p103)
いたずらに自立を目指して,何でも自分で解決しようとすると「自分は自立できないからダメなんだ」と悩みがちだ。それよりも,頼るべきときには頼り,上手に甘える。「成熟した依存」を目指したほうがいい。怒っているのに誰も聞いてくれる人がいないから,いちばん弱いところに当たり散らしてしまったりするのだ。(p130)
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