著者 コクヨ株式会社
発行所 KADOKAWA
発行年月日 2016.12.24
価格(税別) 1,400円
● 取材先はコクヨの社員。コクヨ製品以外のものも登場する。自社製品じゃないのを使っているって,なんだか和む。
もっとも,コクヨといえども,文具や事務用品のすべてを手がけているわけではないんだろうから,その部分を他社製品で補っているのかもしれないんだけど。
● 仕事でバリバリ使っている人たちの使い方を紹介しているわけだから,読んでいて地に足が着いていると思うところが多かった。
本書をノート術解説書の決定版としたい。
● 以下にいくつか転載。
このデジタル・モバイル全盛時代において,ノートの販売冊数ってどのように推移していると思いますか? じつは・・・・・・,販売数は減っていません。それどころか,皆さんに購入していただいているノートは年々増え続けています。コクヨだけでも年間1億冊のノートを販売しています。(p2)ノートを一番使っている年齢層は小学校から高校の児童・生徒だと思う。その児童・生徒は急激に減ってきたはずだ。
それでもノートの販売数は増えているということは,大人がノートを使うようになっているということだろう。大したものだねぇ。
昔に比べると,1億総インテリ化が進んでいるってことですかねぇ。
デジタル上では,ある言葉を線で囲もうとしても,囲むカタチはどうしよう,太さはどうしよう,色はどうしよう・・・・・・と,脳が指令を出してから表現し終えるまでにタイムラグが生じます。その点,ノートの手書きは,脳に近いところにいる感覚で作業でき,気持ち→即,行動へとつながり,ストレスを感じません。思ったことを思い通りに表現できると,人は満足します。(p10)
ノートには,書き留めたときの「瞬間」も記録できます。「瞬間」とは「そのときの自分の想い」,そして「空気感」です。(中略)ノートは索引のようなものであって,ノートを見ただけで,そこに紐付いている「広大な記憶領域」を,時空を超えて呼び寄せられるということです。(p11)
営業職なので,お客様の前でメモをとる機会が多いのですが,リングノートはページを完全にめくれるので,お客様に前のページが見えない状態でメモがとれます。(p32)
測量野帳は紙面が小さいので,短い言葉と矢印を駆使して,ダラダラと長いだけの文章を書かないようにしている。(p111)
概念を整理する企画業務が多いため,基本,「ノートは思考を整理するために使うもの」という前提です。見返すことは少ないので,書いたものはどんどん捨てています(ホワイトボードの感覚に近い)。(p114)
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