2018年8月1日水曜日

2018.08.01 松浦弥太郎 『泣きたくなったあなたへ』

書名 泣きたくなったあなたへ
著者 松浦弥太郎
発行所 PHP
発行年月日 2017.05.02
価格(税別) 1,300円

● 娑婆で生活を全面展開しながら,ここまでの高みを目指すのは,出家して修行の環境を整えたうえで悟りに至るのより,はるかに困難かつ価値あるものと思われ。

● 以下にいくつか転載。
 ほんとうは何もかも放り出したいけれど,くちびるを噛んで・・・・・・つぶやく。自分にはできると。(p15)
 今だから言えますが,その頃僕は心療内科に通っていました(治療のために,今に至るマラソンをはじめたのです)。僕はこんな質問をしました。「仕事をつづけるために必要なことはなんですか?」するとその方はこう答えました。「プライドを捨てること。それと,とにかく忍耐です」と。(p30)
 人からしてもらって嬉しいこと。人からされて嫌なこと。僕はこのふたつの感受性を人一倍高めたいと思っています。(中略)正直,自分がとてもつらくなるのはわかっているけれど,仕事というか社会生活,家族との関係にしても,がんばるってこういうことじゃないかなと思う。感謝のありがとうをあらわすって,こういうことじゃないかなと思う。(p35)
 そう,照れないというのは大事なんだ。たまに思うけれど,照れない人には勝てないなぁと。(中略)そう思うならそう思い,そうしたいならそうする。その気持ちを貫くこと。「照れない」というのは,ひとつの「勇気」であり「覚悟」,「ごまかさない」こと。(中略)恥じらいも大事だけど,大事な時は照れない自分でいたい。(p48)
 お金さんを仲よくなるには,お金さんが喜ぶ使い方をすること。お金さんについて学ぶべきことは,稼ぎ方でもため方でもなく使い方です。(中略)人を喜ばせるお金さんの使い方をしなければなりません。みんなが幸せになる「とりかえっこ」を考えねばなりません。(p70)
 人生とは,欲望をちからにして,一本の道を作っていくんだよね。道は細く長いかもしれないけれど,その先はきっとぱあっと広いんだ。(p119)
 怒ってもいいことはひとつも起きない。(中略)怒ってすっきりするとか言うけれど,僕はそのすっきりは,もういらないかな。(中略)でも,意見は言う。服従はしないし支配もされない。迎合もしない。意思決定は自分でする。何もかも自分で選ぶ。きちんと話す。それが僕の答え。怒りを答えにしないだけです。(p123)
 怒らないと,自分の「何か」が変わる。これだけはほんとうです。「何か」って,自分がこうなれば嬉しいなということです。これだけはほんとう。いいことがたくさん起きます(すごい秘密ですこれ)。信じていいです。(p126)
 許して,学んで,前に進むことによって成長できる。だからすべてを許しましょう。そう考えると許しとは,相手のためではなく自分のためのものです。(p129)
 人はどうしても物事を白黒はっきりさせたがるというか,イエスかノー,もしくは良い悪いに分けたくなるけれど,心持ちとして,表と裏をいつも大切にする,もしくは共存させるバランス感覚って必要なんじゃないかな。(p150)
 いいこと,悪いこと,楽しいこと,悲しいこと,正しいこと,間違ったこと,すべての源は「自分」です。自分が体験したいと思っているからいろいろな出来事に出会います。(p153)
 冷めていくのが普通なんです。(中略)だからこそ,冷めたことに,あきらめたり,悔やむのではなくて,冷めたことに気がついたら,すぐに,少しでも温め直そうと思うのが大事で,そういう心持ちを忘れてはいけないと思うのです。(p155)
 しあわせってあたたかさだと思う。(中略)時間がかかっても温め直すって大切なんだ(p157)

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