読書で人生が変わるなどということは,まずもってないものでしょう。読書が人を賢くすることも,たぶん,ないと思います。 読書は安価でお手軽な娯楽であり,時間消費の手段です。それでいいというより,娯楽でない読書は可能な限り避けたいものです。 娯楽としての読書があれば,老後もなんとかしのげるのではないでしょうか。というか,しのげると思いたいわけですが。
2012年11月5日月曜日
2012.11.05 下川裕治 『LCCで行くぶらり格安世界の旅』
書名 LCCで行くぶらり格安世界の旅
著者 下川裕治
発行所 PHP
発行年月日 2012.08.31
価格(税別) 1,300円
● 若い人たちが旅行をしなくなっているという話をよく聞く。留学する人も激減しているんだとか。悪いことなのか,それほどに騒ぐようなことなのかはわからない。
旅行なんて行きたければ行けばいいし,行きたくなければ行かなきゃいい。その程度のもんじゃないかと思わないでもない。
留学にしたって,洋行帰りのアメリカかぶれやフランスかぶれを揶揄する論調は,つい最近まで珍しくもなかったのではないか。
● けれども,下川さんのように旅行してその記録を作品にしている人は,商売に直結する。下川さんはビンボー旅行派だから,特に影響が大きいかもしれない。
さらに,人は年をとるものだ。ビンボー旅行をしたくてもできなくなる年齢が,厳然と存在するだろう。
● 下川さんの作品はそのほとんどを読んでいる(すべてではない)。読むに値する文章だと思っている。
ゆえに,下川さんはビンボー旅行をやめても,文章で喰っていける人であると思っている。
● LCC(格安航空)は下川さんが違和感なく取りあげることのできるテーマかもしれない。しかし,人はいずれLCCに慣れるし馴染むだろう。
この本でもざっとLCCの解説をしているけれども,大半は世界各地のビューポイントを紹介する内容になっている。ビューポイントといっても,そこは下川さんの視点だから,凡百のガイドブックとは異なる。読めるガイドブックである。
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