読書で人生が変わるなどということは,まずもってないものでしょう。読書が人を賢くすることも,たぶん,ないと思います。 読書は安価でお手軽な娯楽であり,時間消費の手段です。それでいいというより,娯楽でない読書は可能な限り避けたいものです。 娯楽としての読書があれば,老後もなんとかしのげるのではないでしょうか。というか,しのげると思いたいわけですが。
2013年1月30日水曜日
2013.01.30 ジュラール・ジョルジュ・ルメール 『芸術家の家』
書名 芸術家の家 作品の生まれる場所
著者 ジュラール・ジョルジュ・ルメール
ジャン・クロード・アミエル(写真)
訳者 矢野陽子
発行所 西村書店
発行年月日 2012.01.27
価格(税別) 3,600円
● 人さまの書斎を覗くのは,ぞくぞくするような快感がある。その人の深いところがわかるような気になる(実際にはわかるわけがないんだけどさ)。
『作家の仕事場』なんていう写真集が出ると,ま,興味津々で見るわけです。雑誌「男の隠れ家」も書斎特集なんてことになると,たいていは買うことになる。
そんな中で最も印象に残っているのは,高橋義孝さんの書斎の写真。端然とした雰囲気が漂っている。いかにも使いこまれているようで,主の息遣いまで感じられる。
● で,自分も書斎を持ちたいと思い,今の家を建てるときに,北向きの部屋を書斎にした。のだが,どうにも格好がつかない。雑誌や本で見る写真のようにならない。
結局,持ち主の器量や性格や暮らしぶりが現れるってことですよね。今は物置部屋になっている。
● 本書は画家のアトリエや生活の場を写真で紹介したもの。上記の書斎本と違うのは,保存されているものだってところ。現在進行形で使用されているものではない。
紹介されるのはヨーロッパの画家たちなんだけど,ヨーロッパ人の保存の仕方ってのは,徹底してますな。保存を感じさせないといいますかね,今でも使われているんじゃないかと錯覚しそうなほどだ。
● 文章と写真で紹介していくわけだけれども,文章の方は早々に読むのをやめた。この文章を読める人は,よほど美術に関心が深いか,並はずれた忍耐力の持ち主だろう。翻訳もあまり良くない(ように思われる)。
写真に自分の想像力を足して,ページを繰っていけばいいのじゃないか。と思ったのだが,どうも想像力が起動しないまま終わってしまった感じ。
● ちなみに,紹介された芸術家は次のとおり。
アンドレ・ドラン
ブルームズベリー・グループ
フランティシェク・ビーレク
ギュスターヴ・ド・スメット
アルフォンス・ミュシャ
ルネ・マグリット
ローザ・ボヌール
ギュスターヴ・モロー
ウィリアム・モリス
ガブリエーレ・ミュンター
ジェームズ・アンソール
クロード・モネ
アルフレート・クビーン
ジョルジョ・デ・キリコ
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